明日から西表に行ってきます。
天気はものの見事に崩れるらしい。だが、やはり私の遠征はこうでなくては。なんか晴れが続くと調子が狂う。なんとか採れるといいなー。
今年はなぜか調子が上がらず、採集にあまり行っていないし、行っても成果がそれほど上がらない。虫のねたが無いのでGWに行った座間味の写真でも。
古座間味ビーチ。恐ろしいほど綺麗な海だった。

明日から西表に行ってきます。
天気はものの見事に崩れるらしい。だが、やはり私の遠征はこうでなくては。なんか晴れが続くと調子が狂う。なんとか採れるといいなー。
今年はなぜか調子が上がらず、採集にあまり行っていないし、行っても成果がそれほど上がらない。虫のねたが無いのでGWに行った座間味の写真でも。
古座間味ビーチ。恐ろしいほど綺麗な海だった。

先日、友人と北部に釣りに行ったときに、足元の雑草にカミキリが付いているのを発見した。
エラブモモブトトゲバカミキリ(たぶん)。触覚をぴんと伸ばして静止している姿が可愛らしい。しかしこんなところでカミキリを見るとは思わなかった。

ちなみに釣りのほうは全くのボーズであった。
ここのところ、本当に入梅したのか疑いたくなるような晴天(相変わらず気温は上がらない)が続いていたが、今日は梅雨らしいムシムシした曇り空。時折物凄い勢いで雨が降っている。そのくせいきなりパッと晴れたりするので、湿度がスゴイ。
昨日は夕方から北部まで虫採りに行ってきた。
まだ日が残っているうちに少しスィーピングをして、リンゴを採る。

久しぶりに採ると本島のリンゴもなかなか良い。
途中寄ったコンビニで、明かりに大型のカミキリが来ていたのが見えたのだが、採れない高さだったのであきらめる。買い物をしていると、ジェノサイドが「蹴っ飛ばしたら落ちてきました」といって持ってきてくれた。
予想外に良い虫だったので、「欲しいなぁ〜」というと、見つけたのは先輩ですからね、とあっさり譲ってくれた。ありがとう!

ムネスジウスバカミキリ。通称ノルティア。私は初見。渋いカミキリだ。

胸部の彫刻がとてもかっこいい。現地でこの「ノルティア」という単語がなかなか出てこなくて非常にもどかしかった。

この日も夜になると風が出てきて気温が下がり、あまり面白いものは採れなかった。私は林道をぶらぶら歩いていて、葉裏に止まって寝ていたトラニウスとフェリエビロウドを採集。
灯火にきていた綺麗なハチ(?)。

エゾミヤマは、オキナワコブヒゲの特大♀を採集していた。この日は面白いものはコレくらいで、狙いのアマミトビイロセンチは採れなかった。
ハチといえば、石垣の材からとても綺麗なハチ(これも?)が出てきていた。見たこと無かったので一応採っておいた。

カミキリのほうでは、とても良いと思っていたカラスザンショウ材から、狙い通りシロアラゲが沢山出てきている。

他のカミキリもどんどん出てくると良いなぁ・・・。
今月末には西表島に行く予定。そして梅雨明には出来れば屋久島に行きたい。採れなくても一回ぐらい挑戦してみたいなー。
4月は週末ごとに天気が崩れる最悪のパターンで、全然虫採りにいけなかった。
上旬、来沖された近大のとらにうすさん、めかぶさん、鹿児島大のべんてんさんとお会いし、虫談義を楽しんだ。

キンタコにて。久し振りにタコバーガーを食べた。ノコギリヒメコバネ再発見記の裏話など、非常におもしろいお話を色々聞けて楽しかった。

A&Wにて。ルートビアの独特の味に戸惑うべんてんさんと、面白がる昆研のSさん。
中旬には、釣り部の新歓釣りなどの企画があったのだが、ことごとく天気が悪く釣果はいまいち。

夕方の貴重な晴れ間。この後また明け方から大雨になった。
唯一の良いものとしては、イシガキダイが釣れた。上が私の釣果40.4cm。下は後輩のもの。引きも強く楽しいし、うまいので人気がある魚種だ。方言名は「ガラサーミーバイ」。ガラサーとはカラスの事で、おそらく嘴の形状から来たのか?えさはウニ。

味が良いことは良く知られているが、刺身、寿司などにして、めちゃくちゃうまかった。味をしめて、再び釣りに行ったが、今度はジェノサイドが釣り上げて私はボウズだった。

小ぶりだが、イシガキダイはこのくらいのサイズでも、とてもうまい。また釣りたいなー。

今期の部誌「道糸」。表紙の文字は高校時代の書道の先生にお願いして、書いていただいた。かなり良い。魚拓はタマン(ハマフエフキ)。面白い記事ばかりで、納得の部誌になった。
魚ネタでもうひとつ。調査の先輩に同行させてもらい、辺安座漁連のせりを見てきた。

市場より魚種も多いし、セリ値の相場がわかりとても面白かった。朝早いので授業に影響ないし、これから通いたいな・・・。
ここからは虫ネタ。
下旬は、夜の晴れ間を狙って生物クラブでナイターを決行。しかし、夜になるときまって気温が下がり、あまり良い成果は出なかった。新入生は楽しんでくれたようなので、よかったかな・・・?

クロヘリオオヒゲナガゾウ。エゾミヤマが欲しいということだったので献上した。
そのエゾミヤマは、マメクワガタを立ち枯れから採集。

この立ち枯れ、以前はオキナワコブヒゲが付いていたのでなかなかのアタリ材なのかも。
他に、オオシマヤハズなどが飛んできた。この時期なので新鮮かと思いきや、けんかしたのか触覚がかなり欠けている個体もいた。

二度目のナイターでは、ヒゲコメツキの♀が結構飛来してきた。♀はあまり採れない印象があるが、この日はポツポツと採れ続け、結構な数に。

新入生が、「先輩、これなんですか?」と持ってきたのは・・・

「おっ、アマミトビイロセンチじゃん!」
BLTで採る虫というイメージがある。が、夜林内を見ていると飛んでいることがあるので、普通のナイターにも来るんだな。

きゅきゅきゅ・・・と鳴きながら歩き回る姿はとても可愛らしい。新入生はよく価値が分かっていないようだったので、エゾミヤマが預かることにしたようだ。
久し振りに、晴天の下網を振り回したいものだ。今年も気づけばGWになってしまった。早いものだなー。GWの後半は、離島へ釣行遠征予定なので、前半に虫採りに行こうか・・・これまた天気が微妙なのだが。
7日目
2012年3月30日 沖縄県石垣市 県道79号_
「え〜、 7日目の朝、でございます」
「ちょっと風強いけど、良い天気だね〜」
「昨日はオオヒゲブトが少し飛んだから、今日も成果が上がるといいですね」

「今日は、オオヒゲブト以外の虫も狙いたいな・・・」
先日、このエリアでパラナスピアが採れているのを見ていたので、そちらもちょっと意識しながら飛んでいる虫をネットインしていく。もちとんベニボタルとかばっかりである。
「あっ、オオヒゲブト・・・緑の♂です・・・」
エゾミヤマはいい加減、緑と赤以外の色が欲しいようだ。
虫屋さんと情報交換していると、近くでクスベニが採れた場所があるということだったので、そちらを見に行くことにする。 私とジェノサイドは、林道をさっさと進み、クスベニを探していくが見つからない。
途中、去年アセスのバイトでお会いした虫屋さんと再会。
「お久し振りです!今年は石垣、どうですか?」
「虫の発生は順調だけど、ここ数日涼しいよね〜」
しばらくお話した後、また良い花を探してうろつくが目当ての虫は採れず。
「もどろっか・・・」
「そっすね・・・」

「いやぁ〜、全然花が無い・・・シマイズセンリョウなんか、何にも来てねーな!」
「この花が良いんですか?」
「沖縄本島ではね・・・こっちじゃあ全然虫が来てないみたいだな」
しばらくすると、遅れて歩きながらチョウを採っていたエゾミヤマが息を切らしながら走ってくるのが見えた。
「どうしたんですかね」
「こりゃたぶん、なんか良いもん採ったなぁ・・・クスベニか?」
息を切らしながら、エゾミヤマが衝撃の一言を放つ。
「なんか、パラナスピアみたいな虫が採れたんですけど!!!」
(・・・・・何ィィィいいい!!?)
「間違いない、パラナスピアの♀だ。おめでとう!」
(しかも♀かよ!凄ぇぇえ!)

「いや〜よく採ったな。どこにいたの?」
「ツマムラサキマダラ採って、ふと葉っぱの上を見たら、いました」
「マジかよォ〜!」
初めての春八重山で、ヤエヤマヒオドシの♀を採ってしまうとは恐ろしい強運。やはり、採れる人には採れる虫なんだなぁ〜・・・。
「戻ってオオヒゲブト見てみますか」
「そうだねー流石にこの虫は、柳の下のドジョウってわけには行かないだろうからなぁ笑」
♀のトラップには、少ないながら♂が飛んできているようで、エゾミヤマがすぐに1頭採集。
「やっと違う色採れました!オレンジっぽいです」

「黄色系統かぁ!いいな。でも、足かけてる?」
「いや、よく見たら不全みたいなんですよ・・・」
「あらら、でもかなり綺麗だね」
ジェノサイドも♂を採集。しかし、この後またもパッタリと飛翔がやんでしまった。
「もうホントに終わりかけなのかもしれないね」
少し移動して、マンマルコガネとかを探す。しかし出てくるのは、こんなヤツだけ。

「かなりデカイな・・・朽木の中から出てくるってことは、越冬個体?女王かな」
「こっちはヤエヤマサソリだけです」
「次行くか!」
昼食をとってから、いつもの伐採地に向かい、ムネマダラを少しだけつまんでいく。ジェノサイドは好調のようで、次から次へとヤエヤマミツギリゾウを採っているようだ。どうやら太い倒木や伐採木の切り株に付いているようだ。
「エゾミヤマに1頭あげました」
「俺の分も採ってくれよ〜」
「先輩採ってたじゃないですか!」
「♂も欲しいじゃん」
ムネモンウスアオは今日も当然のごとく採れず、普通種を稼ぐためにオモトの麓にある林道へ向かう。
「今日は反対側から入ってみるか」

「なかなかの景色」
「この林道、リンゴは多かったんだけど・・・あ、食痕はかなりあるね」
「こんなにアグレッシブに喰ってるのに、なんで本体がいないんだぁ〜!!」
結局目当てのイシガキリンゴは採れず、ミヤコキンカメムシ、ヨツメオサゾウムシなどを採ってお茶を濁す。
「ヨツメはゲットウの新芽についてるよ」
「ゲットウ食べるんですか・・・?あ、ほんとだ!いますね!」
少し歩きながら採集していると、物凄く良さそうなカラスザンショウを発見。ところどころ枯れている枝があり、シロアラゲに絶好の状態に見える。
「材採っていこう」

「食痕めちゃめちゃ入ってるね!これは凄く沢山出てきそうだな・・・」
「こんな細い枝に入るんですねぇ・・・」
他にも、ちょっとずつ材を集め、気づけば結構な量に。
「目当ての虫、出てくると良いですね!」
「ぬか喜びにならなきゃ良いんだけど」

気づけば、日も大分傾き空の色も変わってきている。
「そろそろ、撤収ですかね〜」
「今日は何気にいろいろ採れたな」
帰り道、曲がる場所を一箇所間違えてしまい、謎の水田地帯に到着。
「ちょっと水生昆虫見てみて良いですか?」
「俺ら適当に見て回ってるから、行っておいで〜」
談笑中のエゾミヤマとジェノサイド。良いツーショット。

「いろんな事があったけど、楽しい遠征でしたねぇ!」
あまり良い虫は採れなかった様で、この後は普通に宿に戻る。夕食をとってから(やいま日和の方から、差し入れにパインとバナナケーキを頂いた。ありがとうございました!)、二手に分かれて我々は夜釣りに。もう片方の車は水生昆虫を探しに行くようだ。

サザンゲートブリッジの横の突堤から竿を出す。夜景が美しい。
「今日は良さそうだね」
その場で釣った小魚をエサにして、打ち込んでいると私の竿にアタリがあり、しばらくやり取りしていたがすっぽ抜けてしまった。
その後しばらくは鈴の音が遠のき、疲れて集中力も大分落ちてきた。うとうとしながらジェノサイドと話していたその時・・・
チリンチリン・・・
「おっ、ジェノサイドの竿、当たってるぜ・・・」
「あわせてみます」
ガッ!
ギュィィィーーーン!
「うぉぉお!!かなり引き強いっす!!」
「マジか!寄せられる?」
「行けます!」
しばらくやり取りして、魚が寄ってくるが、あろう事かタモが壊れていてタモ入れ出来ない。仕方がないので、しっかり針がかりしていることを確認して、ハリスを掴んでぶっこ抜く。
「オラァ!!」
上がってきた魚は紛れも無いタマン(ハマフエフキ)!!
「タマンだ!でけえぞ!」
「よっしゃぁぁぁああ!!!!やった!やったぁ!!最後に勝つのは俺だァァァ!!」

喜びが大爆発のジェノサイド佐々木。
サイズは50cmと、なかなか。美味しい魚なので、丁寧に血抜きしておく。
「やりました!最後に大物が来ました!」
「おめでとう!」
このままアタリが続くかと思われたが、残念ながら打ち止め。車で迎えに来てくれているエゾミヤマのところに戻り、宿に帰る。水生昆虫を見に行っていたメンバーも、なかなかの成果だったようだ。
「オキナワスジゲンゴロウが採れました!」
「おお〜!すげえ綺麗な虫だな・・・!(写真撮り忘れ)」
「目標種だったんで、かなり嬉しいっす」
各自、満足の行く成果が出せたので、気持ちよく酒を飲む。今回の遠征も、充実したものになり良かった。え、俺だけ大したもん採ってないって・・・?
「いやぁ〜酒がうまいっす・・・みんなで採集って、良いですねェ」
遠征の思い出と、次回の旅の話しをしながら酒を飲み、気づいたら夢の世界へ・・・・こうして遠征7日目は終了した。
8日目(最終日)
2012年3月31日 沖縄県石垣市 ペンションやいま日和_
いよいよ離島遠征最終日。今日は午後の便で帰るので、朝イチで採集に出発する。
「天気、どうなりますかね〜」
「叩ける程度であれば、良いけどね」
北部に一縷の望みをかけて、ブーメをたたきに行こうと思ったのだが途中から凄い雨が降ってきた。

「うわぁ・・・僕らの採集って、いっつも雨オチですね」
「なんかもう・・・ねぇ・・・」
「このタイミングで降られても、全然嬉しくないっすねぇ!」

「おかぁーーさーーーん!!石垣島はーー!!今日は!雨でぇーーーす!!!」
「凄い土砂降り・・・採集は無理だな」
「大人しく帰りますか・・・」
途中、お会いした虫屋さんと少し虫談義をしてから、宿に戻る(お土産を頂いた。ありがとうございます)。

「市街地のほうは、降ってませんね」
「今のうちに出よう」

「今回も、ホントに色々お世話になりました!ありがとうございました!」
ペンション「やいま日和」。暖かくて良い宿である。
郵便局に寄り、材を送る。ジェノサイドのタマンもクール便で。
「打ち上げで食べましょうね」
「楽しみだな」
ジェノサイドセレクションのシメ、「1/6夢旅人」が流れる中、遠征を振り返りながら車を走らせる。レンタカーは無事返却でき、運転手はほっとした表情だ。
「いや〜、肩の荷が下りたって感じです」
「御二人、運転お疲れ様でした!ありがとね」
空港へ向かい、手続き、搭乗。
「石垣島よ、ありがとう!」

「じゃ、コレにて今回の遠征は終了ってことで。解散!」
「「お疲れ様でした!!!」」
宮古・石垣採集紀行 完
オマケ
打ち上げにて。タマン刺身と兜の味噌焼き。激ウマでした。

6日目
2012年3月29日 沖縄県石垣市 国道390号_
「さてさて・・・今日は北部ですねェ」
「では、出発しますか」

「今日もめっちゃ天気良くなりそうですね・・・」
「思ったとおり、ブーメには厳しそうだね!材採集中心で行くか」
「途中、秋にブーメ採ったポイントに寄ってみていいですか?」

道の両脇に、ススキやリュウキュウチクが結構生えている。その他の枯れ葉なんかもからんで、とても良さそうな場所ではある、が・・・
「いかんせん、乾燥しすぎだね」
「葉っぱ、パリパリになってます・・・」
ここ数日間、まるで雨が降っていない。離島遠征でこんなに天気が良い日が続くのは初めての経験だ。
「とりあえず、イプロカ狙って北上しようぜ」
・・・
「そろそろだな・・・あ、そこを右に曲がって突き当たり」
「了解」
「つきましたね」

「おお〜〜すげ〜絶景だな!!」

「いいね〜、いかにもって感じ」
「今回の遠征は天気いいから、景色に恵まれてますね」
「ひゃっほ〜〜!!」

「あんまはしゃぐなよォー!」
「では、採集始めましょうか・・・材採の前に、まずは叩きますか?」
バシバシバシ・・・
「あ、ヤエヤマサソリ落ちてきた。いる?」
「新歓用に確保しとこう」
「ブーメはまったく落ちませんねー」
地面に積まれている枯れたススキもビーティングしていくが、外道ばかりでブーメは落ちてこない。やはり去年のように湿度が高くないと駄目なのか・・・。
「ブーメもコブみたいに夜動いてないのかな?それなら夜間の叩きとかで採れそうだが・・・」
「ハブが怖いですけどね。今度試してみますか?」
しばらくやったが、どうやらブーメはまるで駄目なので、早々に材採集に切り替える。まずはフトなどを狙ってアカメガシワの材を物色。
「アカメガシワは普通種も色々でてくるから、稼げるといいね」
「フトはどんな感じなんですか?」
「かなり食い荒らすような感じだよ・・・ほら」
あまり良い材は見つからないが、ポツポツとフトらしき幼虫を見つけて確保していく。ゴマフや他の小型種もそこそこ入っていそうな材を数本採って、取り合えず満足。

しかし、ここでちょっとしたアクシデントが。
「この材は・・・良いかも」
コンコン、と縦に材を割ろうとしたその時、手元が狂いナタが左手の甲へ。ぷしゅっ・・・ぱたぱたぱた・・・と漫画に出てくる効果音が聞こえそうな勢いで血が噴出してきた(画像はグロイので省略)。
「うわぁぁあ〜〜!先輩何やってんすか!大丈夫ですか!?」
「うわーこれはグロいわぁ〜・・・血がとまらんぬー笑」
「ちょ、笑ってる場合じゃないでしょ!」
「しにやっけーやっさー笑」
「適当か!」
どうやら太い血管(手に力を入れると浮き出てくるヤツ)を切ってしまったらしく、手が血まみれになってしまった。しばらく腕を上げておいたら止まったので、ジェノサイドが持っていた救急セットで応急手当。
「救急セット持っててくれて助かったわ。あざっす」
「いや、いいですけど・・・病院行かなくて良いんですか?」
「病院行ったら縫われそうで嫌じゃん」
「ハァー・・・」
ちょっとドタバタしてしまったが、血は止まったので採集を再開。今度は本命のイプロカ材を探す。

「ところどころに生えてるツルのうち、枯れたヘクソカズラを採るんよ」
「なるほど、コレですかね?」
「臭いからたぶんコレであってるわ」
「じゃあちょっと行ってきます」
ジェノサイドが藪の中に突っ込んでいる間に、私とエゾミヤマもツルを探す。
「かなり採れましたね!」
「食痕もばっちり入ってるし、たぶん出てくるだろ」

「藪の中に突っ込んだらこんなに採れるんだね〜」
この後、移動しながらブーメを叩いてみたが、カラッカラに乾燥しており一つも落ちなかった。ざんねん。
「せっかく天気いいし、平久保崎、寄って行こうぜ」
「いいですね!」

「うひょ〜!すげー良い!めっちゃ綺麗!」
今年も風は強かったが、晴れているのでとても美しい平久保崎を見ることが出来た。去年は天気悪かったので嬉しい。
少し休憩した後、再出発。時間的にも丁度良いのでオオヒゲブトを見に行く。
「さすがにこうも通ってると飽きが来るな・・・オオヒゲブトはまとめて採りたい虫だね」

今日もポイントには沢山の虫屋さん。基本的にはパラナスピア狙いのようで、われわれはのんびりオオヒゲブトの飛来を待つ。
「今日も、全然飛んできませんね」
「いい加減、このパターンもお決まりだなぁ・・・昨日よりは暖かいと思うんだが」
ポツポツと、飛来したり地面にいたりする個体を追加していくが、いわゆる大乱舞には気温が足りないようだ。それと、地面にいる個体の様子をよく観察すると、やはり発生後期であることがわかる。

「ハァー・・・飛翔写真とか撮りたいと思ってたけどなぁー」
と、何気なくとった中の一枚、後で見てみたらなにやらトラップの周りを飛んでいる虫が写っていた。
当時は気づかなかったのだが・・・これオオヒゲブトじゃないよね・・・?
「採れた?」
「たまに飛んでくるんですが、思ってたよりかなり早くて振り逃したのが何頭かいます・・・」
「飛翔も続かないし、移動する?」
各自、数頭得たところで移動。今日は北部に行って時間を結構使っているので、夕方は時間を長めにとってムネモンウスアオを待つことにする。
「俺はムネマダラトラ採りたいんで、粘ります!」
「頑張ってー」

いったん分かれて、それぞれ勝手に採集する。
「今日もムネモンウスアオには寒いのかねェ・・・」
「夕方になると急に寒くなりますね!」

「毎日毎日、おんなじ画見てますねェ・・・」
「あ、なんか飛んでる!・・・あー、ムネモンアカネトラだ・・・」

「この斜面を、フワ〜っとふき上がってきたりしねぇかな・・・」
「そう上手くはいかないっすね」
「ちょっと材もとっておこうか」

「樹皮下めちゃめちゃ食ってるなぁ・・・これは出るでしょう」
「カミキリですか?」
「たぶんね・・・合ってると思うんだが」
しばらくして、材を見て回っていたジェノサイドと合流。なにやらホクホク顔だ。
「採れた?」
「採れましたよ!」

「うぉ!でけえ!いくつ採れた?」
「8つです」
「マジか!そんなにいたのかよ・・・」
「ミツギリゾウも採れましたよ!」

「へぇ〜!やっぱ♂はかっこいいな・・・すげーデカいヤツも入ってるじゃん」
「めっちゃ嬉しいっす^^」
「良かったなぁ!」
結局この日もムネモンウスアオは現れず。まったく採れる気のしない虫だ・・・相性というのもあるのだろうが、この虫に良い条件の日に挑戦できた試しが無い。
夕食は「ライオン食堂」。揚げ物のボリュームが凄かった。うまい。

I君、完全に藤村Dっすね。
ライトも見に行ってみたが、まったく成果は上がらず。

「全然虫いない・・・こんなに涼しいもんなぁ〜」
「エゾミヤマ、大丈夫か?」」
「だいじょぶです・・・かなり眠いですけど」
ジェノサイド・セレクション「カオスCD」のお陰でテンションを無理やり引き上げながら無事に帰宿。
今日もさくっとビールを飲んで、さっさと寝て体力を回復することにする。流石にみんな、かなり疲れているようだ。
「俺は今日は色々採れたんで、めっちゃ充実してました!」
「僕もミツギリ採りたいなぁ〜!」
「一週間くらいの遠征って、最後の1、2日は体動かなくなるよなー・・・しんどいわ」
「お疲れ様です・・・」
明日はいよいよ、石垣で一日採集できる最後の日。果たして、ビッグネームは現れるのか・・・!?
5日目
2012年3月28日 沖縄県石垣市 市街_
「えー・・・今日何日目だっけ」
「5日目だよ」
「相変わらず天気は晴れ・・・非常に清々しい採集日和です」

「ちょっと乾燥しすぎてるのが気になるよね・・・普通種も少しは採りたいよな」
「いろいろ戦法を変えていかないといけませんね・・・」
「あっ、買ったパン宿においてきちった」
「あ、俺も忘れた」
・・・ポイント周辺到着・・・
「まずはFIT回収ですかねェー」
・・・
「あ、オオヒゲブトいた!」
「「ええ!!?」」
「地面歩いてました・・・!」

なんと、昨日あれだけ待って採れなかったオオヒゲブト♀が、地面を歩いていたという。スタンダードな赤色の♀。
「やったぁ〜!」
「うわぁ〜すげ〜!めっちゃ綺麗!」
「♀手に入ったら、後はこっちのモンだろ!」
オオヒゲブトは♀をトラップにして♂をおびき寄せることが出来るので、これで一安心だと一同喜びあう。FITのほうはまるで駄目だったが、結果オーライといったところか。
朝一から幸先が良い。このままの勢いでオオヒゲブトを採ろうと、早速ポイントへ向かう。

網に先ほどの♀をいれ、高いところにセット。
「これでよし、と」
「飛んできて欲しいですねぇ!」
先ほど、地面を徘徊する♀がいたので、同じような個体が見つかるだろうと皆でウロウロしてみる。
「なんか鑑識作業みたいですね」
ほどなくして、またもオオヒゲブトの♀が見つかる。
「いました!また赤の♀です」

「いやぁ、ミーハーではあるけど、やっぱり綺麗だなぁ!」
「誰がどう見ても綺麗な虫ですね」
どうやら、地面を歩いている♀を見つけるのにも少し面白いコツがあるようだ。少しづつ条件が分かってくると、目が慣れて採れるようになってくる。

私もようやく採れた。緑の♀。自然光のもとでの本種の美しさは格別。

室内でも綺麗なんだけどね。
しばらく探し、みんなポツポツではあるが♀を採れたようだ。
「♂は飛んできた?」
「いえ、駄目です」
「そうか、一回おろしてみようか・・・あっ」
「♂付いてた」
「えええーー!?」

綺麗な青緑の♂である。
「飛んできてないと思ったのに・・・」
その後、♂も僅かながら飛んできて、追加することが出来た。

この青色の個体は素晴らしい。青と体毛の金色の組み合わせは特にかっこいいと思う。
理由はよくわからないが、トラップ用に伸ばしておいた網にヤエヤマミツギリゾウムシが飛んできた。

「デケー!」
「ミツギリゾウはデカいとかっこいいな・・・久し振りに見たけど、こんなに黄色の紋鮮やかだったっけ」
この日はいつにもまして採集者の数が多く、パラナスピアのポイントなどは結構な混みようだったらしい。他大学の若手虫屋さんとも結構お会いでき、いろいろとお話できたのは楽しかった。春の八重山はやはり人気なんだな・・・。

オオヒゲブトも採れなくなってきたので、移動がてら飯を食うことに。今日は外食を控えようと思いパンを買ったのに、宿に忘れてきてしまったので、とんかつ「力」へ。
「今日は流石にあいてますよね」
「満席かもよ」
混んではいたが、無事入れたので、カツカレーを注文。

「あ〜、めっちゃ腹減った!カツ丼も美味そうだな〜」
「カレー来ましたよ」
「うひょ〜〜!いただきまーす!」

「めっちゃ美味い!」
「キャベツおかわりしたら、物凄い満腹になってしまった・・・」
「美味かったっすね!

一年ぶりの美味いとんかつを堪能し、幸せな気分で次の採集地へ。
バンナ方面へ向かい、ジェノサイドが秋に来たことがあるという場所で採集してみる。
「リンゴ、食痕はめっちゃあるのに・・・なんでいないんだ?」

「いい感じなんだけどなぁ〜・・・本体がいないよね」
「ここはリンゴの食痕だけなら一番多いですね」
少し歩いて、見晴らしのとても良い展望台に到着した。
「うわ〜ぉ〜・・・!!こりゃ絶景だわ」

結局、イシガキリンゴは、飛んでいたのが偶然網に入っていたという一頭のみ。
「ま、ひとつ採れて良かったじゃん」
「自力で追加したい・・・」
「良い景色も拝めたところで、次ぎ、行きますか」

「今日こそは採りますよォ〜〜!ムネマダラ!」
「頑張れ〜・・・俺はムネモンウスアオ見ておくよ」

「こんにちは〜・・・今日はいかがですか?」
「全然駄目だな〜笑 今日も涼しすぎる」
「やっぱりですか・・・」
いらっしゃった虫屋さんと、しばらく虫の話しなどをしながらムネモンウスアオの飛来をまつが、やはり気温が低すぎるようで全く飛んでくる気配が無い。
「毎日毎日、こうも飛んでこないとやる気がなくなるよな」
「ですよね〜・・・」
飛んでくるのはジョウカイの仲間のみ。あっという間に夕方である。こうも気配がないと、採れる気がしない。
「今日も駄目か」
ムネマダラのポイントに戻ってみると、エゾミヤマは追加があったようだ。

「ジェノサイドは?」
「採れません・・・なんでですかね?」
「どれ・・・ちゃんと材の裏側とか見てる?」
「見てますよ〜」

「ほら、いた・・・」
「ええぇ〜・・・やる気なくすわ〜・・・」
日没まで、いろいろと叩いて回ったりしたが、面白いものは何も落ちてこなかった。やはり強烈に乾燥しているようで材などもカサカサ。

「普通種が全然採れないと、なんか疲れるよな」
「釣りもそうですけど、成果が上がらないとめっちゃ疲れるように感じますねェ」

「今日は黒糖工場、甘い香りだね」
「昨日は堆肥みたいな匂いでしたよね・・・」
夕食は市街地でめちゃ安いラーメン。

値段の割りに美味い。久し振りにこういうストレートな醤油ラーメンをたべて、なんだか安心した(綿しばし、下品な写真だがご容赦)。
夜は一応灯火を見て回ったものの、まったく面白くない。
まともな甲虫なコフキコガネのみ。

「だめだめ、帰りましょう」
「あ、夜景の写真とっていっていいか?」

「石垣の夜景も、捨てたもんじゃねーな」
「そんなこと言ってるとキシューさんに怒られるぞ」
「みんなで写真とりましょう!」
集合写真を撮ったりと一通り楽しんだ後、下山。あまりに寒いので灯火採集の予定を半分ほどで切り上げて宿に戻ることにした。
標本を整理していると、エゾミヤマが面白い形のディプティラ(だと思う)を採っていた。なんて名前だろう?ケツノヤセバチというハチだそうだ。ご教授ありがとうございます。

「すっげー変な形」
「いります?」
「くれ!」

ついでに例のハムシの写真も。キムネクロナガハムシという名前だそうだ。C-314さん、ご教授ありがとうございます。
「今日はオオヒゲブト採れて良かったですね」
「明日は北部行ってみようか。乾燥してビーティングはきつそうだけど」
「イプロカの材も採りたいです」
「それにしても、流石に疲れが溜まってきたなぁ」
「もう寝よ・・・」
かくして、遠征5日目は終了した。遠征もいよいよ折り返し、6日目は北部に向かう。
4日目
2012年3月27日 沖縄県石垣市 石垣港_

「清々しい朝ですねぇ・・・」
「うむ」
「釣れたのはちっさいタマン(ハマフエフキ)とオキフエダイだけですけどねェ・・・」
「うむ」
「宿に戻りますか」
「・・・・・・うむ」
疲れていたので横着して、宿から歩いていける石垣港で竿を出したのだが、大したサイズの魚は釣れなかった。しかし早起きのお陰でとても良い気分(でも眠い)。
「今日も一日、張り切って採集ですね!」
「オマエは元気だなァ・・・」
宿に戻り、台所をお借りして(ありがとうございます!)、魚をさっさと捌いているうちに、皆も準備を整えたようだ。
いざ出陣。

「今日も素晴らしい好天です!」
「今日こそはオオヒゲブト採りたいですねぇ」
「しかし気温、上がらないなぁ〜・・・なんか不安になってきたよ」

「到着でぇ〜す」
「ちょっと飛び始めるにはまだ早いよね・・・FIT仕掛けに行こうぜ」
「どこでやります?」

「この枯れ沢とかどうよ?」
「何か入ると良いですね・・・キボシセンチとか採って見たいな〜」
「ま、これでいいでしょう」
「もどってオオヒゲブト待ちますか!」
ポイントに戻り、オオヒゲブトが飛び始めるのを待つが、飛んでくるのはハチやアブなどの高速系。たまに飛んでくるハナムグリはことごとくコアオである。

「いやぁ、飛ばないですねェ!」
「風が吹くと涼しいくらいだもんな・・・こんなに快適な虫採り、あんまりないよ」
「虫は採れてませんけどね」
しばらくすると、エゾミヤマがなにやら拾ったようだ。
「どしたん?」
「死骸拾いました・・・」

「うわーもったいねー・・・誰かに踏まれたっぽい感じだね、乾燥してはいるけどそれほど古くないな」
「生きて会いたかった・・・」
こちらは下草についてたクロカタゾウを発見。
「こいつ見ると、八重山に来たって感じするよな」

その後、しばらく粘るもオオヒゲブトを見ることは適わず、移動がてら昼食をとる事にした。

「えー、二日目も生きたオオヒゲブトを見ることは出来なかったわけですけども・・・」
「オオヒゲブトの現物始めて見ましたけど、綺麗ですね〜!」
「生体採りたいね。明日も明後日も天気良さそうな予報だから・・・」
「きっと採れますね」
「よし、とんかつ食いに行こう」
昨年も訪れたとんかつ「力」に行こうと思ったのだが、生憎定休日。後輩メンバーがヤエマルを採りに来たときに行ったという川平の店に行く。

ここの店のジェラードは美味いと聞いたが、確かに素晴らしかった。
「いやぁ、美味かった・・・ジェラードだけ食べにきたい」
「でも昼食と一緒に頼むと安くジェラード食べられるって言う料金設定ですからね」
「うまいことやってるよな、確かにこれなら、ついつい食べちゃうよ」
川平からオモト方面に向かう途中、セキナガタマとホソヒラタハムシ(種名わすれた)のポイントに寄ってみる。後輩陣は未採集ということだったので、採り方をレクチャーしてから採集開始。
「この新芽の隙間に入ってるんだよね・・・ほら、こんな感じ」
「へぇ〜〜・・・面白い虫っすね!」

「トゲナシトゲトゲの一種らしいよ」
「綺麗な虫ですね、こんなの知らないと絶対採れないですよ」
「俺も去年同じ事思ったわ」
最近では、トゲトゲとはあまり言わず「トゲハムシ」らしい。私は「トゲトゲ」のネーミングが素晴らしいと思うのだが・・・「ホソヒラタハムシ」よりも「トゲナシトゲトゲ」のほうが愛嬌がある。
「セキナガタマは、エノキについてるよ。タマムシはすぐ飛ぶから、被せ気味に掬うといいらしい」
「なるほど・・・」

「あ、入りました!」
「小さいな〜」
「こんなもんだろう・・・こっちも入ったよ」

セキナガタマムシ。小粒だが綺麗な虫だ。
「あ、ツマグロコハナコメツキだ・・・ここはなんか毎回採れるんだよな」
「めっちゃ綺麗じゃないすか!いいなぁ〜!」
「二つ採れたから、一個づつあげるよ」

離島の海はやはり美しい。インリーフとアウト、そして空の青さと、三段階の美しさ。泳ぎたいな〜。
「ヒメスジシロの材は良いのがないな・・・どれも出ちゃってるみたい」
「これが脱出孔ですかね」
その後、戻ってオオヒゲブトの様子を再度見てみたが、やはり飛んでいないようなので見切りをつけてオモト方面へ。ヤエヤマムネマダラを採りに行く。
途中、オモトの山麓でリンゴを探していると、ジェノサイドが悲鳴を上げた。
「うぁぁあ〜〜せんぱーい・・・一回宿帰って良いですか・・・」
「どしたん?」
「肥溜めに両足突っ込んじゃいましたァ!!」
「ぶっ・・・ははははは!マジか!」
「最悪っすよォ!」
「悲惨だ」
結局小川で靴と足をあらい、宿には戻らず採集続行。軽いドブ臭を放ちながらポイントに付くと、やはり虫屋さんが。
「いかがですか?」
「だめだね〜」
この場所を見つけた人は、かなり沢山採集されたようだが、日が経つにつれて採れなくなったとのこと。まぁ、そりゃそうか・・・。

倒れているのは新鮮なクチナシ。こういう材は隅々まで見ないとね・・・とか考えながら材の裏側を覗き込む。
おっ・・・
「いた」
「ムネマダラですか!?」
「うん。しかも2ついるぜ」

「写真は厳しいな〜・・・これ、めっちゃ落としそう」
ちょっと緊張したが、何とか2頭同時に取り押さえて確保。

「うわ〜やっぱカッコいいなぁ〜!!」
「いいなぁ・・・追加、いませんかね」
その後、私はムネモンウスアオを探すために少し移動し、ほかの皆はそれぞれ採集。エゾミヤマとジェノサイドはムネマダラをねらって粘るようだ。

ちょっとだけ咲き始めの株も出てきた。しかし虫は集まっていないようだ。ポイントには虫屋さん。
「こんなに涼しかったらムネモンウスアオは飛ばないよ」
「やっぱり駄目ですか・・・」
「だって今日もブユすらいないもん」
「確かに・・・」
ムネモンウスアオが採れた日は、やはり蒸し暑く他の虫もよく飛んでいたとの事。こんなに晴れの日が続いているのに気温が上がらない・・・どうしようもないが、もうちょっと何とかならないものか・・・。
時間だけがだらだらと過ぎ、今日も結局ムネモンウスアオは姿を現さなかった。戻ってみるとエゾミヤマが材を見ている。どうしても採りたいらしく一時間以上探しているようだ。
「エゾミヤマ〜トラは採れたか?」
「なんとか一頭採れました!」
「よかったじゃん。あ、いま1っこ飛んできた!」
飛んでいると本当に蜂に見える。ムネマダラを1頭づつ追加し、本日の採集は終了。

「俺は採れなかったっす」
「まぁ、明日もあるさ」
「昨日もこんな感じの会話しましたね・・・」
「ハハ・・・」

「綺麗な夕焼けですね〜」
「うわ〜すげ〜〜!!めっちゃ良い夕日!」
「これで虫が採れてたら、文句無しなのになぁ〜」

この日も夜はかなり冷え込み、灯火はまったくだめ。翌日の作戦を話し合ってから、早々に休むことにした。
それにしても、ビーティングなどもこまめにやっているのだが、乾燥がきつすぎる。普通種のアナバネヒゲナガなんかも落ちてこない状況だ。晴れてくれるのは嬉しいが、ここらで一雨欲しいところ・・・。
「北部にも、行っておきたいですね」
「ブーメとか材採集とか、ね」
「寝てる間に雨降ってくれないかな」
石垣島ではここまでまともな採集が出来ていない。明日こそいい虫が採れますように・・・といつもの台詞で眠りに落ちるのであった。
※サングラスペイントは一部エゾミヤマに協力していただいた。ありがとう!
3日目
2012年3月26日 沖縄県宮古島市 あったかや_
「う”〜・・・もう朝か・・・」
「おーい・・・ジェノサイド、起きろ・・・採集行くんだろ・・・」
「Zzzz・・・」
むむむ・・・。連日、遅くまで釣りをしたりして起きているせいで、めちゃくちゃ眠い。ジェノサイドもエゾミヤマも同じようで、予定を少し遅らせてから出発することにした。

宿の屋上からの素晴らしい朝日。手前の電線が邪魔だなぁ・・・。
「今日も良い天気ですねぇ!」
「じゃ、行きますか。チェックアウト考えても、2時間くらいは採集できるかな」

朝日を受けながら走ることしばし、初日に訪れたエリアに到着。
「さっそく探すか!」
特産種のうち、採れていないゴマフ2種、ミヤコキボシを探す。

「朝方ならすこしはマシだと思ったんだけど、乾いてるなぁ」
「お、この粗朶なんかいそうだけど・・・」

「あ、ゴマフいた!・・・奥にもう一頭いる!」
「マジっすかぁ〜!」
「あ、一個落ちた!」
「マジっすかぁ〜!?」

「ぜんぜん足長くない・・・ミヤコヨナグニゴマフかね?」
「いいなぁ〜・・・」
「他にもいるっしょ・・・この木、何だっけ・・・」
「良くありますよね」
「ホソ・・・ホソバ・・・ホソバムクイヌビワ!実習で覚えさせられたわ〜」
「へー」

「ちっせぇ〜・・・」
「こんなもんでしょ」
丁寧にビーティングをして、ゴマフとブーメを追加。ミヤコアヤモンチビも少し採っておく。


「リンゴもポツポツ採れるね」
「タコ採りって感じじゃあないですが・・・」
「そっちは?」
「ミヤコキボシ、いっぱい採れましたよ〜」
「えっ、一個くれ!」
「そこらに沢山いますよォ〜」

「ホントだ」

「普通にいるわ(笑)」
「そろそろ時間ですね、宿に戻らないと」
「いやー、宮古の採集はけっこう良かったね!」
「そこそこ採れましたねェ」
チェックアウトの時間が迫っていたので、宿に急いで戻り荷物をまとめる。「あったかや」の方にお礼を言って出発。途中で原付を返却し、空港へ向かう。

「ホントに良い天気ですね」
「搭乗まで時間あるし、ちょっとリンゴ探してみよう」
・・・
「3つも採れましたね」
「初日はやっぱ寒すぎたんだよ」
「じゃ、行きますか」

「寝てる暇もなさそうですね・・・すぐつきますよコレ」

「まさかのプロペラ機(笑)」
「コレ乗るの、初めてっすよ!」
機内では、景色を眺める余裕も無く爆睡。やはり夜釣りに朝からの採集はつらい。
・・・
「石垣島到着でーす」
「着陸のとき、めちゃくちゃ揺れましたね!」
「寝てた笑」
「まずはレンタカーですね」

「運転よろしくね」
「ナビ付いてるぜ」
「(レンタカーなんだから当たり前だろ)・・・宿はどこですかね?」
今回の遠征でも、去年と同じく民宿「やいま日和」にお世話になる。
「あ、宿の写真撮り忘れました・・・」
「ま、それは後で・・・まずは採集でしょう」
「じゃあ出発しますよ・・・まずは西部ですね」

事前に打ち合わせていた通り、今回の目標の一つであるオオヒゲブトハナムグリの有名ポイントへ向かう。
「CDかけましょうよ!ジェノサイド・セレクション作ってきたんで」
「お、来ましたね・・・しかし、これ再生機器ついてんのか・・・?見あたらねえ」
「ここ、押せば開きますよ」
「おお!」

「天気はとても良いが、気温が低いなぁ」
「オオヒゲブトのポイントはどんなところなんですか?」
「林道から獣道を入っていって、山二つ越えたところだよ」
「マジっスか!?」
「もちろん冗談です」

ポイントに到着してみると、どうやら先客はわずかのようだ。ヒオドシ狙いの採集者が多いかと思っていたが意外。
「さっそく行って見ましょう」
林内に入ると、先客の虫屋さん。
「どうですか?」
「オオヒゲブト?全然飛んでないねぇ。2,3日前に沢山飛んだらしいよ」
「寒すぎますか?」
「この気温じゃ飛ばないね」
どうやら懸念していた通り、気温が上がらず虫は全然飛んでいないようだ。

「雲ひとつ無い青空なんだけどねぇ」
「パッとみ、めちゃ飛びそうな感じですけどね」
・・・
一時間後。

「なんにも飛びませんねぇ!」
「さっきコアオハナムグリ一個採ったよ」
「ダミーですか笑」
「しょうがない、移動するか!」
「次はどこですか?」
「オモトの山麓に行ってみようぜ・・・去年はけっこう良かった」
「りょーかい」

「凄い道ですね!」
「もうすぐ着くよ・・・おっと、そこに止めてくれ・・・っておい、なんか道がやばいことになってる!」
ポイント付近までは到達できたが、林道が途中で物凄い凹凸道になっており進めそうに無い。どうやら水が流れてかなり道が侵食されたようだ。この先にもリンゴの良く採れたポイントなどがあるのだが・・・。
「うわー・・・雨で流されたんですかね」
「あらら・・・とりあえずそこの広場に止めて、採集してみようぜ」
・・・
一時間後。
「なんもいませんね」
「こりゃ、駄目だね。下見もしておきたいし、次の場所行こう」
しばらく周辺をうろうろして、林道を流してみる。ヤンバルアワブキの花はどこも咲いておらず、厳しそうな状況。たまに来る強烈な牛糞(?)の香りに悶絶しながら、車を走らせポイントを探す。
「ちょっと道迷ったけど・・・」
「この道路通るの、本日2回目でぇーす!」
「夕日に素晴らしいオモトのシルエットが浮かんでおりますねぇ」
お次は去年、ムネモンウスアオが採れていたポイントに向かう。

「食痕が全然無いな」
「発生してないとか?」

周辺をウロウロしていると、昨年八重山でお会いした虫屋さんと偶然再会。さらに、一昨年の奄美でお会いした虫屋さんともお会いすることが出来た。
「お久し振りです!どうですか?」
「今日は全然駄目・・・少し前に、OOさんが沢山採ってたよ」
「2年ぶりくらいかなぁ、ブログ見たよ」
「ありがとうございます!」
採集地で知り合った虫屋さんと、またどこかのフィールドでお会いするというのは嬉しい。沖縄本島にもいらっしゃる予定ということだったので、少し情報交換ながら談笑。
ヤエヤマムネマダラが採れた場所があるということだったので、日が暮れる前に下見しておくことにする。

「では、また明日ね」
「たぶんまたお会いしますね(笑)・・・お疲れ様です!」
・・・移動・・・
「たぶんここだ、確かに良い物件だな〜」
「いますかね?」

もう日も暮れてきて、気温もさらに低くなってきた。探してみるがそれらしい虫影はなし。
「残念、今日はいないみたいだね」
「今日は下見ってことで・・・また明日来ましょう」
水生昆虫なども少し探してみてから、帰路につく。途中、ホームセンターでFITの材料やらタッパーやらを買い、ついでに食事を取ることにした。

「遠征中はつい金を使ってしまうな・・・」
「バイトしないと、ヤバいっす」
この日の夜はバリバリの放射冷却により、夜は寒いぐらいの気温だった。街灯めぐりはあきらめて、さっさと寝ることにする。
「明日はオオヒゲブト、飛びますかねェ」
「今日は完全に下見って感じだったからな・・・明日は虫採りしたいね!」
疲れていたのであっというまに夢の中へ・・・遠征3日目は終了した。