ロットン虫採り放浪記

日記、放浪記、標本紹介

6/8 クロサワヒメコバネ探策 2014 IN 関西

2014-08-21 20:54:13 | 放浪記
 
 皆さん こんばんわ!(^^)

 早いもので気が付けばもう8月も終盤、
ほとんどのムシはシーズンが終わり、これからは
 秋のムシに切替わっていきます。

 ここ2~3日、クマゼミ、アブラゼミの鳴き声に
ツクツクホウシの声も聴かれるようになってきました。

 ミンミンゼミも7月下旬はほとんど鳴いていません
でしたが、8月に入ってからはよく鳴いています。

 晩夏から秋にかけて鳴くツクツクホウシの声は
どこか寂しく、去っていく夏が恋しくなったりと
 ちょっと切なくなりますね(..)

話がそれましたが、今年は6月から7月上旬にかけて
晴天が続き、僕にとっては今年 最高のムシ「随時 アップしていきます お楽しみに(^^)」
 との出会いもあり、シーズン上半期は僕にとって本当に良い成果となりました!

 ところが7月中旬以降は雨天続きで、8月に入っても連日雨・・・

 それどころか、つい先日は猛烈な雨が降り、僕の住んでいるエリアは「避難勧告」、「避難指示」
が発令されて、僕の家のすぐ南の道路は冠水して通行止めになってしまい
 あれ以上降っていたら僕の家も床下浸水してたかもしれません。

 特に岐阜県北部はかなりの被害がでました。

 皆さんも大雨、特に山間部に住んでおられる方は十分 気をつけてきださい!m(__)m


 では 本題へ・・・


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 前回の「ヤマシャクヤクの妖精」探しの優雅な花めぐりとは一変・・・

 今回は6月頃から咲き始める「クリ」の花でエパニア族の1種「クロサワヒメコバネカミキリ」を
狙ってきます。

 どこか女性的?で優美なヤマシャクヤクに対し何となく男性的??なクリの花「あまり深く考えないでね笑」

 去年は6月下旬に訪れたため、クリの花はほとんど終わっており、代りにクマノミズキの花が
そこらじゅうに咲いていて的が絞れず撃沈!

 ここではクリは数えるほどしか生えておらず、数の多いクマノミズキの開花をわざと外してクリの開花に合わせれば、
あの独特な臭いに誘われてムシが集中して飛来するかもしれない・・・。

 では期待を胸に 行ってきます!

                       
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 今回もこの3人で集まることとなった。

 京都からeichanさん、名古屋からM.Tさん、そして岐阜から僕と
今回もにぎやかで楽しい採集になりそうだ(^^)

 eichanさんはクロサワヒメコバネは未採集という
ことでやる気マンマン!、僕も去年、現地での頂きものだけで
 自力採集はまだということで気合が入っております!

 M.Tさんは去年すでに1ペアをゲットされているのでやや余裕の構え。

 さて、運命の女神は誰に微笑むのか・・・

 
 現地に着いたのが早朝6時半ごろ、ちょっと早く来すぎてしまった(*_*)

 お二人が到着するまで、辺りを少し探策することに・・・

 

 道路脇に積まれた伐採木を見てみるが、いるのはアトジロサビ、ヒメナガサビ、ヒメヒゲナガのみ・・・。

 

 久しぶりに見るモリアオガエル。

 普段から見慣れているアマガエルと比べるとかなりの大きさ。

 近くに大きな池があるので、そこで世代をくり返しているのだろう。

 そしてしばらくして、M.Tさんが到着。

 クリの花の開花状況を見に行ってみることに。

 去年のポイントに近づくにつれ、あの独特な臭いが漂ってきた。 

 

 クリの花は4分咲き程度だが、これだけ臭いが漂ってれば、そこそこ集虫するだろう。

 そして予定よりやや遅れてeichanさんも無事に合流。

 

 eichanさん(左) と M.Tさん。

 気温が上がるまでしばし談笑(^_^)

 

 9時半過ぎ、気温もグーンと上がり、アブやハチなども飛び始めたので本格花掬いを開始。

 ここでM.Tさんは別の場所へ移動、eichanさんと僕がこのポイントに残って
3~4本ほどあるクリを巡回しながら掬っていく。

 そして掬い始めて約1時間、eichanさんから「入ったよー」と呼ぶ声が!

 急いで行ってみると・・・

 
                eichanさん 採集

 光量不足で見難いが、そこには触角の長い立派な♂のエパニアが!

 おぉ~!ツジウス、ピニボラもそうだが、この手のカミキリの♂は触角、後脚が長くて
見栄えも良く本当にカッコいい!

 幅があり、体長も大きいものは1センチを超えるので他のヒゲナガコバネ系よりかなり
迫力がある。

 さらに30分後・・・

 
                   eichanさん 採集

 今度は♀をゲットされた!

 う~ん・・・やはりこういうベテランの人には、ある種の採り癖があるのか、それともムシのほうからやってくるのか??

 あっという間の出来事に少々困惑気味になってしまったが、こうしちゃいられない、自分も早く自己初しなきゃ~!

 そして昼近くまでひたすら掬ってやっと当りが!

 

 クロサワ♀入った~!

 ハァ!ハァ!暑さと腕のダルさで少々バテ気味だが自己初採集、採れて本当に良かった!

 こうなるとやはりペアで揃えたい・・・がこの後まったく当たりなし・・・

 ここでM.Tさんが戻ってきた。

 なんでも向こうはクリの樹高が高く、花付きも悪くまったくダメだったとのこと。

 少し休憩した後、次にクロサワの発生木を探してみることに・・・。

 クロサワのホストはここでたくさん見られるクマノミズキ。

 その生木の枯れ枝部分や伐採木の樹皮下を食べるそうだ。

  

 畑の脇道を先行されるお二人さん。

 なんか絵になりますなぁ~(^_^)

 ズズ~っと奥へ進んでいくとクマノミズキと思われる
倒木が見つかった。
 
     

 

 お二人が樹皮下の食痕を確認している間、僕はボ~と見てるだけ(笑

 時間つぶしに近くの花を見たり、枯蔓をネットで叩いてみたがなにもいなかった。

 しばらくして戻るとここで雨が降ってきた!

 

 一時 車中に避難する。

 しばらくして小雨になったが、気温もグッと下がってとても採集できる状態ではなくなって
しまったのでここでタイムアップ!

 
  
  
  eichanさん クロサワペア ゲット 本当に良かったですね!(^^)

  僕もなんとか自己初採集ができてホッとしています。

  M.Tさんも本当にお疲れ様でした!m(__)m


  
  しかし話はここで終わらなかった・・・





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 その1週間後・・・

 M.Tさんと僕は再びこの地を訪れた。

 M・Tさんは累代のためエパニア♀を、僕はペアで揃えたいので
前回採れなかった♂を狙う。

 ただ僕は昼過ぎまでという時間的制約があるので
のんびりできない(*_*)

 クリの花はやや満開を過ぎた状態、時間がないのでとにかく巡回して
掬いまくる!

 その結果・・・

 

 ♂採れたーー!

 ♂は本当にカッコいいね~!

 

 ♀も3頭ゲットでき、短時間だが本当に良い成果だった。

 やはりムシ採りはアクティブに行動しないとね!^^

 僕が帰った後、M.Tさんも無事2ペアをゲットされたようだ。

 
 M.Tさん 2週にわたって本当にお疲れ様でした!

 



                  次は岐阜県北西部、奥山の採集記です、お楽しみに!(^_^)

 

 


   

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  
 

 

 

 


 
 

 

6/1 ヤマシャクヤクの妖精を求めて PART2 IN 長野

2014-08-07 23:16:44 | 放浪記
 
ということで6/1、M.Tさん案内のもと、長野の某所へ「ヤマシャクヤクの妖精」を
求めて再びチャレンジしてきました。

 はたして妖精はその可憐な姿を見せてくれるのか・・・では!

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 深夜2時ごろ、M.Tさんと合流し、高速に乗って一路 長野へ・・・

 M.Tさんの話では、とにかくキマルは早朝が勝負、遅くても4時半ごろには
現地に着きたいとのこと。

これは前回、御一緒したeichanさんも同じことを言われていたなぁ~・・・

 ヤマシャクヤクは5月の花というイメージがあったが、今回 訪れる場所は
高標高なため、本格的な開花は6月に入ってからだそうだ・・・。

 なるほど、標高や場所によって開花にズレがあるということか・・・

 
 高速を降りて、ひたすら山道をグネグネ進んでいく。

 
「秘密のポイントのため、山や林道、景色などの画像は省略ということでm(__)m」

 
そして予定よりやや遅れて5時ごろ現地に到着、ポイントには1人のムシ屋さんらしき方がおられたので
話を聞いてみると、一通りポイントを見たがキマルはいなかったとのこと。

 なんでも昨日は8人ほどがこのポイントでヤマシャクヤクを見ていたらしい。

 こりゃ居残りも期待できそうにないなぁ~(+_+)

 とりあえずこのポイントは後でまた見回ることにして、さらに標高を上げてヤマシャクヤクがないか
探してみることにした・・・。

 すると斜面の林縁に1本、また1本と単発のヤマシャクヤクが見られた。

 ただ群落がないので望み薄で斜面を駆け登り、単発のヤマシャクヤクを見にいってみると・・・


 その出会いは以外に早く訪れた・・・

 

  !!?

 
      フタスジカタビロハナカミキリBrachyta bifasciata japonica (Matsushita,1933)

 いてくれてありがとう・・・

 探し求めて5年、ここまで本当に長かった。

 はぁ~・・・ため息のでる美しさ・・・

 なんて上品なカミキリなのだろう・・・

 黒い体と薄黄色で透明感のある上翅のコントラストがなんとも言えない・・・

 これほどヤマシャクヤクの花が似合うカミキリは日本中探してもいないと思う・・・。

 採りたかったのはもちろんだが、このカミキリとヤマシャクヤクのコラボ写真を
撮るのが夢だったので、それが叶った瞬間でもあった。

 さらに探策すると、また単発でヤマシャクヤクが咲いており、今度はM.Tさんが見にいくと・・・

 M.Tさん・・・「いたよ~!」

 

 そこには花粉にまみれたペアがいた。

 M,Tさんのおかげで、キマルのペアという本当に良い写真も撮ることができた。


次に、最初にスルーしたポイントに戻って、探策することにした。

 

 先行されるM.Tさん。

 

 100メートルほど林内を下って行くと、小規模のヤマシャクヤクの
群落が現れた。 と!いきなり!

 

 目の前のヤマシャクヤクにいるじゃないかぁ~!

 すぐに逃げるわけでもないので、ゆっくり観察、撮影できた(^_^)

 それにしても、ざっと見積もって30株ほどしかないのにこの密度の高さは一体!?

 ここでM.Tさんから「キマルの生息できる条件」というのを教えていただいた。

 先ず、周りが開けていて適度に林床に太陽光が届くこと・・・

 なるほど、これはeichanさんも同じことを言っておられた・・・。

 そしてヤマシャクヤクの株数はあまり関係なく、林床の土が軟らかく
産卵しやすいこと・・・

 そういえば、前回のR山の林床は大小の石や乾燥もしていてガチガチだったな・・・

 やはり「ムシの気持ち?」にならないとダメということか(笑

 この後、しばらく待ってみたが、新たな個体は飛来せず、時間も
まだ十分あるので、早々に移動することに・・・。

 次に、ここから1時間ちょい移動して「ヤツボシカミキリ」のポイントへ・・・

 が、しかし現地に着いてみると乾燥が酷く、暑さにも耐えきれず
早々に撤退(+_+)

 次にすぐ近くの某高原を車で軽く流してみることにした。

 

 途中 見つけた小規模の針葉樹の土場。

 何かいないか少し探策してみたが、これといってめぼしいムシは見つからず・・・。

 
  カラフトヒゲナガカミキリMonochamus saltuarius (Gebler,1830

 アカマツの伐採木でカラフトヒゲナガを数頭 採ってここでタイムアップ!

 

 
 今回は憧れのキマルに出会うことができ、案内していただいたM ・Tさんには
本当に感謝です! ありがとうございました!m(__)m

  
                 そして長野の大自然にも感謝!(^^)