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ロットン虫採り放浪記

日記、放浪記、標本紹介

6/8 クロサワヒメコバネ探策 2014 IN 関西

2014-08-21 20:54:13 | 放浪記
 
 皆さん こんばんわ!(^^)

 早いもので気が付けばもう8月も終盤、
ほとんどのムシはシーズンが終わり、これからは
 秋のムシに切替わっていきます。

 ここ2~3日、クマゼミ、アブラゼミの鳴き声に
ツクツクホウシの声も聴かれるようになってきました。

 ミンミンゼミも7月下旬はほとんど鳴いていません
でしたが、8月に入ってからはよく鳴いています。

 晩夏から秋にかけて鳴くツクツクホウシの声は
どこか寂しく、去っていく夏が恋しくなったりと
 ちょっと切なくなりますね(..)

話がそれましたが、今年は6月から7月上旬にかけて
晴天が続き、僕にとっては今年 最高のムシ「随時 アップしていきます お楽しみに(^^)」
 との出会いもあり、シーズン上半期は僕にとって本当に良い成果となりました!

 ところが7月中旬以降は雨天続きで、8月に入っても連日雨・・・

 それどころか、つい先日は猛烈な雨が降り、僕の住んでいるエリアは「避難勧告」、「避難指示」
が発令されて、僕の家のすぐ南の道路は冠水して通行止めになってしまい
 あれ以上降っていたら僕の家も床下浸水してたかもしれません。

 特に岐阜県北部はかなりの被害がでました。

 皆さんも大雨、特に山間部に住んでおられる方は十分 気をつけてきださい!m(__)m


 では 本題へ・・・


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 前回の「ヤマシャクヤクの妖精」探しの優雅な花めぐりとは一変・・・

 今回は6月頃から咲き始める「クリ」の花でエパニア族の1種「クロサワヒメコバネカミキリ」を
狙ってきます。

 どこか女性的?で優美なヤマシャクヤクに対し何となく男性的??なクリの花「あまり深く考えないでね笑」

 去年は6月下旬に訪れたため、クリの花はほとんど終わっており、代りにクマノミズキの花が
そこらじゅうに咲いていて的が絞れず撃沈!

 ここではクリは数えるほどしか生えておらず、数の多いクマノミズキの開花をわざと外してクリの開花に合わせれば、
あの独特な臭いに誘われてムシが集中して飛来するかもしれない・・・。

 では期待を胸に 行ってきます!

                       
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 今回もこの3人で集まることとなった。

 京都からeichanさん、名古屋からM.Tさん、そして岐阜から僕と
今回もにぎやかで楽しい採集になりそうだ(^^)

 eichanさんはクロサワヒメコバネは未採集という
ことでやる気マンマン!、僕も去年、現地での頂きものだけで
 自力採集はまだということで気合が入っております!

 M.Tさんは去年すでに1ペアをゲットされているのでやや余裕の構え。

 さて、運命の女神は誰に微笑むのか・・・

 
 現地に着いたのが早朝6時半ごろ、ちょっと早く来すぎてしまった(*_*)

 お二人が到着するまで、辺りを少し探策することに・・・

 

 道路脇に積まれた伐採木を見てみるが、いるのはアトジロサビ、ヒメナガサビ、ヒメヒゲナガのみ・・・。

 

 久しぶりに見るモリアオガエル。

 普段から見慣れているアマガエルと比べるとかなりの大きさ。

 近くに大きな池があるので、そこで世代をくり返しているのだろう。

 そしてしばらくして、M.Tさんが到着。

 クリの花の開花状況を見に行ってみることに。

 去年のポイントに近づくにつれ、あの独特な臭いが漂ってきた。 

 

 クリの花は4分咲き程度だが、これだけ臭いが漂ってれば、そこそこ集虫するだろう。

 そして予定よりやや遅れてeichanさんも無事に合流。

 

 eichanさん(左) と M.Tさん。

 気温が上がるまでしばし談笑(^_^)

 

 9時半過ぎ、気温もグーンと上がり、アブやハチなども飛び始めたので本格花掬いを開始。

 ここでM.Tさんは別の場所へ移動、eichanさんと僕がこのポイントに残って
3~4本ほどあるクリを巡回しながら掬っていく。

 そして掬い始めて約1時間、eichanさんから「入ったよー」と呼ぶ声が!

 急いで行ってみると・・・

 
                eichanさん 採集

 光量不足で見難いが、そこには触角の長い立派な♂のエパニアが!

 おぉ~!ツジウス、ピニボラもそうだが、この手のカミキリの♂は触角、後脚が長くて
見栄えも良く本当にカッコいい!

 幅があり、体長も大きいものは1センチを超えるので他のヒゲナガコバネ系よりかなり
迫力がある。

 さらに30分後・・・

 
                   eichanさん 採集

 今度は♀をゲットされた!

 う~ん・・・やはりこういうベテランの人には、ある種の採り癖があるのか、それともムシのほうからやってくるのか??

 あっという間の出来事に少々困惑気味になってしまったが、こうしちゃいられない、自分も早く自己初しなきゃ~!

 そして昼近くまでひたすら掬ってやっと当りが!

 

 クロサワ♀入った~!

 ハァ!ハァ!暑さと腕のダルさで少々バテ気味だが自己初採集、採れて本当に良かった!

 こうなるとやはりペアで揃えたい・・・がこの後まったく当たりなし・・・

 ここでM.Tさんが戻ってきた。

 なんでも向こうはクリの樹高が高く、花付きも悪くまったくダメだったとのこと。

 少し休憩した後、次にクロサワの発生木を探してみることに・・・。

 クロサワのホストはここでたくさん見られるクマノミズキ。

 その生木の枯れ枝部分や伐採木の樹皮下を食べるそうだ。

  

 畑の脇道を先行されるお二人さん。

 なんか絵になりますなぁ~(^_^)

 ズズ~っと奥へ進んでいくとクマノミズキと思われる
倒木が見つかった。
 
     

 

 お二人が樹皮下の食痕を確認している間、僕はボ~と見てるだけ(笑

 時間つぶしに近くの花を見たり、枯蔓をネットで叩いてみたがなにもいなかった。

 しばらくして戻るとここで雨が降ってきた!

 

 一時 車中に避難する。

 しばらくして小雨になったが、気温もグッと下がってとても採集できる状態ではなくなって
しまったのでここでタイムアップ!

 
  
  
  eichanさん クロサワペア ゲット 本当に良かったですね!(^^)

  僕もなんとか自己初採集ができてホッとしています。

  M.Tさんも本当にお疲れ様でした!m(__)m


  
  しかし話はここで終わらなかった・・・





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 その1週間後・・・

 M.Tさんと僕は再びこの地を訪れた。

 M・Tさんは累代のためエパニア♀を、僕はペアで揃えたいので
前回採れなかった♂を狙う。

 ただ僕は昼過ぎまでという時間的制約があるので
のんびりできない(*_*)

 クリの花はやや満開を過ぎた状態、時間がないのでとにかく巡回して
掬いまくる!

 その結果・・・

 

 ♂採れたーー!

 ♂は本当にカッコいいね~!

 

 ♀も3頭ゲットでき、短時間だが本当に良い成果だった。

 やはりムシ採りはアクティブに行動しないとね!^^

 僕が帰った後、M.Tさんも無事2ペアをゲットされたようだ。

 
 M.Tさん 2週にわたって本当にお疲れ様でした!

 



                  次は岐阜県北西部、奥山の採集記です、お楽しみに!(^_^)

 

 


   

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  
 

 

 

 


 
 

 

6/1 ヤマシャクヤクの妖精を求めて PART2 IN 長野

2014-08-07 23:16:44 | 放浪記
 
ということで6/1、M.Tさん案内のもと、長野の某所へ「ヤマシャクヤクの妖精」を
求めて再びチャレンジしてきました。

 はたして妖精はその可憐な姿を見せてくれるのか・・・では!

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                            ・
 深夜2時ごろ、M.Tさんと合流し、高速に乗って一路 長野へ・・・

 M.Tさんの話では、とにかくキマルは早朝が勝負、遅くても4時半ごろには
現地に着きたいとのこと。

これは前回、御一緒したeichanさんも同じことを言われていたなぁ~・・・

 ヤマシャクヤクは5月の花というイメージがあったが、今回 訪れる場所は
高標高なため、本格的な開花は6月に入ってからだそうだ・・・。

 なるほど、標高や場所によって開花にズレがあるということか・・・

 
 高速を降りて、ひたすら山道をグネグネ進んでいく。

 
「秘密のポイントのため、山や林道、景色などの画像は省略ということでm(__)m」

 
そして予定よりやや遅れて5時ごろ現地に到着、ポイントには1人のムシ屋さんらしき方がおられたので
話を聞いてみると、一通りポイントを見たがキマルはいなかったとのこと。

 なんでも昨日は8人ほどがこのポイントでヤマシャクヤクを見ていたらしい。

 こりゃ居残りも期待できそうにないなぁ~(+_+)

 とりあえずこのポイントは後でまた見回ることにして、さらに標高を上げてヤマシャクヤクがないか
探してみることにした・・・。

 すると斜面の林縁に1本、また1本と単発のヤマシャクヤクが見られた。

 ただ群落がないので望み薄で斜面を駆け登り、単発のヤマシャクヤクを見にいってみると・・・


 その出会いは以外に早く訪れた・・・

 

  !!?

 
      フタスジカタビロハナカミキリBrachyta bifasciata japonica (Matsushita,1933)

 いてくれてありがとう・・・

 探し求めて5年、ここまで本当に長かった。

 はぁ~・・・ため息のでる美しさ・・・

 なんて上品なカミキリなのだろう・・・

 黒い体と薄黄色で透明感のある上翅のコントラストがなんとも言えない・・・

 これほどヤマシャクヤクの花が似合うカミキリは日本中探してもいないと思う・・・。

 採りたかったのはもちろんだが、このカミキリとヤマシャクヤクのコラボ写真を
撮るのが夢だったので、それが叶った瞬間でもあった。

 さらに探策すると、また単発でヤマシャクヤクが咲いており、今度はM.Tさんが見にいくと・・・

 M.Tさん・・・「いたよ~!」

 

 そこには花粉にまみれたペアがいた。

 M,Tさんのおかげで、キマルのペアという本当に良い写真も撮ることができた。


次に、最初にスルーしたポイントに戻って、探策することにした。

 

 先行されるM.Tさん。

 

 100メートルほど林内を下って行くと、小規模のヤマシャクヤクの
群落が現れた。 と!いきなり!

 

 目の前のヤマシャクヤクにいるじゃないかぁ~!

 すぐに逃げるわけでもないので、ゆっくり観察、撮影できた(^_^)

 それにしても、ざっと見積もって30株ほどしかないのにこの密度の高さは一体!?

 ここでM.Tさんから「キマルの生息できる条件」というのを教えていただいた。

 先ず、周りが開けていて適度に林床に太陽光が届くこと・・・

 なるほど、これはeichanさんも同じことを言っておられた・・・。

 そしてヤマシャクヤクの株数はあまり関係なく、林床の土が軟らかく
産卵しやすいこと・・・

 そういえば、前回のR山の林床は大小の石や乾燥もしていてガチガチだったな・・・

 やはり「ムシの気持ち?」にならないとダメということか(笑

 この後、しばらく待ってみたが、新たな個体は飛来せず、時間も
まだ十分あるので、早々に移動することに・・・。

 次に、ここから1時間ちょい移動して「ヤツボシカミキリ」のポイントへ・・・

 が、しかし現地に着いてみると乾燥が酷く、暑さにも耐えきれず
早々に撤退(+_+)

 次にすぐ近くの某高原を車で軽く流してみることにした。

 

 途中 見つけた小規模の針葉樹の土場。

 何かいないか少し探策してみたが、これといってめぼしいムシは見つからず・・・。

 
  カラフトヒゲナガカミキリMonochamus saltuarius (Gebler,1830

 アカマツの伐採木でカラフトヒゲナガを数頭 採ってここでタイムアップ!

 

 
 今回は憧れのキマルに出会うことができ、案内していただいたM ・Tさんには
本当に感謝です! ありがとうございました!m(__)m

  
                 そして長野の大自然にも感謝!(^^)

 

 

 

 

 




 

  

 

 

 
 

 

 

 

5/10  ヤマシャクヤクの妖精を求めて 2014 IN 滋賀

2014-07-27 18:18:49 | 放浪記

 毎年5月になると、どうしてもこの「ヤマシャクヤクの妖精」が気になってしかたがない・・・。

ヤマシャクヤクは5月のGWのころから咲き始め、花が咲くと、1~2日でその花の寿命を
終えるという儚くも可憐な花である。

 そのヤマシャクシャクの花をほぼ専門に訪れる大型のハイイロハナカミキリ族の美麗種、
通称キマルこと「フタスジカタビロハナカミキリ」。

 カミキリをやり始めた時からいつか出会いたいと思っていた憧れのカミキリの1つだ。

 もうこのR山に何度訪れたことだろう・・・

 お忍びもいれて、かれこれ4度は訪れているが、未だにその可憐な姿を見せてはくれない。

 記録はあるし、以前に知り合いのムシ屋さんがこの山で1頭 採っているのでいるのは
間違いないのだけれど・・・

 名古屋のM.Tさんに話したところ、「そこは難しいから、なんならほぼ確実に採れる場所を案内してあげるよ
、採れなかったから連絡して」とありがたい お言葉をいただいたが、それは先ず自分の足で納得するまで探してから・・・。

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 ということで、滋賀のR山へ懲りずに5度目のチャレンジをしてきました。

 そして今回、滋賀のR山は初めてというeichanさんと御一緒することになりました(^_^)

 では!

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 現地に早朝5時半過ぎに無事合流し、6時、登山開始。

 eichanさんの話では、キマルは早朝が勝負とのこと。

 なんでも、昨日の居残りや早朝はヤマシャクヤクにもぐりこんで
ほとんど移動しないらしい。

 う~ん、さすがはベテランのカミキリ屋さん、細かな時間帯など
本当によく研究されている。

 

 この山、ナンキセダカ採集のあの山と比べたらアップダウンの少ないし距離も
短いし・・・

 ただとにかく足場が悪い!

 基本 ガレ場ばかりだし、大小たくさんの岩を越えていかなければ
ならないし、正直 足首とつま先が痛くなってくるんだよね(+_+) 

 

 見下ろすと枯沢?があり、大雨の時に流されたとみられる、木や大きな岩が見られる。

 

 新緑が気持ちいい!がそんな余裕を言っていられるのも今うちだけ・・・

 

 しばらくガレ場を歩くと、左側に登山道が見えてくる。

 水分補給しながら、ゆっくり登っていく・・・。

 

 歩き始めて50分ほど、例の〇〇〇〇穴。

 前々から覗いてみようと思っていたが、やっぱり怖いのでやめておいた(笑

 

 歩き始めて約1時間、ヤマシャクヤクが姿を現す。

 最初のヤマシャクヤクということで、記念撮影。

 

 そして、さらに20分ほど奥へ進むと、ヤマシャクヤクの群落が見えてきた!

 ここから思い思いに探策。

 

 お!これなんか、ちょっと花びらが食われてるゾ!

 そっと花びらを開いてみると、キリギリスの仲間の幼体が鎮座していた。

 この後も似たような食痕はあるが、そのほとんどがキリギリスとカメムシに化けていく・・・

 どうやらヤマシャクヤクの花びらは割といろんなムシが食べるようだ。

 どれだけ株をみただろうか、ざっと見積もって500株ほどあるヤマシャクヤクすべてを見るのは
不可能だが、登れる範囲、手の届く範囲のヤマシャクヤクはほとんど見たがキマルの姿はない。

 これだけのヤマシャクヤクがあってなんで1頭もいないんだぁ~!?

 遠くからeichanさんと僕の「どうですか~!?・・・いませーん!」というやり取りの声が
山に空しく響く・・・

 ここの群落に見切りをつけて、さらに奥へ・・・

 歩き始めて約3時間、ようやく滝が見えてきた。

 

 今回はこの滝の裏の奥まで行くことに・・・

 が、これが本当に怖かった!

 断崖絶壁の幅50センチもない登山道を、貧相なロープが張ってあるだけで
ヘタをすれば滑り落ちてしまうような所をeichanさんは平気な顔をして渡っていくが・・・

 僕は情けないかな、腰がぬけてしまって渡りきるのにずいぶん時間がかかってしまった(汗

 その奥にもヤマシャクヤクの小規模な群落が見られた。

 

 これなんか木漏れ日が当たって、いかにもキマルが来そうなんだけどね・・・

 しばらく回りを探したが、結局 eichanさんも僕もキマルを見つけることはできず、ここで下山することにした。

 う~ん、これで5連敗(T_T) ただ単にヤマシャクヤクの株が多ければよいというものではなく、
キマルが生息するそれなりの条件というものがあるのだろう・・・。

下山途中に黄色い影が左側の斜面を横切るのが目に入った・・・。

 何だろう?と思って追ってみると・・・

 

 それはテン君でした。

 何かを口に銜えていて、僕らの方を不思議そうにじっと見ていた。

 テン君のキョトンとした表情にしばし癒されました(^_^)

 「採れるまでがんばれよ!」とでも言ってくれてるのかな(笑


 
 今回で5連敗、これはまた違うアプローチやキマルの好む環境というものを
もう少し把握しておく必要がありそうだ。

 ただ単にヤマシャクヤクの数が多ければ、個体数も多い・・・という単純な方程式ではないようだ。



 eichanさん 長時間の登山、本当にお疲れ様でした!m(__)m

 今回はキマルに出会えませんでしたが、またいずれこのR山で探してみたいと思います。

 次の採集を楽しみにしております!(^^)




                     さて・・・M.Tさんに連絡しようかな(笑
 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 



 

 

4/27  春の花掬い2014 IN 長野

2014-07-06 23:27:57 | 放浪記
 
 7月ですね~!(^^)

 早いものでシーズンも中盤にさしかかってきました。

 6月は晴れ間が続き、自分的には良い成果を残せたのですが、この7月は
雨&曇りが多そうでこれからの採集計画がちと不安ですが、梅雨の晴れ間
 には、時間ができたら、またフィールドにくり出していこうかと思って
おります(^_^)


今回はややフライング気味でしたが、僕と同じ岐阜の〇〇市在住の先輩ムシ屋のHさん
(去年6月、関西でエパニア採集で御一緒した)と3年ぶりに長野のツジウス有名産地に行ってきました。

 
                        ・
                        ・

 前日の夜、Hさんを自宅まで迎えにいき、下道でのんびり長野を目指す。

 ポイント近くに来た頃には深夜1時を回っていた。途中、クリブラータ(フタスジゴマフ)を狙って
オニグルミの枯れ枝を数本 確保し、ポイントで車中伯・・・ZZZ


 7時ごろ目が覚める。

 

 う~ん、天気も良いし気持ちイイ!(^^)

 山の朝は爽やかですな~!

 花掬いまでは、まだまだ時間があるので、斜面などを見回って材などを探策することに・・・

 

 パッと見は良さげな枯れ木や落ち枝がありそうな雰囲気だが、乾燥がひどくなかなか良い物件は見つからない。

 

 ここでの狙いは主にサルナシの枯蔓。

 サルナシといえば、カミキリ屋の方ならすでにお分かりと思うが、トホシカミキリ族(サペル)の美麗種、
ムネモンヤツボシカミキリ」のホストでもある。

 おそらくこの時期ならサルナシの樹皮下ですでに蛹化しているはず・・・

 とにかくここのエリアはサルナシが非常に多いので、サルナシを見つけては、丹念に枯蔓がないか
探していくが、どれも生蔓か見つけても古い出がらしばかりで結局よい枯蔓は見つけられなかった・・・。

 ただ今回はHさんが去年、ここより少し離れた場所でサルナシの材を仕掛けたそうで
昼からそこへ材を取ににいくことになっていた。

 

 フライング気味なので、カエデはまったく咲いていないが、ナシの花は三分咲きほどで、周りは桜しか咲いていないので
、これなら春一番のカミキリが白い花に引き寄せられて集まってくるだろう。

 そういえばeichanさんのメールで、昨日このナシを掬って、アッという間にトウキョウトラを2桁 採れたとか!

 時間は9時過ぎ、気温も上がり、ムシ屋さんもポツポツ集まってきたところで本格花掬いを開始する・・・。

 最初は、ヒナルリ、キバネニセハムシばかり入ったが、掬い始めて20分ほど、やっと当たりが!

     

     
 トウキョウトラカミキリ Chlorophorus yedoensis (Kano,1933)

3年ぶりの再会。 うん、採れてよかった!

 カラーリングはグレイが基調で、エグリトラやクロトラとほぼ同じような色彩だが、上翅上部の模様がイカリ型で
分布も局地的で岐阜ではなかなか得られない。

 ただ小さいんだよね~ 大きいものでも1cm強といったところか・・・

 その後、2~3回 掬うごとに1頭ずつ入り、計7頭採集したところで終了~

 フライング気味で当然といえば当然だが、他のカミキリはまったく採れなかった。

 ちょっとは期待したんだけどね・・・

 次にそれまで他のムシ屋さんと談笑していたHさんと待機していたムシ屋さんと交代。

 僕を含めて、計3人でナシを掬っていたのだが、僕らが十分採れるまで掬わずに待っていてくれたのだ。

 十分採れました、ありがとうございました!m(__)m

 Hさんもトウキョウトラを十分確保したところで、軽い昼食。

 昼から例の仕掛けたサルナシ材を取に行くことに・・・。

 と!その前にeichanさんから教えていただいたナツグミのポイントへ・・・

 なんでもここのナツグミからクロツヤヒゲナガコバネがたくさん出たそうだが
結局、出がらしばかりで良い枝は見つけられなかった・・・。

 

 で、これが例のサルナシの枯蔓。

 直径5センチ以上はありそうだ!

 樹皮下には無数の食痕があり、かなりの個体が食っているようだ。

 Hさんから半分サルナシ材をいただいたところでタイムアップ!

 


 Hさん サルナシ材まで頂いてありがとうございました!m(__)m

 また ご一緒しましょう!(^^)


 
 

 自宅にて撮影。

 樹皮を捲ってみると、樹皮下を広範囲に食い進み、ボート状に浅くくぼんだ所に蛹室がある。

 

 サナギのアップ。

 なんか「うらめしや~」のポーズに見えてしまうのは僕だけだろうか・・・(笑



 そして約1週間後・・・

 
     ムネモンヤツボシカミキリ Saperda tetrastigma Bates,1879

 待ちに待った成虫がようやく出てきてくれた。 どうやら♂のようだ。

 体長は約12ミリほど。

 ただ以前に図鑑で見たような鮮やかなレモンイエローではなく、やや緑がかっている。

 これも色彩に個体差があるのだろうか・・・

 

 そして、その後♂が何頭か出てようやく大型の♀が羽脱。

 こちらは目が覚めるような鮮やかなレモンイエローでとても綺麗だ!

 この♀は体長16ミリほど。

 よく分からないが、大型化するほど、色が鮮やかになるのか、♂と♀で多少なりとも色彩が異なるのか・・・

 ♂は皆、緑がかった黄色だった。

 
 
    フタスジゴマフカミキリ Mesosa (Lissomesosa) cribrata Bates, 1884

               2014・5・31 オニグルミ枯れ枝より羽脱

                
                こっちも出てきてくれて良かった!(^_^)  
 

 

 

 

 

 


 
 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 



 

 

3/13~15  四国は香川へ里帰り & 淡路で材割りと材採取

2014-05-25 22:41:09 | 放浪記
 
 皆さん どもです!(^^)

 G.Wの採集行の成果はいかがだったでしょうか・・・

 目的のムシに出会えた方は努力が実って本当に良かったですね!

 そうでない方は大丈夫です!次に繋げればいいんです。

 諦めずに何度でもチャレンジ(ちょっとオーバー)すれば、必ず努力が報われる
日がくる?と僕は信じてます。(根拠はありませんが・・・汗)

 採れる日もあれば採れない日もあるから、ムシ採りは面白い!(^_^)


 さて!ようやく今年の記事 第1弾が書けました。

 気づけば記事のアップも遅れがちでもう5月下旬、梅雨も目前まで迫ってきました。

 早いもので、ムシを追っかけてると1年なんてアッという間に過ぎていきます。

 去年は虫屋の諸先輩の方々のおかげで本当に素晴らしい1年となりました。

 心より感謝です!m(__)m

 今年も去年にも増して良い1年にしたいですね!

 
 では 本編をどうぞm(__)m


                          ・
                          ・

 今回は家族パスの のんびり1人旅。

 2日間 実家に滞在して最終日はまる1日を淡路に充てようという寸法なんでございます!(^^)

 実家に滞在中は時間を見つけて、香川、徳島のめぼしい場所で、
材採やすでに材で成虫になっているカミキリなんかを割り出そうと思って
 いたが、なんと!滞在中はずっと雨!! そんな殺生なぁ~・・・

 ということで、四国での採集はナシ&省略ということでm(__)m


 最終日は雨も上がってドピーカン!!

 あぁ!滞在中もこうであってほしかった!(T_T)

 まぁ最終日は晴れてくらたから良しとしましょう・・・

 最終日の淡路探策のことを事前にeichanさんにお伝えしたところ
なんと時間を作ってわざわざ来てくださるという・・・

 実は、淡路は材採だけする予定だったが、eichanさんから
、「今の時期ならジャケツイバラの割り出しでシロスジドウボソが採れるよ」とのこと。

 ポイントは2年前の四国遠征の折に宿泊させていただいた小屋の回りとのことだが
いまいち場所も度忘れしてしまい、ジャケツイバラもよく分からないので、今回
 そのポイントを案内していただけることとなった。

 本当に感謝です!m(__)m


 実家を早朝5時過ぎに出て、 淡路高速へ・・・

 

 それにしても天気が良い! やはり出撃前はこうでなくっちゃネ!

 今日は楽しい探策になりそうだ。

 eichanさんが来られるまで、まだかなり時間があるのでパーキングで小1時間ほど仮眠ZZZ

 インターを降りて最寄のコンビニで待ち合わせ、しばらくしてeichanさんと無事に合流し、
ポイントの小屋へ・・・

 わずか10分ほど走ってポイントへ到着。以外と近いのね!

 なんの特徴もない裏道へ入っていくので、こりゃ1人じゃたどり着けなかっただろうなぁ・・・

 ホント!eichanさんに来ていただいて良かった!

 

 ポイントを撮影されるeichanさん。

 向かって画像の右側にジャケツイバラが群生しており、早速 準備をして探策開始。

 

 この画像に写っているほとんどがジャケツイバラの枯蔓。

 
                    Pohto by eichanさん

 探す物件たくさんあるので苦労はないが、乾燥したジャケツイバラには硬くなった無数のトゲがあり、
これが指に刺さると相当痛い!(+_+) これにはかなり苦労した・・・。

 気を付けてはいたが、実際 何度も刺さってしまった・・・(泣

 生きているジャケツイバラはノイバラといまいち区別がつかないが、eichanさんの話では、ノイバラは(バラ科)で
ジャケツイバラは(マメ科)だそうだ。 「大変 勉強になりました!」

 それにしても、こんな直射日光がガンガンに当って乾燥しまくった枯蔓で本当に無事に育つのか?

ところが、予想に反して枯蔓を折っていくと、高頻度で幼虫が見つかる。

 

 こちらがシロスジドウボソカミキリの幼虫。

 以前、福井でも梅の枝で割り出したのでその形は良く憶えていた。

 ちょっとカミキリの幼虫とは思えない姿形・・・。

 腹部末端をスパッと切断したような形が面白い!

材を食べる他のフトカミキリ亜科のズングリした幼虫とは違い、細長く、
筒状の体型は細い茎を穿孔するための適応なのだろう・・・。

 
                   Photo by eichanさん

 こうして見ると、正にテッポウ虫だね・・・

 この後、さらに枯蔓を折っていくも、幼虫やアリの巣ばかりでなかなか成虫の姿は拝めない・・・

 そしてどれほど枯蔓を折っただろうか・・・

 

 !!・・・

 
     シロスジドウボソカミキリ Pothyne annulata annulata Breuning,1942

 やっと成虫の姿を拝むことができた! 自己初採集!

 フトカミキリ亜科らしい厚みのあるボディ、白いストライプの入った上翅、
同じドウボソカミキリ族のドウボソよりはるかに大きく、そしてタテジマより一回り小さい・・・。

 僕にとってこのちょうど良い?大きさが何ともいえず採集意欲をそそる!

 また南方系の種なので、地元 岐阜では得られないのも理由の1つなんですけどね・・・

 この個体は約18ミリだった。

 この時期に、大きい幼虫から小さな幼虫、そして成虫までといろいろなステージが混在
することから、シロスジドウボソは成虫までに2~3年はかかるものと思われる。

 その後もう1頭割り出したが、後が続かず探策終了~・・・

 eichanさんは最後まで成虫を割り出せなかったようで、ちょっと申し訳ない
気持ちになった。すんません!m(__)m


 さて!次はスピニ(トゲウスバ)の材採をすべく、ここから東に30分ほどビューン!と移動・・・。

ポイントは淡路のカミキリ屋の聖地、S山。

 特に、コブとツチイロフトヒゲ採集には有名な場所。

 ここでは何度かスピニ材を行ったが、今のところ惨敗・・・(+_+)

「eichanさんはここの灯火でスピニのペアを見事ゲットされました!」

 早速、茂みをかき分け、道なき道を入っていく。

 ホストはここでは主にソヨゴ。

 

 これがソヨゴの木。

 僕にはこの特徴のない?幹には、今でもソヨゴかどうか少し戸惑う時がある・・・(汗

 途中、ソヨゴと思われる樹皮下にかなり食痕の入った落ち枝があったので、
クラルア(クビアカモモブトホソカミキリ)狙いで少し確保。

 さらに奥へ進んで行くと、ソヨゴの良さげな立ち枯れが見つかった。

 手で押し倒してみると折れた根本にスピニと思われるデカい幼虫が!

 微妙な位置におり、二人で四苦八苦してなんとか根を掘り起こして幼虫を確保!

 

 これがその時の根本の材。

 帰宅後 幼虫を撮影しようとしたら、幼虫のいた部分はすでにおが屑で塞いでしまっていた・・・。

 現地で撮っときゃよかった・・・

 さらに良い物件を探して奥へ進んでいくと、かなり太いソヨゴの倒木を発見!

 長さは約2メートル、直径15センチはありそうだ。

 これは期待できるでしょ!

 

 早速、ノコギリで切ってみることに・・・

 

 その断面。

 空洞の食痕と木屑の詰まった食痕の2種類が確認できる。

 木屑の詰まった食痕はトラカミキリ系の食痕によく似ているが、スピニであると信じて残りの材も
同じ長さに切って確保。

 

 こちらの断面はかなり大きな食痕が入っている。これは期待できそうだ!

 

 eichanさんにも手伝っていただき、30分以上かけてようやく切り終え、そして
材を脇と肩にかついで車まで運んでいくが、これが重くてキツかった!

 

 材を運ぶのを手伝ってくださるeichanさん。

 

 材を運び終えて記念撮影。

 ふぅ~、しんどかった!(+_+)

 そしてここでタイムアップ!

 盛夏にはスピニがワラワラと出てくることを夢みつつ 帰路についた・・・。

 

  西日に染まる明石海峡大橋。 また来るね~!



 淡路までわざわざ駈け付けてくださり、シロスジドウボソ、そしてスピニ材も御一緒に探策していただいた
eichanさんに心より感謝! 

 本当にありがとうございました!m(__)m

 
 今年もeichanさんは、いろいろ素晴らしい採集計画を立てていただいており、今年も充実した1年になりそうだ(^_^)



 
そして・・・

  
      クビアカモモブトホソカミキリKurarua rhopalophoroides Hayashi,1951

               2014・5・25 ソヨゴ落ち枝より羽脱