皆さん シルバーウィークはいかがお過ごでしたか(^^)
僕の方はというと、シルバーウィークは仕事で2日しかなく、遠出は断念しました。
今年は残暑を通り越していきなり秋の気配となりましたね。
まだ9月下旬ですが、コブ叩きも気分的に終盤のような感じ・・・
今年は仕事の都合で「虎王」の探策も逃してしまった(T_T)
まぁ、10月は1~2回はコブ叩きに行こうと思っておりますが
どうなることやら・・・
どうなることやら・・・
では、話を本題に戻しましょう。
今回、ご紹介するのは 僕の家から車で15分ほど南に
走らせたとある河川敷にある小さな畑の脇にマスカットの小さな株が2本植えられています。
走らせたとある河川敷にある小さな畑の脇にマスカットの小さな株が2本植えられています。
8月下旬、その端から枯れ蔓を2本ほど失敬して
割ってみると、ビンゴ!!
割ってみると、ビンゴ!!
その1本からトラカミキリ族と思われるサナギが出てきました。
平地でブドウ枯れ蔓といえば、カミキリ屋ならピンとくる方も
いると思いますが、とりあえず何トラに化けるのか、このサナギを空いた時間に
毎日写真を撮って羽化までのサナギの変化など経過観察することにしました。「これに意味あるのかな?」
いると思いますが、とりあえず何トラに化けるのか、このサナギを空いた時間に
毎日写真を撮って羽化までのサナギの変化など経過観察することにしました。「これに意味あるのかな?」

割り出し初日の写真です。サナギになってどれくらい経つのかな・・・

2日目。まぁ、初日とそれほど変化なし・・・

3日目。やや体色が濃くなった感じ・・・

4日目。若干、眼の部分が濃くなったような・・・

5日目。4日目とそれほど変化なし・・・

6日目。お!眼の部分と体色がだいぶ濃くなってきましたね!

背中側。トラカミキリ族の特徴である丸い前胸がよく分かりますね。

7日目。さらに眼の部分がはっきりしてきました。

8日目。体色も薄い黄色からやや茶色がかった黄色に変化してきました。

9日目。牙の部分も濃くなり、顔立ちもはっきり分かるようになってきました。

10日目。脚の節々も濃くなってきました。

11日目。一気に全体が濃くなりました。これは羽化も近いゾ!

12日目。待望の羽化~!(^O^) 期待どうりの種でした。

ブドウトラカミキリ
Xylotrechus (Xylotrechus) pyrrhoderus pyrrhoderus Bates, 1873
まる1日が経って、余分な水分も抜けてスッキリしました。
上翅も黒くなりほぼ固まったようです。
上翅も黒くなりほぼ固まったようです。
このブドウトラ、ヤマブドウの材採で出た・・・なんて
話も聞いたことがありますが、僕の経験ではアカネトラばかりで本種は1度も出たことがありません。
話も聞いたことがありますが、僕の経験ではアカネトラばかりで本種は1度も出たことがありません。
本種は自然のブドウ類よりブドウ園などの人為的な環境を好むのでしょう。

ブドウトラ(左)とクビアカトラXylotrechus (Xylotrechus) rufilius Bates, 1884の比較写真。
日本産トラカミキリ族で前胸が赤くなるのはこの2種のみだそうです。
ちょっとブドウトラの方は酢エチで〆たのがマズかッたのか
前胸が黒ずんでしまいました。
前胸が黒ずんでしまいました。
ガスで〆れば良かったかな~(汗
両種とも斑紋がよく似ていますが、ブドウトラは「Ⅹ字状」、
クビアカトラの方は「C」の字を背中合わせにしたような感じ。
クビアカトラの方は「C」の字を背中合わせにしたような感じ。
この両種、同じXylotrechus属のトラカミキリですが、
こうして見比べてみるとずいぶん体型が違いますね。
こうして見比べてみるとずいぶん体型が違いますね。
ブドウトラはかなりスレンダーですが、クビアカトラの方は
ガッチリしていて、トラフやヤノトラの体型に近いですね。
ガッチリしていて、トラフやヤノトラの体型に近いですね。
来年はもう少し本種の追加が欲しいので他の場所を探してみようかな・・・
次はこの夏までの採集行をダイジェストでアップしますね(^_^)
皆さん こんばんわ!(^^)
毎日暑いですが、そろそろ真夏のムシも終わり、これからは秋のムシに
シフトし始める時季になってきました。
シフトし始める時季になってきました。
「コブ」にモミ林の「トラ王」、秋もまた楽しみです(^_^)
「放浪記」のアップの前にもう一つ、ここ最近、ごく近場で久しぶりに
ベーツヒラタの夜間探策をしてきましたので、ご報告したいと思います。
ベーツヒラタの夜間探策をしてきましたので、ご報告したいと思います。
このベーツヒラタポイントは僕の家からわずか車で5~6分という
ありがた~い場所なんです。
ありがた~い場所なんです。
中部のカミキリ屋さんには割と知られたポイントとなっています。
この山、春にはシイの花で山一面が薄黄色に染まるくらい
ツブラジイが多いのですよ。
ツブラジイが多いのですよ。
山に入ると、とにかくシイが多く、樹洞もたくさん見られるので
ベーツヒラタの個体数もかなり多いですね。
ベーツヒラタの個体数もかなり多いですね。

夜間撮影は苦手なので、ちょっと分かりにくいですが、
こんな樹洞があちこちにあり、1つ、1つライトで丁寧に覗いていきます。
こんな樹洞があちこちにあり、1つ、1つライトで丁寧に覗いていきます。
ベーツヒラタは夜行性なので、昼間に見つけるのは大変ですが、
夜間は樹洞の外に出ている個体も少なくないのでとても見つけやすいのです。
夜間は樹洞の外に出ている個体も少なくないのでとても見つけやすいのです。
ただ、ライトにとても敏感なのと、動きも速いので現地での生態写真は今回は断念(+_+)
この日は若手ムシ屋さんのT君と二人で2時間ほど
探策し、7頭のベーツヒラタと出会えました。
探策し、7頭のベーツヒラタと出会えました。

ベーツヒラタカミキリ Eurypoda batesi Gahan,1894
帰宅後、撮影。
こちらは♂の個体。
♀に比べて大顎がより大きく、触角もやや長い

♂の顔のアップ。
う~ん・・・こうして見るとかなりイカツいですね~(怖

こちらは♀の個体
♀は樹洞にいるとゴキブリと見間違えるほどよく似ています。

♀としばらく戯れてみました。
♂はかなり短気で、ちょっとの刺激でも牙を振り上げて
噛みついてくるので取扱いには注意が必要です(笑
噛みついてくるので取扱いには注意が必要です(笑
来年は生態写真にチャレンジしたいですね。

最後に♀の顔のアップ写真。
ちょっと南米産の◯イタンオオウスバカミキリに似てなくもない?
ふぅ~!(+_+)
毎日 暑いですね~!!
僕の住んでいる岐阜県中農は毎日37~38度は当たり前、
暑さの弱い僕にはたまらんです!
皆さんもしっかり水分補給、それと熱中症には十分 気をつけてください!m(__)m
.
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今年はどこに行っても、本当にムシが少ないです。
今年の印象は、カミキリなどの有名産地では例年よりずいぶん発生が
早いようで、ツジウスなどの有名産地では4月末にはすでにピークが過ぎたようで、
発生の読みをことごとく誤った僕は今年はほとんど目的のムシと出会えていません。
まぁ、僕の腕のショボさも当然ありますが、今年はこれまでで一番のハズレ年ですね・・・
それ以外にも、採集地に近づけなかったり、予定を変更せざるおえなかったりと、
今シーズンは本当にいろいろありましたね。
なので、今年は皆さんが「お!」と思ってもらえるような記事が少ないかもしれませんねm(__)m
今シーズンももう終盤、これから秋口にかけて少しでも巻き返したいですね!
そんな良いムシと出会えず傷心(笑)な僕を癒してくれたのが・・・

アカジマトラカミキリ
Anaglyptus(Akajimatora) bella (Matsumura et Matsushita,1933)
鮮やかな赤と黒の縞模様がなんとも言えません!
過去に標本で紹介しましたが、生体写真は、
当ブログ初アップになります。
当ブログ初アップになります。

なかなか凛々しい顔つきですね。
トラカミキリ大好き人間の僕にとってこのアカジマトラも、
大変思い入れのあるカミキリの一つとなっています。
大変思い入れのあるカミキリの一つとなっています。
まだカミキリをやり始めて間もない頃、図鑑で初めてこのカミキリの存在を知った時は、
それはもう採りたくてしかたがなかった。
それはもう採りたくてしかたがなかった。
こんなカミキリ日本にいるんだ・・・というのが正直な気持ちでした。
それからしばらくして、木曽のケヤキ材から数頭出てきた時は
その強烈な色彩と憧れのカミキリをゲットできたことが嬉しくて、嬉しくて!
その強烈な色彩と憧れのカミキリをゲットできたことが嬉しくて、嬉しくて!
トラフそれから本種とトラカミキリ族の魅力にすっかりハマってしまいました。
それからは、本格的にトラカミキリ族の探策を続け、
コトラ、ヤマトシロオビ、シロオビ、トキョウトラ、ヤノトラ、ゼブラなど、
それなりに良いトラたちと出会うことができました(^_^)
コトラ、ヤマトシロオビ、シロオビ、トキョウトラ、ヤノトラ、ゼブラなど、
それなりに良いトラたちと出会うことができました(^_^)
真夏の材上を元気に走り回るトラたちを観察するのは、本当に楽しいものです。
ちょっと話がそれてしまいましたが、話をアカジマに戻しましょう。

こちらがアカジマトラの食痕と羽脱孔。
樹皮下をウネウネと食い進み、端から辺材部、深いものは心材部近くまで食い入ります。
直径約5センチ、長さ30センチほどの短い材ですが、
4頭のアカジマが出てきました(^O^)
4頭のアカジマが出てきました(^O^)
樹皮下をウネウネと食い進み、端から辺材部、深いものは心材部近くまで食い入ります。
これはあくまで僕のアカジマ材採の経験上の話なのですが、アカジマの材採のポイントは2つ。
ケヤキの大木の有無と時期ですね。
これまでの経験で、アカジマは若いケヤキより大木
を好むように思われます。
を好むように思われます。
実はこの材は長野の某カミキリの有名ポイントで採取したもの。
このポイントは河原から山の斜面まで、ケヤキの大木が多く林立しています。
当然ですが、大木のほうが枯れ枝や落ち枝など、
多くの餌資源が供給されるからでしょう。
多くの餌資源が供給されるからでしょう。
2つ目のポイントは材を採取する時期になります。
アカジマ生息エリアにはほぼ必ずと言っていいほど
同じケヤキをホストとするキンケトラがいます。
同じケヤキをホストとするキンケトラがいます。
アカジマよりもかなり多くの個体数が生息しています。
なので、やみくもにケヤキ材を拾ってくると、キンケばかり
ウジャウジャ出てきた・・・なんてことになりかねません。
ウジャウジャ出てきた・・・なんてことになりかねません。
ただこの2種、出現時期が大きく異なるため、そのへんを少し把握して
おけば、アカジマだけを狙って効率よく羽脱させることもそれほど難しくありません。
おけば、アカジマだけを狙って効率よく羽脱させることもそれほど難しくありません。
キンケは材中で成虫越冬し、春先から初夏に出現します。
一方のアカジマは晩夏から秋口に出現するので、春先はまだ幼虫
ということになります。
ということになります。
なので、材を割って幼虫を確認・・・って、いえいえ、
確かに材を割って幼虫を確認するのは手っ取り早いですが、これではせっかくの
幼虫を傷つけたり、勢い余って飛び出したりする可能性があるので、時期を待つのです。
確かに材を割って幼虫を確認するのは手っ取り早いですが、これではせっかくの
幼虫を傷つけたり、勢い余って飛び出したりする可能性があるので、時期を待つのです。
キンケは4月下旬~5月下旬にはほぼ材外に出るので
6月上旬頃にアカジマ生息エリアを訪れ、樹皮下に食痕が無数に走った脱出孔のない材を
拾ってこれば、キンケを避けてほぼ確実にアカジマが出てきてくれます(^_^)
6月上旬頃にアカジマ生息エリアを訪れ、樹皮下に食痕が無数に走った脱出孔のない材を
拾ってこれば、キンケを避けてほぼ確実にアカジマが出てきてくれます(^_^)
場所によっては、キイロトラ、ニイジマトラなんかも出てきますが・・・

ケヤキ材の断面。心材近くまで食痕が入ってますね。
材はとにかく新鮮で硬いものが好まれるようです。
この材を見ていて思ったのが、アカジマってもしかして生枝食い???
この材を見ていて思ったのが、アカジマってもしかして生枝食い???
ここまで、長々と書いてきましたが、これは
あくまで僕個人の感想なので、すべてが当てはまるわけではありません。
あらかじめご了承くださいm(__)m
あくまで僕個人の感想なので、すべてが当てはまるわけではありません。
あらかじめご了承くださいm(__)m
次は今季最大の遠征放浪記をアップします、お楽しみに!(^^)

最後にもう1枚!
5月に入り、これまでまったく音沙汰のなかったサツマエパニアが一気に羽脱し始めました。
今日「5月5日」は10頭以上羽脱していました(^^)

羽脱してすぐ交尾するんですね、驚きました!

これがサツマエパニアの食痕。
樹種は直径25ミリほどのトキワガキ枯材。
クロサワエパニアとの違いは良い材に当たればとにかく高密度で入っているということ。
クロサワは太い材でもかなり密度が低いようです。
樹種は直径25ミリほどのトキワガキ枯材。
クロサワエパニアとの違いは良い材に当たればとにかく高密度で入っているということ。
クロサワは太い材でもかなり密度が低いようです。

クロサワとの最大の違いは、クロサワは前胸の前縁のみ白毛が生えてるのに
対して、サツマは写真の矢印のように後縁にも白毛が生えています。
対して、サツマは写真の矢印のように後縁にも白毛が生えています。
これはカミキリ屋の大先輩、eichanさんからご教示いただきました(^_^)
あと、何頭 出てくるのやら・・・
ここ最近、良いカミキリたちがポツポツ羽脱
し始めたのでご報告したいと思います(^^)
し始めたのでご報告したいと思います(^^)
今年1月、三重県某所へとある2種のコバネ系カミキリ
の材採に行ってきました。
の材採に行ってきました。
案内してくださったM.Tさんの極秘ポイントのため
詳細は書けませんがm(__)m
詳細は書けませんがm(__)m

タケウチヒゲナガコバネカミキリ
Glaphyra takeuchii takeuchii (Ohbayashi,1937)
海沿いに生えている「ハイノキ科」のミミズバイより羽脱。
Glaphyra 属では大きな種類で大きいものは1センチを超えるようです。

こちらが♀の個体。
♀もガッチリしていて大きいですね!
♀もガッチリしていて大きいですね!
そして三重材採の大本命がこちら。

サツマヒメコバネカミキリ
Epania dilaticornis dilaticornis Hayashi,1950
トキワガキより羽脱。
クロサワエパニアと合わせて、生涯2種類目のエパニアになりました。
クロサワエパニアと比べて、やや小型で細身な印象。
最後に・・・

前記事でも紹介したハセガワトラ♀の別写真です。
ちなみにとまっている材はヤマブドウではありません。
他の材に止まらせて写したやらせ写真です(笑
他の材に止まらせて写したやらせ写真です(笑
ポイントに案内してくださったM.Tさん ありがとうございました!m(__)m
次は何がでてくるかな?
またご報告しますね(^_^)
では!
またご報告しますね(^_^)
では!