堺から日本へ! 世界へ!

堺の歴史・文化の再発見、再生、創造、魅力情報発信!

アカシア俳句会「土生重次俳句論」

2024-07-26 18:47:26 | 俳句

抄録・重次俳句論 - 土生重次、かく語りき ー

 

    

 



 

 

                                《「重次俳句論」学びの経過》                既発行『句評』「編集後記」掲載(詳細は該当俳句会をクリック)
                                               ◇「俳句は叙事詩である」 季語―非凡の一節を支えるもの            令和五年『冬季・新年俳句会』
                                               ◇「俳句はモノに託して心を詠う文芸である」                  令和四年『秋季俳句会』
                                               ◇「俳句は〝心〟や〝情〟を直接的に詠ってはならない」              令和四年『秋季俳句会』
                                               ◇「俳句は〝今〟をとらえた文芸である」                     令和五年『春季俳句会』
                                               ◇「俳句は〝何を詠うか〟ではなく、〝いかに詠うか〟だ」             令和五年『春季俳句会』
                                               ◇「俳句は感動を詠う詩である」                     令和五年『夏季俳句会』
                                               ◇「俳句は自然と人間との関わりを詠う詩である」           令和五年『夏季俳句会』 
                                               ◇「俳句は『坐五』(*)がいのち」*:「坐五」 下(しも)五文字    令和五年『秋季俳句会』
                                               ◇「俳句は描写ですよ!」                                    令和六年『冬季・新年俳句会』
                                               ◇「言葉はやさしく、思いは深く」                          令和六年『春季俳句会』
                                               ◇「俳句は映像(イメージ)の交換です」                 令和六年『夏季俳句会』
                  ◇「俳句は哀しみの文芸である」                   令和六年『秋季俳句会』 最終回

 

「アカシア俳句会」活動の詳細は こちらから

 

 


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アカシア俳句会 (川淵三郎氏文化勲章受章「慶祝俳句会」)

2021-07-31 23:51:56 | 俳句

        「金剛俳句会」(2013~2020年)から「アカシア俳句会」(2020~2024年)

                   そして三丘文芸「ミクニハイク」へと繋がりました!
                                      「ミクニハイク」へはこちらから!

 

 2013年7月、高校七期同期の俳人・土生重次氏(「扉」俳句会)を偲んで、同期の小川誠二郎氏および中野陽典氏の指導のもと「金剛俳句会」(校歌歌詞より)を創立し令和の時代を迎えました。しかし、指導者各位が相次ぎ健康を損なわれ運営の継続が困難となりました。
 教えを受けた「土生俳句」。「扉俳句会」の方針は「一読句意明解」であること、「一句にひと節」と言って一句に何か一点パンチの効いたポイントがあること、「即物具象」、「観念句を排す」などでした。
 読者が句を読んで眼前に景が浮かぶ句を詠め、俳句は韻文の詩であるので景を描写せよ、散文の説明は要らない、形容詞は弱い、名詞は強い、名詞で勝負せよ、自分は何に感動したのか、それを描写せよ等々が教えの眼目でした。
 ご指導いただいた7年間のご薫陶は、八十路を超えた私たちに余白の文化の美しさを愛でることの意義を気づかせていただき衝撃的でもありました。

 

 

堺中学校・三国丘高等学校と「アカシア」の由来

「アカシア」の由来(『三丘百年』より)の詳細は こちらをクリック

 

2023年度 文化勲章

川淵三郎氏が栄えある文化勲章を親授されました
おめでとうございます!

  

   

                            川淵三郎氏 プロフィール こちらをクリック

同窓同期(七期)生として大変光栄でありこの上ない慶びであります
この慶びとお祝いの心を俳句に託して詠みました

拡大版(pdf)は こちらをクリック

 

川淵三郎氏 文化勲章授賞記念祝賀会

詳細はこちらから

令和5年12月23日(土)12時~15時 ホテル・アゴーラリージェンシー大阪堺 ロイヤルホール2

   

        祝賀演奏 日本センチュリー交響楽団弦楽四重奏      謝辞・回顧 川淵三郎氏      同期(七期)生より慶祝俳句披露および贈呈 お礼品 米焼酎「益子の炎」

 

運 営 要 領 詳細はこちら

 

  ◆『抄録・重次俳句論ー土生重次、かく語りきー』

   

拡大版(pdf)は こちらをクリッ

「重次俳句論」学びの実践 経過はこちらから

  句会「会報」
        
         令和6年 10月 秋季俳句会(季語:秋 子季語を含む)           「句報」  「句評」「重次俳句論」 最終回
      令和6年 7月 夏季俳句会(季語:夏 子季語を含む)           「句報」  「句評」「重次俳句論」
        令和6年 4月 春季俳句会(季語:春 子季語を含む)            「句報」      「句評」「重次俳句論」
      令和6年 1月 冬季・新年俳句会(季語:冬・新年 子季語を含む)     「句報」   「句評」「重次俳句論」

      令和5年 10月 秋季俳句会(季語:秋 子季語を含む)           「句報」  「句評」「重次俳句論」
      令和5年 7月 夏季俳句会(季語:夏 子季語を含む)            「句報」      「句評」「重次俳句論」  
      令和5年 4月 春季俳句会(季語:春 子季語を含む)            「句報」  「句評」「重次俳句論」
      令和5年 1月 冬季・新年俳句会(季語:冬・新年 子季語を含む)      「句報」  「句評」「重次俳句論」

          令和4年 10月 秋季費句会(季語:秋 子季語を含む)             「句報」   「句評」「重次俳句論」
      令和4年 6月 夏季俳句会(兼題:梅雨 子季語を含む その他夏の季語)     「句報」   「句評」
      令和4年 3月 春季俳句会(兼題:梅 子季語を含む その他春の季語)      「句報」   「句評」
      令和4年 1月 冬季・新年俳句会(兼題:除夜の鐘 門松 その他冬の季語)     「句報」   「句評」          

      令和3年10月 秋季俳句会(兼題:月 台 子季語を含む その他秋の季語)    「句報」  「句評」 
      令和3年    6月 夏季俳句会(兼題:新緑 子季語を含む その他夏季語)       「句報」  「句評」
      令和3年    3月 春季俳句会(兼題:早春 浅春、花 子季語を含む その他春季語)  「句報」  「句評」
      令和2年12月 冬季俳句会(兼題:立冬 子季語を含む その他冬季語)        「句報」  「句評」

    

    ◆会員交流の「場」
              <投稿基準> ●内容:俳句をテーマとした文章・写真 ●原稿規模:A4版1枚 ●掲載方式:pdf版 ●提出先(管理者):前田秀一

        < 投 稿 > 

     令和5年11月 前田秀一 7年前の思い出「夏井いつき句会ライブ」 冬うらら 句会ライブや 大笑ひ  こちらをクリック

     令和4年12月 前田秀一 佐藤多恵子さん(元俳句結社「京鹿子」同人)遺句作品 俳句の道から師を慕って短歌の道へ こちらをクリック
     令和4年11月 都 福仁 中野陽典さん
(元「扉」俳句会同人)遺句作品 「扉」俳句会 会誌掲載作品抄出 こちらをクリック
     令和4年11月 前田秀一 「脱殻や声の響けり法師蝉」 
才能豊かな同期友人たちを偲びつつ こちらをクリック
     令和4年 9月 都 福仁 中野陽典君 追悼のことば 
何事も静かに喜び、信頼される強い人 こちらをクリック
     令和4年 8月 山家由紀 富岡訓子さん 追悼のことば 
しみじみと友の初盆雲の峰 こちらをクリック
     令和4年 2月 岩壺克哉 俳人でもある東大元総長 
著名な物理学者・有馬朗人氏は著名な俳人でもあった こちらをクリック

                 令和3年 8月 戸堂博之 獺祭 子規を偲んで一句「獺祭忌野球は本名「升」(ノボール)因り」  こちらをクリック
                 令和3年 8月 前田秀一 『漱石と煎茶』 
俳句的小説『草枕』の背景 漱石の理想と思想 煎茶の世界と精神   こちらをクリック

      令和3年 7月 吉田以登 句集『天辺の桜』への道 心がけたこと 心動いたことを句にする こちらをクリック

      令和3年 6月 網 佑子 金剛俳句会と俳句と私 命ある限り感動を原点に、懐いを五七五に! こちらをクリック

      令和3年 5月 佐藤多恵子 俳句結社「京鹿子」編『歳時記』への道 俳句に救われ俳縁に導かれて こちらをクリック
      令和3年 5月 加龍恵子  私と俳句 
歳時記で季語を探して俳句を作る楽しみ!  こちらをクリック

      令和3年 4月 西村敏治  思い出すこと、そして自分への期待 「三国丘」の魅力に引かれて こちらをクリック
      令和3年 4月 佐藤茂弘 「咲く花に友の顔ある吉野山」 
小川誠二郎さんに感謝を込めて こちらをクリック

      令和3年 3月 斎藤優子  道明寺天満宮探梅と石川(大和川支流)散策 俳句の楽しみ こちらをクリック
      令和3年 3月 都 福仁  私が俳句に出会った街 
オランダ・ライデン 荒海や佐渡によこたふ天の川 芭蕉 こちらをクリック

      令和3年 2月 山家由紀  土生さんのこと たくさん作り、たくさん捨てよ! こちらをクリック
      令和3年 2月 中野亘子  俳句と私と短歌 
句友のすすめ、俳句を絆として末永く! こちらをクリック
      

      令和3年 1月 富岡訓子  富岡隆夫日記 「土生重次」のこと お前て結構、天才やったんやな!  こちらをクリック
      令和3年 1月 富岡訓子  俳句への道 夫・富岡隆夫との思い出 
夢のよう、俳句で絆が未来へ! こちらをクリック
      令和3年 1月 前田秀一  小川誠二郎さんからの伝言 
今に繋がる出席簿「1年5組廣田ホーム」 こちらをクリック

      令和2年12月 戸堂博之 『句報』第一報をお届けして 素晴らしいスタートを今後の発展に!  こちらをクリ
      令和2年12月 前田秀一  思い出の一句 春光や鯉の背びれの水面切る こちらをクリック
      令和2年12月 戸堂博之  俳句と私 俳句との出会いとアカシア俳句会の今後 こちらをクリック

      

吟行(金剛俳句会)の思い出

 

  第1回 母校(三国丘高校)近郊 第2回 大仙公園観桜会・利晶の杜茶会  第4回 南宗寺・大安寺・紅谷庵 第5回 大阪樹梅林・西村歯科クリニック 第6回 名刹妙法寺観桜会・茶会    第7回 大阪造幣局観桜会

 


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金剛俳句 第7集 第五十回投句(平成三十年十一月十八日)~

2021-02-24 23:22:26 | 俳句

                        「金剛俳句の趣旨」および自作「入門編」は、こちらから
                        「金剛俳句」自作編 第2集 「小川誠二郎師の遺志を継ぐ」は、こちらから
                        「金剛俳句」自作編 第3集 「新たな自己発見に向けて」は、こちらから
                        「金剛俳句」自作編 第4集 「作句の境地に魅かれて」は、こちらから
                        「金剛俳句」自作編 第5集 「花鳥諷詠 精進の課程」は、こちらから
                        「金剛俳句」自作編 第6集 「作句の苦しみ」は、こちらから

前田秀一 プロフィール

金剛俳句 第五十三回 兼題 あぢさゐ 六月 (令和二年十月二十五日)

 
ディスタンスあぢさゐ魅かれ隣り合ひ
選句:◎◎〇〇〇

  
6月の雲間に晴れの突き抜けぬ                                               陽光や日々に逞し植田苗
選句:〇〇〇                                                                 選句:〇

 

金剛俳句 第9回吟行 「堺すずめ踊の祭典」 令和元年年8月25日(日)フェニーチェ堺  公演の詳細はこちらから

 

処暑めげず堺と絆伊達の舞ひ

 選句:〇〇〇〇〇〇

 

 

 老ひ若き囃子に跳ねて秋祭り                                  秋澄みて殿堂開きすずめ舞ひ

     選句:〇                                                     選句:〇〇〇〇       

 

金剛俳句 第8回吟行 三国丘高校「文化祭」お茶の会 令和元年年6月8日(土) 集合:午前10時30分 

旧三丘会館(有形登録文化財)前

 平成29年(2017年)年11月18日(土)、「傘寿」を期して卒業後62年続いた三丘七期同窓会は解散し、今後は、余生をより深めるためにそれぞれに同好のグループごとに再会を楽しむことになりました。 七期会有志として、母校「茶道部」に立礼式お茶道具一式を寄贈していたご縁から、恒例の「文化祭」開催に際して野点の席へのご案内を受け、同好の会員が集まりました。 同窓一期生で、元「結びの会」会長であった谷本陽蔵氏のご縁で、(株)つぼ市製茶本舗・谷本順一代表取締役より「利休時代の堺喫茶と急須の大発見」と題してご講演を拝聴しました。 併せて、この「場」を同期俳句同人「金剛俳句」の吟行と位置づけ、兼題:母校、お茶の会、文化祭が提出されました。

 

 

 

清楚増す浴衣の野点文化祭

選句:◎◎〇〇〇〇

 

冷やし茶に講話の余韻香り立つ

選句:〇〇〇〇

<要旨> 「利休時代の堺喫茶と急須の大発見」 

 ・1587年 「北野大茶会」では、秀吉の呼びかけにも関わらず執心者でも抹茶は入手しづらい状況で あった。

 ・1984年 SKT57(堺区少林寺町西1丁)の1596~1615年の火災面から多くの煎じ茶道具が発見さ れ、その中に備前焼横手急須が出土する大発見があった。

 16世紀末~17世紀初頭にかけて遣明船貿易港であった堺のまちに福建省から散茶が輸入され横手急須を使った煎じ茶が流行していたと考えられるようになった。

 堺の茶の文化は、むしろ利休以後の発展が大きかった。

 

 

令和の時代を迎えて  令和元年5月1日(日)

「時に、初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。」

    寿ぎて春来る春は令和かな

令(うるわ)しく平和が築かれていくことを願って、新時代に夢を託し今日を迎えました!

 

 

金剛俳句 第7回吟行「大阪造幣局 桜の通り抜け」 平成31年4月10日(水)

集合:午前10時 京阪シティモール玄関前

あいにくの強風雨天のため、「大阪造幣局桜の通り抜け」吟行を断念し、

大阪歯科大学病院「特別室」(14階)へ直行し「空中観桜吟行」へ予定変更  

 

 

「大阪造幣局桜通り抜け」空中吟行 兼題:八重桜 春の川 午前11時~12時30分     

 

                                                                          八重桜美し極む紅てまり      〇〇

                                                                   雨煙るビル景虚ろ春の川   

                                                                   歯科大の空中花見別天地    〇〇〇

                                                                   花の縁知らぬ同士の語り合ひ  〇〇〇

                                                                    雨傘も風情添へをり観桜会   〇〇〇


「句会」(選句・講評) 午後1時~4時  

 

懇親会 レストラン「Plaza 14」にて 午後5時~7時   乾杯 金剛俳句 中野陽典主座

 

  歓迎の言葉 主催者 西村敏治氏

 

 

金剛俳句 第五十二回 兼題 年の瀬 冬至 (平成三十一年二月六日)

 
年の瀬やカウントダウンルミナリエ
選句:〇〇

           
習わしの恵み温もる柚子の風呂              福引の銭鷲掴み鬼の顔
選句:〇〇                          選句:〇〇

  

 

 

 金剛俳句 第五十一回 兼題 冬鴎、冬景色  (平成三十一年一月九日)

  
大群れて水面の華や冬鴎
選句:◎〇〇

   
   色欠くる庭にほっこり石蕗の花                            庭掃き目上にふんわり柿落葉
       選句:〇〇〇                                                        選句:◎〇

 

 金剛俳句 第五十回 兼題 秋深し  (平成三十年十一月十八日)

 
鉄塔の空に幾何学天高し
選句:◎〇〇〇〇〇〇

   
木々傷み風災ままに秋深む                           稲掛けり黄金の実り農夫婦
選句:〇〇〇                                               選句:◎〇〇

 

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「金剛俳句」第6集(平成三十年一月二月~ )

2021-02-24 23:21:17 | 俳句

                         「金剛俳句の趣旨」および自作「入門編」は、こちらから
                         「金剛俳句」自作編 第2集 「小川誠二郎師の遺志を継ぐ」は、こちらから
                         「金剛俳句」自作編 第3集 「新たな自己発見に向けて」は、こちらから
                         「金剛俳句」自作編 第4集 「作句の境地に魅かれて」は、こちらから
                         「金剛俳句」自作編 第5集 「花鳥諷詠 精進の課程」は、こちらから

前田秀一 プロフィール

金剛俳句 第四十九回 兼題 月、秋の季節  (平成三十年十月十五日)

 
日常の暗転悲し颱風禍
選句:〇〇

  
満月にはっと息呑む静けさや                    墓参り話の花はレストラン
   選句:〇                                                  選句:〇


金剛俳句 第四十八回 兼題 盆、夏 (平成三十年九月十四日)

 
片陰の風に細やか季の移り
選句:◎○○○○○

   
百年の汗汗涙甲子園                      老ひの手にしなやか色気盆踊り
 選句:〇〇〇                                                                選句:〇〇

 

金剛俳句 第四十七回 兼題 蝉、祭り (平成三十年八月五日)

 
金剛の大きく迫る梅雨晴れ間
選句:◎◎○○○○○○

   
初蝉や眠気覚ましの朝散歩                             女伊達祭り威勢の大うちは

                                                         選句:〇

 

金剛俳句 第四十六回 兼題 梅雨、青田 (平成三十年七月一日)

 
猫が顔洗ふ仕草に梅雨の触れ
選句:◎○

   
走り水なみなみ張りて青田待つ                  水面風蓮葉煽りて帆掛け船

                                               選句:〇

 

金剛俳句 第四十五回 兼題 こどもの日、薔薇 (平成三十年六月二日)


青き薔薇人智注ぎて夢かなふ
選句:〇〇〇〇〇〇

   
手描き技空翔く堺鯉幟                     胸に薔薇出番幼児目に余裕
    選句:〇〇〇                                  選句:〇〇〇

 

金剛俳句 第四十四回 兼題 桜 朧   (平成三十年五月三日)

 
咲き満ちて惜しげも無きや散る桜
選句:〇〇〇〇

  
乙女が手桜枝垂れて甘へをり                                金剛の水面に影なく山朧
選句:◎◎                                                     選句:〇〇

 

金剛俳句 吟行「桜観と古寺・最新技術融合歴史体験」

兼題:桜 四月馬鹿(万愚節)   平成三十年四月一日(日)

 
古寺に聴く堺の栄華桜狩り
選句:〇〇〇〇
    

「茅渟の海」さざ波・おもてなしこちらから(動画) 

桜人雅に遊ぶ古寺絵巻
選句:〇〇〇

  
耳遠し相づち笑顔万愚節
選句:◎○○

 

金剛俳句 「大阪城梅林」吟行 兼題 梅 (平成三十年二月二十八日)

金鯱の屋根緑映ゆ梅佳境
選句:〇〇〇

 

梅盛り枝間に雄々し大阪城                  梅が香に詩情を追ひし吟行や
選句:〇〇                                         選句:〇〇

 

 

金剛俳句 第四十三回 兼題 初日   (平成三十年二月四日)

今夜蕎麦過ぎ越し方の味深む
選句:〇〇

 

まるまるとだるま重ねの網の餅                    河内野の悠久の光初日の出
    選句:〇〇                                  選句:〇

 

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「金剛俳句」 第4集(平成二十八年一月~)

2021-02-24 23:18:39 | 俳句

「金剛俳句の趣旨」および自作「入門編」こちらから
「金剛俳句」自作編 第2集 「小川誠二郎師の遺志を継ぐ」こちらから
「金剛俳句」自作編 第3集 「新たな自己発見に向けて」こちらから

前田秀一 プロフィール

金剛俳句 第三十二回 兼題:秋、時雨  (平成二十八年十二月一日)


 
干柿の売子の自慢国訛り
選句:◎〇〇〇〇〇

<自句自解>
好物の干柿、産地直送、これは美味そうだな!
「うまかョ~ゥ!」「えっ、熊本?」「初めて、堺に売りん来たっつよ!」「ほんなこっね!」
「今年は暑かったけん、シブもよう入いとるけん、そん分うまっかっとたい」
「熊本んなどこから来たつね?」「植木たい。植木んな、分かっととね?スイカのうまかとこたい」「おっどま、玉名たい」「うぁあ~ご縁たい。そらぁー、買わんね!」


  
コスモスの色を運べり風嬉し            落葉道雨後の余韻や踏み返し
選句:〇〇〇                      選句:◎〇〇

金剛俳句 第三十一回 兼題:新米、名月 (平成二十八年十月十六日)
 


新米や今年の日照り香り立つ
選句:○○○
 

 
豊穣の揺らめき渡る稲穂波                                   野分立つ暮らし一変人恋し
         選句:◎○                                                               選句:○○ 

金剛俳句 第三十回 吟行(大安寺、南宗寺、紅谷庵)  (平成二十八年九月十一日)
 


吟行や夜長の酒席また楽し
選句:○


 
    黙し坐す枯山水に秋澄めり                        語り添ふ茶聖のロマン花木槿
       選句:○○○                                  選句:◎○

金剛俳句 第二十九回 兼題:夏 (平成二十八年九月四日)


 
手花火や孫の十六乙女顔
選句:◎○○

 
    風鈴に風を貰ひて昼眠る       香り来る蓮花三昧朝まだき
       選句:○○                 選句:○

 

金剛俳句 第二十八回 兼題:梅雨 (平成二十八年六月六日)


 
被災地の青幕悲し梅雨の入り
選句:◎○○○○○○
 <自句自解>
   小学生時代を過ごした故郷(熊本)、思いもよらない大地震は想像を絶する現実でした。
   今なお消えないブルーテントの覆いに、梅雨の入りは痛ましくも無情に響きます。


    
     闇に舞ふシテの幽玄蛍狩      野点傘八十路語らひ風薫る
       選句:○○○○○○              選句:○○○

 

金剛俳句 第二十七回 兼題:若葉、鯉幟   (平成二十八年六月六日)


 
若葉雨故郷の余震胸痛む

    
  
散策に息も弾みて若葉風             ここかしこ連ねて泳ぐ鯉幟
選句:○                          

 

金剛俳句 第二十六回   兼題:桜、彼岸  (平成二十八年四月二十五日)


 
森陰に紅の一際落ち椿
選句:○○

    


集ひ来る供花手に手に彼岸晴れ                 桜咲く声の上ずり北上す
     選句:○                             選句:○

 

 

金剛俳句 第二十五回   兼題:早春、梅  (平成二十八年二月十四日)
 

朽ちし木の命の証梅一輪
選句:◎◎○○○

   

雨露のしとどに光り梅開花                             早春の雄叫び跳ねて甲子園
    選句:○○○                                            選句:○○

 

金剛俳句 第二十四回   兼題:新年、正月  (平成二十八年二月十四日)

正月や賑わい引きて茶の旨味
選句:○○○○○○○  

          
                      箱根路を襷繋ぐる新春絵                            賀状書く共に傘寿の祝ひ事
                   選句:○○                                                選句:○

 

金剛俳句 第二十三回    兼題:冬帽子、北風 (平成二十八年一月十八日)

 
金剛の峰の白妙冬帽子
選句:◎◎○○○

             

予定書くペン先年を越しにけり               北風の耳元荒び首すくむ
選句:○○○                                            選句:○○○

 

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「金剛俳句」 第3集(平成二十七年一月~)

2021-02-24 23:17:09 | 俳句

「金剛俳句の趣旨」および自作「入門編」こちらから
「金剛俳句」自作編 第2集 小川誠二郎師の遺志を継ぐは こちらから 

「金剛俳句」自作編 第4集 生活の彩どりを目指してはこちらから

前田秀一 プロフィール

金剛俳句 第二十二回  季語:秋 (平成二十七年十二月五日)


 
散りてなほ地上の錦濡れ紅葉
選句:◎◎○○○○○○○ 

   

履き慣れぬ草履むずかり七五三       稲架けつ景色を創る農夫婦

選句:◎○○○○○                     選句:○○○  

 

金剛俳句 第二十一回  季語:冬  兼題:秋晴、柿  (平成二十七年十一月五日)

 

香を含み舌にころがし今年酒
選句:◎○○○○


 

切株の縦横律儀新苅田                                秋晴れて遠き金剛肌深し
選句:○○                                               選句:○

 

金剛俳句 第二十回    季語:秋  兼題:月、稲  (平成二十七年九月二十八日)

右に追ひ左に打ちて油虫
選句:○○○

 

    
   野分雲無駄を思案の鉢仕事                    名月や宙の達人愛でるらむ

   選句:○○○                     選句:○

  

金剛俳句 第十九回  季語:夏  (平成二十七年八月十八日)

朝まだき音の弾ける蓮蕾
  選句:◎〇〇

  

夏帽子小粋に背の子あやす嫁                                                   日に増せり光合成の青田波  
    選句:〇〇〇                                                              選句:〇〇

 

金剛俳句 第十八回  季語:夏 兼題:梅雨   (平成二十七年七月十日)

下校児の傘の語らひ梅雨の入り
選句:○○○○○○

「作者自句自解」
 「子どもは宝、地域で育てよう未来の担い手!」を合言葉に小学校の登下校時の「見守り隊」活動をしています。一団となって帰る下校時には3年生を中心に低学年ほどおしゃべりがにぎやかです。傘を寄せ合う子、左右に揺らす子・・・話題豊に楽しそうな会話の光景が続く日々となりました。「梅雨入りやなぁ~!」。

 
羊刈る薄目嬉しや若葉風                  風無くに蓮葉揺れをり亀遊ぶ
選句:○○                           選句:○

 

金剛俳句 第十七回 季語:初夏   (平成二十七年五月三十日)


 
筍に糠と一筆里の情
選句:◎◎○○○○○

 

母の日や孫の一輪古屋(こや)晴るる        蓮巻葉空に漕ぎ出づ水鏡

   選句:○                         選句:◎

 

金剛俳句 第十六回 季語:春  兼題:桜   (平成二十七年四月二十八日)

散り際も魅せつつ桜人誘ふ
    選句:◎○○○

      

 春料る目に楽しきや利休膳           咲き満ちて大傘かざす桜かな  

選句:〇〇〇                       選句:〇

 

 金剛俳句 第十五回 季語:冬、早春  兼題:立春  (平成二十七年三月六日)

 

蓮枯れや荒ぶる風の無為の道
選句:◎◎◎○○○○

「作者自句自解」
 「荒涼とした蓮枯れの池に春一番が吹き荒れても、枯れた蓮はなんの抵抗もなく風を過ごしています。しかし根っこにはやがて来る春の芽吹きと夏の開花に備えて力を蓄え、その時を待っているのだと思うと逞しくも見えます。天地自然の働きに身を任せて生きる逞しさを実感しました」
 「無為の道はちょっと硬いかなと思ったのですが、文字数(五文字)として収まる言葉はこれしか浮かばず、分かってもらえるかなと思いつつ思いきってと投句しました。この言葉の背景には、日頃教えに預かっているお寺の住職の言葉があります」

           

備前焼紅一輪の寒椿                立春や眼光強し受験生
選句:◎○                            選句:○○

 

金剛俳句 第十四回  季語:新年 冬   (平成二十七年一月二十九日)

 

重ね注ぎ金箔泳がせ屠蘇祝ふ
選句:◎○○○○ 

      

聖夜月スエーデン首都青光る            寿ぎて獅子舞ふ鎮守人嬉し

選句〇〇                    選句:◎

 

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「金剛俳句」 第2集 小川誠二郎師の遺志を継ぐ

2021-02-24 23:16:27 | 俳句

「金剛俳句」の趣旨 および 自作第1集(入門編)は、こちらから

 「金剛俳句」 自作編 第3集は こちらから

「金剛俳句」 自作編 第4集は こちらから

前田秀一 プロフィール

金剛俳句 箕面吟行  季語:晩秋、初冬 兼題:紅葉、楓 〔平成26年11月30日(日)〕


 
散る紅葉捨つるを惜しみ思案掃き
選句:○○○○○○

 

波曳きてピイとひと声鳥渡る                  且つ散れり利休が侘びの紅葉かな

 

金剛俳句 第十三回  季語:晩秋、初冬 兼題:冬仕度  (平成26年11月)

続 季語のお話
 季重なりについては、小川さんの講評にもよく出ていました。
 一般に、五七五の中に季語は一つが良いと言われていますが、芭蕉などの達人の句にも結構季語複数の句はあります。
 例えば、
    秋風のふけども青し栗の毬
と言う句があります。
 もう秋風が吹いているのにまだ栗の毬の青い事よと季節の微妙な変化を吟じています。
 一句に季語が重なっている時はどちらかが主で一方が従の関係が必要と考えられています。
 この句では秋風が吹いているのにと言う条件のもとに栗の毬は未だ青いと栗の毬が主となっているのです。

 それをふまえて我々の句を見てみましょう。
   木枯しにマフラー引き出し冬仕度    木枯し(冬)マフラー(冬)冬仕度(秋)
   秋祭りみこしの思いひ我になく      秋祭り(秋)みこし(夏)
   冬近し夕暮れ時に小雪舞ふ       冬近し(秋)小雪(冬)
   豊年を祈る八尾の風の盆         豊年(秋)風の盆(秋)
 さて、これらの句どの季語が主でどれが従でしょうか。各人お考えください。

一句鑑賞
   秋天や鳩と分け合ふ袋菓子
 今回の最高点句です。
 晴天の公園のベンチ秋晴れの穏やかな日差し袋菓子をつまんでいると鳩がよって来ました。
 すこし撒いてやりながら、自分も食べる。情景が目に見え高点句宣なるかな。

                                             金剛俳句 代表 中野陽典
 

  

団栗を拾ふ子蹴る子声響き
選句:◎◎○○○○○


 

炊きたての香りを食めり今年米                      藁散りて広がる苅田にすずめ無く
  選句:○○○                       選句:○

 

金剛俳句 第十二  季語:秋 兼題:秋の空 (平成二十六年十月)

「季語のお話」
 俳句は季節が詠まれる文学です。そのために季語があります。季語そのものが一句の中で詠われている句を一句一章といいます。一物仕立てともいいます。
 例えば今回の句のなかでは、
  矢筈萩野にあるままに活けてあり 
  この場合は矢筈萩が季語です。
  太鼓打つ遠鳴り迫る秋祭 
 季語は秋祭りです。
 これらの句は一句すべて季語と関連して成立しています。

 一方、季語とその他が別仕立ての句を二句一章といいます。
  秋の空友も白髪の高野山 
 季語は秋の空で、友も白髪の高野山は季語とは別の事をいっているのです。しかし、秋晴れに高野山に友と行ったが俺と一緒で白髪になったなと、良く味合えば季語とその他はどこかで繋がっています。
  水琴の滴一滴秋の風
 季語が秋の風ですが、水琴の滴一滴とは関係が無いのです。しかし、秋の風が何ともいえず水琴の・・と相まって秋の爽快さにつながっています。
 二句一章の場合は季語とその他が露骨に繋がっているのを付き過ぎと言って駄目、また、どう考えても何の関係もないのを離れすぎとこれも駄目、付かず離れずが良しとされます。

 芭蕉とか俳句の達人の句を、どのように季語が使われているか考えながら鑑賞するのも勉強になります。

 同期同窓 故人句集からの事例
  いま泣きし子が走りをり運動会        土生 重次   一句一章
  運動会駆けてころぶ子べそかく子      河村 周一   一句一章
   鳥渡る朝校門の靴の黒                富岡 隆夫   二句一章
     秋うらら座す慈母像のおちよぼ口       小川誠二郎   二句一章

 俳句は多作多捨です。沢山作ってどんどん捨てる。気に入った句はあんまり出来無いのですが偶に出てくるのです。達人でもしかりです。さあどんどん捨てましょう。

                                                      金剛俳句 代表 中野陽典

 

遠目にも山肌深し秋の空

選句:◎○○○

  

いづこぞや夕餉に秋刀魚風便り     土手腹に小群切なし彼岸花       太鼓打つ遠なり迫る秋祭 

                                                選句:○○                選句○○

 

 金剛俳句 第十一回  季語:秋 (平成二十六年九月)

宿題の画題あれこれ秋祭

選句:

 

門火焚き揺らぐ炎の友思ふ      野分け過ぎ被災刻々息を呑む

選句:◎          選句:○○

 

 金剛俳句 堺吟行  兼題:夏休み ほか自由 (平成二十六年八月)

(堺市役所高層展望階 ⇒ 反正天皇陵 ⇒ 大阪府立三国丘高校・三丘同窓会館)

千古なる陵深し夏木立

選句:◎○○○○

 

金剛の青嶺雄々しき青春譜        夏休み旅先談義夢めぐり

 

 金剛俳句 第十回  季語:夏 (平成二十六年七月)

田植え機の水面の空に緑挿す

選句:◎◎○○ 

 

梅雨空の雲間にペダル漕ぎ急ぐ       五月晴れ稚児も心得伊達に舞う

                                 選句:○○ 

 

金剛俳句 第九回  季語:夏 (平成二十六年五月)

葉桜や一年生も慣れた顔

選句:◎○○

 

手に取りて絵心誘ふ落椿                    散華舞ひ手に手に花を花御堂          

                                選句:◎○○

 

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「金剛俳句」  第1集(入門) 小川誠二郎師句評編

2021-02-24 23:15:32 | 俳句

堺市役所高層館21階展望階より母校と金剛山(右奥、右から一つ目の山 標高1,125m)を望む

前田秀一 プロフィール

「金剛俳句」について

 三国丘高校七期同期生の土生重次さんが平成三年に主宰として始めた「扉俳句会」を、平成十三年の彼の没後、会員が継続しています。会員は中野陽典さんや小川誠二郎などで、全国に二百名ほど居ます。東京、横浜、大阪、長野、福岡などの支部で毎月句会などの活動をしています。全国大会や、四季句会などで、毎年顔を合わせています。毎月、「扉」という俳句雑誌を発行して、会員の作品などを掲載しています。
 土生俳句、扉俳句の方針は、「一読句意明解」であること、「一句にひと節」と言って、一句に何か一点パンチの効いたポイントがあること、「即物具象」、「観念句を排す」、などです。
 読者が句を読んで眼前に景が浮かぶ句を詠め、俳句は韻文の詩であるので景を描写せよ、散文の説明は要らない、形容詞は弱い、名詞は強い、名詞で勝負せよ、自分は何に感動したのか、それを描写せよ、等々が教えの眼目でした。
 世の中にある俳句結社は七百とも八百ともいわれており、それぞれ流儀を持って推進されていますが、「金剛俳句」は扉俳句、土生俳句で歩んで行きたいと存じます。是非ご賛同下さい。

                                            平成二十五年九月十九日  小川誠二郎

「扉俳句会」については、こちらから 

「大阪府立三国丘高等学校」については、こちらから  

「金剛俳句」自作句編 目次(第1集~第7集)は、 こちらから   

俳句への気づきと“思い”
 
 「茶の湯」の大成の背景を追って『山上宗二記』に記された茶湯者の覚悟の一つ「濃茶呑ヤウ」を考察しました(*)。
 その文献調査の過程で、松尾芭蕉の第三番目の紀行『笈の小文』に巡りあい、冒頭に風雅論の一節を見出し大変感銘を受けました。
 「西行の和歌に於ける、宗祇の連歌に於ける、雪舟の絵に於ける、利休が茶に於ける其の貫道する物は一なり。しかも風雅におけるもの、造化にしたがひて四時を友とす。・・・」
 中世から近世に至るそれぞれの時代に一世を風靡した芸道を列挙して それを貫くものはひとつ、すなわち「風雅の道」、これは「不易」(いつまでも変わらない文化)であると述べています。
 日々の変化の大きい今日の「流行」に対峙する見識であり、「不易流行」という文化の真髄を教えていることを知りました。改めて芭蕉俳句の宇宙観を思い知ることとなり、季題諷詠の文学としての俳句の素晴らしさに気づかされました。
 奇しくも、高校同期同窓会の後、校歌に縁を持つ「金剛俳句」へお誘いを受け、余生の付加価値を求めて新たな挑戦を試みることにしました。
 とは言え、「韻文」とは縁のない世界で過してきた身に戸惑いはありましたが、幸いにして同窓同期・小川誠二郎師のお導きにより喜寿の手習いで「不易流行」を体感してみたいとの好奇心に励まされております。
  *:前田秀一 『山上宗二忌』における 茶湯者覚悟 濃茶呑ヤウ その一考察

                                                               平成二十六年一月一日 前田秀一

 

句評:小川誠二郎師   掲載句:前田秀一 

金剛俳句 第八回  季語:春 (平成二十六年四月)

鳥引きて賑はひし池風もなく

 選句:◎○
★できています。「し」は過去回想の助動詞「き」の連体形で、正しい用法です

水温み鯉の背びれの水面切る ⇒ 春光や鯉の背びれの水面切る

 選句:◎○○○○
★いいところを捉えています。「水温む」と「水面切る」では付き過ぎの感じが出ますので、少し離した季語にしましょう。
「春光や鯉の背びれの水面切る」
でいかがでしょうか。

  

根を張れり引く手を工夫春の草 ⇒ 抜くほどに手先の慣れて春の草

 選句:○    
★三段切れになっています。食材を買って来て袋に入れたままぽんと提供されたような印象をうけます。関連付けて俳句に料理してお出ししましょう。
「抜くほどに手先の慣れて春の草」
でいかがでしょうか。

 

金剛俳句 第七回  季語:春  (平成二十六年三月)

 白内の患ひ癒えり春光 ⇒ 白内障癒え春光の街歩く 

選句 ◎○

★「白内障」を「白内」と略すのは無理と思います。「春光」は「はるひかり」とは言わず、「しゆ・ん・くわ・う」で四文字ですから字足らずになります。
 「白内障」は「患ひ」ですから「患ひ」は言わずもがなです。
 「白内障癒え春光の街歩く」で癒えた喜び、春の喜びを詠んでみましょう。
 「癒え」は「癒ゆ」(終止形)の連用形で、「癒ゆ」の「ゆ」の属する「やいゆえよ」の「ゆ」と「え」を用いて活用する下二段活用動詞の連用形で、「え」が正しい仮名遣いです。


春寒にボード操り子ら跳ねる ⇒ 春寒の空スケボーの子らの跳ぬ
★「ボード」はスケートボードとスノーボードがあります。
 「スノーボード」は冬の季語に見当りませんが、冬の季語に近いでしょうから、この句の場合は、スケートボードでしょう。
 そうでないと「春寒」と季またがりになるでしょう。
 「跳ねる」は現代語で、古文・文語は「跳ぬ」(終止形)(下二段活用動詞)の連体形「跳ぬる」となります。
 「春寒の空スケボーの子らの跳ぬ」としましょうか。ちょっと苦しいですね。
 「子ら」など、「ら」は「焦点が散漫になるからなるべく避けよ」と土生重次師は言われていましたが、この句の場合は、何人かの子が入れ替り立ち替りやっている景としてよしとしましょう。

 

 雨雫抱きて膨らむ梅蕾 ⇒ 雨粒に梅の蕾の膨らみぬ
 選句:○○
★「梅蕾」は苦しい造語と思います。
  「雨粒に梅の蕾の膨らみぬ」でいいのではないでしょうか。

 

金剛俳句 第六回  季語:新年、冬    (平成二十六年二月) 

水仙の一挿し床に目を集め ⇒ 水仙の一挿し客の目を集め
 選句:○○○○
★すっきりとできています。
 「水仙の一挿し客の目を集め」 としましょうか。

祝箸嬰の新たに家族膳 ⇒ 家族膳嬰に新たの祝箸
 
選句:◎○
★できています。めでたいことです。
 語順をいじって、「家族膳嬰に新たの祝箸」 としましょうか。

 

寒林に走る黒雲歩を合わせ ⇒ 寒林に走る黒雲我を抜く
 
選句:◎○○
★できています。風雲急の感じを入れて、「寒林に走る黒雲我を抜く」
 でいかがでしょうか。

 

金剛俳句 第五回  季語:新年、冬 (平成二十六年一月二十八日)

 

茜さす金剛の峰雪に映え ⇒ 金剛の雪に茜の夕日かな    選句:◎◎○

★「赤富士」は、広辞苑によると、晩夏から初秋の早朝によく見られるとされていて、朝のものというイメージですが、実際には、夕方にも西側が壮大に赤くなる景色もあります。つまり、朝と夕方に見ることができますので、どちらとも取れて、それはそれでいいのですが、どちらかにした方が読者は落ち着くと思います。「雪に映え」の主語が金剛の峰ですが、「金剛の峰の雪が映える」のでしょうから、どうも落ち着かない気がします。(極端に言えば、平地の雪に金剛の峰が映える、とも取れてしまいます)。
「金剛の雪に茜の夕日かな」でいいのではないでしょうか。

大阪府営 大泉緑地 こちらから

冬ざれの池に釣人息ひそめ ⇒  冬ざれの池に釣り人丸く座す   選句:◎○○○○○○
★「息ひそめ」はそこまでは見えませんから、見たままを「冬ざれの池に釣り人丸く座す」
辺りでいかがでしょうか。釣り人は短気な人が多いそうですが、それが丸くなるおかしさ(諧謔味)を狙ったつもりです。

   

実南天寂れし庭に生けるごと ⇒ 実南天活けたる如し寂れ庭    選句:○○
★「寂れし」の「し」は過去回想の助動詞で、眼前の景を詠むなら、完了の状態が持続している助動詞「たる」でないといけません。しかし、文語で区別されていたこの二つの助動詞「し」と「たる」が、現代語では「た」一つになっています。そのため、現代文の意識の人は、「し」も「たる」も同じく「た」の扱いでいいと思うらしく、混同して俳句に詠まれている例がゴマンとあります。この句も「寂れている」と言いたいわけですから、「たる」でないといけないところです。この、「し」と「たる」の混同を嘆く人も多くて、中には、「し」と「たる」をもじって、「四斗樽の問題」として本を書いた人も居ます。現在の有名俳人の中にも「四斗樽」を混同して用いる人は多数居られます。文法的に間違いですと言っても多勢に無勢、とても歯が立ちません。せめて心ある人はこのことを意識して居て頂きたいところです。詳しくは池田俊二著、PHP研究所刊「日本語を知らない俳人たち」をご参照下さい.
「実南天活けたる如し寂れ庭」でしょうか。「寂れ庭」はちょっと苦しいところですが。

 

金剛俳句 第四回  季語:冬 (平成二十五年十二月十五日)

落ち葉敷く錦曼荼羅まはり道 ⇒ 曼荼羅の落葉の道に廻りけり

   選句:◎○

★「敷く」は四段活用動詞で、その活用は、未然形「敷か(ず)」、連用形「敷き(たり)」、終止形「敷く」、連体形「敷く(時)」、已然形「敷け(ば)」、命令形「敷け」です。カ行のア段の「か」、イ段の「き」、ウ段の「く」、エ段の「け」、この四段を用いて活用しますから、「四段活用動詞」と言います。現代語では、このほかに、オ段の「こ」を使って「敷こ(う)」(「う」は意志の助動詞)がありますので、「五段活用動詞」と言います。「敷こ(う)」は未然形の二つ目の扱いです(「意志形」とか独立の活用形にすればいいのにと思うのですが)。文語では、未然形「敷か(ず)」に意志の助動詞「う」を付けて「敷かう」となりますので、四段活用のままです。四段活用動詞は終止形と連体形が同じ形の「敷く」になりますので、終止形か連体形かは文脈で読み分けますが、この句の場合は、終止形の「敷く」で一旦切れるとも取れますし、錦曼荼羅につながる連体形とも取れます。連体形ですと、「錦曼荼羅が落葉を敷く」景になってちょっと引っ掛かります。しかし、終止形ですと、三段切れといって、上五、中七、下五がそれぞれ独立になりますので、これは普通避けます。散り敷く落葉を錦曼荼羅と見立てたのでしょうから、「曼荼羅の落葉の道に廻りけり」でいかがでしょうか。

風情なき庭に華やぐ石蕗の花 ⇒  色の無き庭に灯りて石蕗の花 選句:○○
★「風情なき」は具体性が見えません。「風情なき」も「華やぐ」も「言うてしもたらおもろない」の類です。「風情なき」「華やぐ」を具体的に描写したいところです。「色の無き庭に灯りて石蕗の花」でいかがでしょうか。 

   

風呂吹きに妻も味しめ酒を酌む ⇒ 風呂吹を夫婦の愛でて吟醸酒   選句:◎○○
★景は詩的ですが、句は詩情から離れています。「風呂吹を夫婦の愛でて吟醸酒」でいかがでしょうか。「風呂吹き」は広辞苑では「風呂吹き」ですが、角川の歳時記では「風呂吹」となっています。俳句では、名詞の場合は送り仮名は付けない例が多いようです。


金剛句会 第三回  季語:秋 (平成二十五年十一月二十三日)

語り来し日々がめぐれり秋彼岸 ⇒ 毎年の祭の手順手に覚え

選句:○○ 

★「語り来し日々がめぐれり」は、何のことか作者のみが知っていることで、読者にはどういう事柄か判りません。俳句は「座の文芸」で、一座の皆様に、こういうことに感動しました、と言って、句にして出して、共感を得て、作者もそれを喜びとする、というものです。そこへ、私だけが知っている事柄の句を出しても、一座の読者は「さよか」と思うだけで、感動の共鳴からは遠い話です。「」といった事柄でしょうか。

絆舞ふ伊達と堺を秋まつり ⇒ 秋まつり伊達と堺の絆かな    
★堺祭は全国区には今一歩ですから、少し説明調になりますが、「秋まつり伊達と堺の絆かな」としましょうか。


                      「堺まつり」“すずめ踊り”編 平成25年度 こちらから

  

煙たつ苅田に野焼きここかしこ ⇒ 夕暮れの苅田に炎ここかしこ 選句:○ 
★景色の見えるいい句です。「苅田」は秋の季語、「野焼」は春の季語、「季またがり」の句になっています。「野焼き」と来れば「煙たつ」は言わずとも想像はつきますから省いて、「夕暮れの苅田に炎ここかしこ」でいいでしょう。季語は「苅田」で秋の季語です。「刈田」と書くことが多いようです。 

 
金剛句会 第二回   季語:秋 (平成二十五年九月十九日)

堺まつりすずめ踊りや人輝き ⇒ 舞の手はすずめの翼堺まつり

★「まつり」は夏の季語、「踊り」は秋の季語で、一句に季語が二つ、季節を異にして織り込まれています。こういう句を「季(き)またがり」の句と言います。一句に同じ季節の季語が二つある句を「季重なり(きがさなり)」の句と言います。「季またがり」も「季重なり」も、いけないと言うほどのことではありませんが、俳句は一句に季語一個が原則です。
「堺まつり」「すずめ踊り」は当地では知らない人は居ないでしょうが、全国的にはあと一歩でしょう。知らない人には、「堺まつりすずめ踊りや」と言われても、どんな景か、目に浮かぶまでは行かないでしょう。また、知っている人にとっては、それは知っているが、それのどういう点に感動されたのですか、と聞きたいところでしょう。「人輝き」はシンボル的キャッチフレーズですが、俳句の場では抽象的で、眼前に浮かぶ景は、読者によって多彩になり、焦点が絞れない気がします。
それやこれや考えて、感動の焦点を絞って、「舞の手はすずめの翼堺まつり」とされてはいかがでしょうか。手に持つ「扇子」は夏の季語ですので「舞」としました。
俳句は五七五の形式で詠みます。最初の五を「上五(かみご)」、次の七を「中七(なかしち)」、終りの五を「下五(しもご)」と言います。この句は下五が六文字、下六になっています。こういうのを「字余り(じあまり)」の句と言います。字が足りない句は「字足らず(じたらず)」の句と言います。字余りも字足らずもいけないというわけではありませんが、できるだけ五七五に納めるようにします。特に、中七の字余り、中八は避けるようにします。リズムが悪くなるからです。この句は「さかいまつり」と下六になりますが、よしとしましょう。

「堺まつり」“すずめ踊り”編 平成24年度 こちらから

落ち葉踏む樹々の道行き明日へ想ふ ⇒ 紅葉は世代を代る命の火  選句:◎
★「落葉(「ち」は不要)」は冬の季語です。「明日へ想う」その内容は作者の心にあって、読者には判りませんので、読者は置いてけぼりを食った感じになります。こういう句を「観念句」と言って、世の俳句には多く見られますが、扉俳句では排することにしています。読者には判らない、ということと、季語は何でも通用するので、季節感を呼ばない、というのが理由です。「紅葉は世代を代る命の火」と断定して、読者に投げかけて見ましょうか。我らの人生も終盤戦。大いに燃えましょう。

 

すすき穂の満月愛でずだんごかな ⇒ 満月をそこそこ称へ団子食ふ
★「満月愛でず」の主語は「すすき穂」か、作者か、「団子」か、いずれとも取れます。「花より団子」的の「月より団子」の作者が主語でしょうか。「満月をそこそこ称へ団子食ふ」ならはっきりしますが、ちょっと詩情に欠けますね。

 


SDGs魅力情報 「堺から日本へ!世界へ!」は、こちらから 

 


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