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口からホラ吹いて空を飛ぶ。

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総括記事(第三回) 世界観から見るこわしや我聞

2005-12-17 | 藤木俊関係
前回の記事の最後、「真芝の描写不足は世界観と物語の構造に起因する」と書いたのだが、真芝の存在意義を考察する事がそのままこわしや我聞という物語における作者、藤木俊の挑戦と敗因の考察になりうる、と俺は考える。

何故真芝なのか?

核心に触れる前に物語を構成する各要素について考察していこう。

まずは「こわしや」という存在についてである。これがなければ始まらない。
作品中において、こわしやとは職業、称号を指す。「仙術使い」である事が前提条件となっているが、仙術が使える事がこわしやを名乗れる事とイコールでは無い。
仙術使いとは、
「天を裂き、地を踏み割り、音を抜き去る」
究極の肉体コントロールと作中では書かれているが、最大の特徴は「理」を得た後の個人毎の能力の発現にある。
個人の適性なのか血統なのかはっきりとはしないが、主に自然現象を操る事ができるようになる。
火、水、木、光、雷(電気と表現した方が正確か?)とあるのだが、後二つ、
鉄、爆発と見て少し違和感が出る。物理現象と表現するべきなのかもしれないが、作者、藤木俊のブログにて「他にも流派はある」と発言されている点を見てもそれで括りきれない可能性がある。そうなると、仙術とは超能力を表現する一種の形態と書いた方が正しいだろう。
漫画における超能力の表現において、一つの作品が分岐点となっている。
荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険:第三部」である。
ジョジョにおける超能力「スタンド」とは作者の荒木飛呂彦いわく、
「超能力に実像を持たせたかった」
という点において、更に個別の能力を持たせる事により個性的な独特の表現を獲得する事に成功しており、後に膨大なフォロワーを生み出す事になる。
この「発明」は少年漫画において、
「闘争、超能力を扱う作品は避けては通れないある種の基準」と表現しても過言ではない影響力を与え続けている。
例を挙げると
「ONE PIECE」の悪魔の実も、
「HANTER×HANTER」の念能力も、
「鋼の錬金術師」の錬金術も、
サンデーで挙げれば
「MAR」のARMも、
「金色のガッシュ」の魔物の子と本も、該当する事になる。
まだまだ枚挙に暇が無いが
仙術も同様である。
ここまで書いて一つの疑問が浮かび上がってくる。

「超能力バトル物において、能力者同士のバトルがいわば定型、定番なのだが我聞においてはそれは無い。何故か?」

作中こわしやの本業は「政府や企業が手の出せない、または隠密に壊したい物を破壊する」と書かれている。対象はあくまで物に限定されている為、仙術使い同士の闘争は在り得ない、と言う事もできるだろうが、実際は違う。
壊す対象を中心として、こわしや同士の価値観、利害の対立を描ければバトルは成立するのだ。その場合、敵対する者を無理に悪役として表現する必要は無い。
むしろ価値観の対立と和解、理解から生まれる友情等、そこから生み出せる部分も多く、ある意味少年漫画の王道とも言える。
連載前のプロット段階でそういった選択肢は当然あったはずなのだ。
週刊連載12話、早い段階で水の仙術使い、静馬さなえが登場した点を見ても工具楽以外の能力者の存在は予定されていたと見て良い。
12、13話での静馬さなえは我聞のコーチ役として登場したが、こういった我聞を教え導く側の仙術使いと、敵対する仙術使いと二つの方向性を用意する事で物語を膨らませる事も可能だったとも言える。


それともう一つ、我聞の特徴として「バトルと日常の割合の他作品との違い」を挙げる事ができる。通常の連続バトル物(これは超能力とは限らない)では、

延々と長いバトルが続いて、「バトルのインターバル」としての日常が数話ある程度(割合で言えば、9:1、いや、9.8:0.2位な作品が大方か)

に対して、我聞では
バトル、日常の割合が6:4、いや、時には5:5位になっている。
日常の部分がとても大事にされているのである。
他の作品では主人公と主要キャラ以外は記号的な扱いをされている物だが、我聞においてはかなり細かくフォローされ、「立った」キャラが多数生まれているのだ。
この事で、日常、学校行事にしろ部活動にしろ、膨らませたエピソードを描く事に成功している。

この二点を俺は作者、藤木俊の挑戦と見る。
バトルの部分では能力者同士のバトルという------誤解を恐れずに書けば------そういった「安易な」方向を否定し、日常の表現に拘る事によりひたすらに殺伐とした方向へ流れる事を拒否したのではないだろうか。
象徴となっているのは3巻、唯一の「敵対する仙術使い」七見イサムの登場した23~25話であろう。
「理の技」を見せろと執拗にせまる七見に対し、我聞は
「お前なんざぶん殴るのに、仙術なんか必要なし!!」
と仙術を使う事無く殴り倒している。
作中「仙術使いは仙術使いとぶつかる事で理を得る」
と書かれてはいるが、我聞と静馬さなえのエピソードを見る限り、そう簡単に理が得られる訳ではない。冷静に考えて爆砕の一撃位では理など得られる訳も無い、と考えるのが自然だ。
これは我聞が、己の欲望の為に理を求める七見を己の信念でもって打ち倒すエピソードとして描かれているが、もう一つ作者、藤木俊が

「能力者同士のバトル路線に流れる事を作品でもって否定した」

エピソードであるとも言えるのである。
そうなると、別の方向からの敵が必要になってくるのだが、それが
「多国籍企業 死の商人 真芝グループ」
となる訳だ。その名が正式に出るのは4巻後半まで待たねばならないが、連載当初から敵役設定されていたのは特に疑問のない所だと言える。

この敵役設定が冒頭に書いた「敗因」へと繋がってゆくのだが……
また長くなってしまったので以下次回。
次回で終了、の予定。

総括記事(第二回) キャラクターから見るこわしや我聞

2005-12-08 | 藤木俊関係
今回のエントリ、これでも圧縮したのだが相当に長くなってしまった。字数にして3000字オーバー。
読むのも時間がかかると思うので暇な時にでも読んで頂きたい。



さて、先週からの続きであるが、本題のヒロイン、國生陽菜についてである。

こわしや我聞という物語は、主人公工具楽我聞を中心にした漫画ではあるが、その実、ヒロイン國生陽菜の心の成長を描いた物語でもあると言える。
何を今更という声もあるだろうが、考察してみよう。

連載当初の彼女は「孤独」であった。「心を閉ざしている」と表現した方が正しいのだろうか。学校においては部活動もせず、学校行事にも関心を寄せず、他者に対しても深く関わろうとしない。単行本3巻148ページ、天野恵が
「でも確かにあのコ、運動能力が高いのよねーー」
と発言している部分からも推測できる。「あのコ」である。単行本1巻57ページ、体育の授業でも一緒になっている以上、全くの交流がなかったとは言えまい。後に親しくなってからは「るなっち」と呼び方が変わっている点をみても、それまでは疎遠であったろう事がうかがえる。恐らく我聞も「先代社長の息子」といった認識程度で、我聞が社長となるまで交流など無かったであろう。我聞の兄弟達に至ってはいわずもがな、だ。彼女の職場、工具楽屋においても同様である。同僚、森永優が
「キミも少しは愛嬌だしなー?」と言うのに対し、
「仕事であれば」と返している場面(1巻20ページ)を見ても彼女の他者に対するスタンスは変わらない。
原因は彼女が12歳の時に両親を失った事に起因するのであろうが、工具楽屋の面々もそれを知るせいか深く問う事は無い。


思うに彼女はひどく不安定な存在であった。
自分の存在意義を仕事にしか見ていなかった。「先代との絆」とは言うが、裏を返すと「必要とされない自分」を恐れ、学業であれ仕事であれ有能であろうとし、弱みを見せようとはしなかったとも言える。秘書という「支える立場」でありながらその実彼女は「仕事に支えられていた」のである。

その彼女が我聞と出会い、行動を共にする事で変化していくことになる。

我聞の性格を、余分な部分を削ぎ落として一言で表現すると「無私」の一言に尽きる。自分の行動原理がとことん他者の為にあるのである。明朗にして活発。自分の信念に基づき、行動に迷いが無い。
勿論、先代社長にして父、我也も同様であろうが、両者には決定的な違いがあった。

我聞は圧倒的に「未熟者」なのだ。

先代社長の頃であれば、彼女も特には苦労は無かったであろう。なにせ現役最強である。仕事に打ち込んでいれば良かった。
だが息子の我聞に変わってから、彼女の苦労が始まる。
しかしそれが良い方向へと向かってゆく事になる。
恐らく当初、彼女にとっては我聞は理解し難い人物であったろう事は想像に難くない。
学校にしろ本業にしろ自分の限界を超えた仕事を安請け合いしてしまう。しかも完遂するまで諦めず決して止めようとしない。
2話において、金庫破壊の交渉中に「人命」と聞いた途端に独断でこわし始める事に彼女は驚き、
10話においては自分の父親を知るかもしれない人物を目の前にしながら、全く躊躇する事無く彼女を助け現場を脱出する事を最優先する事に驚き、
11話においては強さの定義を「何ひとつ犠牲にしない事」と言い切る事に驚く。
こういった過程を経る事で彼女の価値観が揺らぎ始める。

そして彼女に一つ目の転換点が訪れた。
上記において仕事に支えられている、と書いたがそれはすなわち会社の中だけに自分の居場所がある、あると思い込んでいる、とも言い換える事ができる。
彼女が頼みを置いていたのは先代社長、我也だ。
手鏡を手にしながら「先代との絆」と独白する。
手鏡を受け取りながら
「お前も大事な家族だ」
と言われた記憶を想い起こしながらも、なお工具楽兄弟は彼女にとって眩く映り、その眼差しから寂寥が消える事は無い。
そして暴走新幹線での一件である。
自分には仕事しかない、という思い込みから体調を崩したまま仕事に赴き、自分のミスから危機を招く。
最終的には我聞に助けられ、自分は工具楽家に運ばれる事になるのだが、
そこでの我聞の言葉
「親父を家族と思ってくれるなら、オレ達だって家族だ!」
彼女にとって彼方の光景でしかなかった工具楽家が身近な、自分の居場所として広がった瞬間である。
結果、彼女は我聞に信を置くようになり、彼の「世界」でもある学校、卓球部の面々とも交流を広げてゆくことになる。

この学校生活、海への合宿、文化祭、を通じて彼女の価値観が変わってゆく様子は興味深い。合宿での肝試しにおける、
「なんだ……私の杞憂だったんだ……」
は秘書というよりは、自分の信頼する人物からの信用を失う恐れ、更に言うなら好意を持った人物からの信用を失う恐れに対しての安堵であるし、
文化祭では卓球部の危機に対し、仕事よりもそちらを優先する我聞をフォローし、あまつさえ責めるどころか笑顔をもって仕事に向かっている。
文化祭での打ち上げでの辻原からの電話への動揺などを見ても、彼女の中での他者との関係が深くなっていく様子が丁寧に描写されている。

そして第2の転換点である。
第3研攻略戦において我聞は自分の未熟を再認識し、学校を省みず九州は静馬の修行場へと向かう。彼女は強引に同行するが全く我聞にも相手にされない状況になる。

彼女は秘書という立場ではあるが基本的には「支えられる」側であった。
仕事上はともかく、精神的には主に我聞に依存していたと言える。
彼女自身「支えたい」とは思ってはいるのであろうが、我聞はほぼ自立しており、問題があっても自らの中で解決してしまう。
49話、第3研出発前、我聞の妹果歩が泣き崩れる場面での両者の行動を見ると明確にその違いが現れていると言えよう。
彼女は果歩を抱きとめ笑顔を向け、約束を交わすのに対し、我聞は物陰から聞くに留め、出発前になってから自らの強さをアピールし心配をかけまいとする。
修行場の話に戻すと、我聞は彼女にとっては「支えられる事はあっても支える事はできない」存在だったのだ。
単行本94ページと、サンデー本誌を保存されてる方は見比べて頂きたい。我聞の台詞が、
本誌連載
「無理しなくていい……」   から
単行本収録時
「君は関係ない……」
と変更されている。強い拒絶へと変わっているのである。
この1件は結局先輩のこわしや、帖佐理来の介入によってそれなりの解決をみるのだが、彼女の中で本当に納得はしていなかったであろう事が後、79話での我聞との会話に現れる。
辻原からの電話と森永優が出した辻原の辞表、動揺するも平静を装う我聞に対し
「支えあうのが家族でしょう!?」
と彼女は問いかける。
我聞も劇中、唯一にして最大の人間的な弱さを彼女に見せたのである。


ここで二人はついに対等な関係となった。


二人はお互いを理解し合い、認め合い、支えあう関係となったのである。
それと同時に彼女、國生陽菜の精神的な成長、人格の完成を見る。

最終の2話、87話、88話。我聞に手を携え、気をコントロールしながら放った収束爆砕は、暴走を反仙術で制御するという意味だけでは無く、お互いを認め合ったパートナーとして共に歩み、困難に立ち向かい、支えあい、越えて行く二人の象徴なのではないだろうか。

以上の事柄を振り返るにまさにこわしや我聞は正しく「國生陽菜の為の作品」だったと言える訳である。



こうしてみると、キャラクターの創り込みに関しては褒める事はあれど、けなす要因はあまり無い。挙げるとすれば敵の真芝側の描写となるのだろうが、それは次回、世界観と物語の構造に関わってくる問題なのである。それでは次回。

こっそり展示。

2005-12-02 | 藤木俊関係
やっと完成。このネタを俺ごときが描いて良いのだろうかと思いつつ、

「ウエディング國生さん」です。

ドレスのデザインは4巻を見てくれ~。
サイズは小さめですが、やたらと時間がかかりました。この位なら普通なら一週間程で描けるのが今回は倍。軽く死ねました。

藤木屋にURLを晒す様な度胸は無いへタレなのでここでこっそり展示です。

最初は大きなサイズの絵を描こうとおもったのですが、「ちょっと待て」と。
確かに我聞は終わったが藤木俊が終わった訳ではない。
むしろここは「通過点」と思って応援していきたい。レッツポジティブ!
なのでこのサイズ。
そのかわり密度を上げてます。
背景まできっちり描くなんて久しぶりなんではないだろうか(爆)

「文字無し、追加工版」本館にUPしてます。お暇でしたら覗いてみて下さい。

無手勝流総括記事(複数回予定) キャラクターから見るこわしや我聞

2005-11-30 | 藤木俊関係

さて、こわしや我聞が終了した訳だが、それにあたって総括記事を書いてみたいと思う。
最終9巻に収録される真芝突入編の展開の速さ、ストーリーに「巻き」が入っている状況を見て、「打ち切り」といった言葉がよく囁かれていた、事実終了したのだが、それは実際には正しい表現では無い。
「打ち切り」とは文字通り「突然終了させられる」事を指す。ジャンプシステムを事実上指すのだが、サンデーについては当てはまらない。
サンデーはおそらく、ある程度(おそらく単行本一巻分)の猶予を持って、その作家にストーリーのまとめをさせる方法をとっていると思われる。
勿論、その時点で「異常な事態」である事は当然な訳で、作者は伏線の回収、ストーリーの終結に追われる事になる。
「こわしや我聞」はそういった異常な状況下にありながら奇跡的に、美しい、大団円を迎える事ができたレアなケースであろう。
そうした事を踏まえると、異常な状況なのは誰の目にも明らかではあるが、オフィシャルな声明・・・・・・「出版社」も「作者」も打ち切りとは発言すまい。
それが詭弁であろうとも。

それではあくまで俺個人の解釈で恐縮ではあるが、「キャラクターの視点」「世界観、物語構造の視点」の2部、数回に分けてこわしや我聞の長所、短所を考察してみたいと思う。

連載期間中の話ではあるが、ネット上においてこわしや我聞を「國生さんの為の漫画」と揶揄する発言が見受けられた。それの意味する処はネガティブな意味でもある為置いておくが、その言葉の本来の意味する処を無視し、言葉のみを捉えるならば、実はその表現は正しい。
その事に触れる前に、ヒロイン、國生陽菜を取り巻く人々について言及しなければならない。

最初に本来の主人公である工具楽我聞である。
過去のエントリにおいて俺は我聞を「人格が完成されている」と書いた。
我聞のモデルとなったのが「Gガンダム」における”ドモン・カッシュ”であるのは単行本のおまけや、作者のGガン好きと相まって疑う余地は無いのだが、劇中の我聞の過去、周囲の人物によってもその人格形成の原因を見る事ができる。
我聞は9、ないし10歳の時に母親と死別している。その時点で、母親の真の死因を知り得ていたかは定かでは無い。だがその時の、墓地での母の墓前での言葉を読む限りでは、その頃既に仙術を知っていた事がうかがえる。
昔から家を空け気味であったろう父、我也、まだ自分よりも幼い妹、弟を支えなければいけない、という責任感、母の死を契機にしてそういったものが我聞の中で
「強烈な目的意識」
に変化したであろうと思われる。
そして後に出会う飄々としながらも厳しさも併せ持つ兄貴分、辻原螢司、
豪放磊落をそのまま表現したような父にして師、工具楽我也、
さらには身体能力、技術もさることながら、精神修養を大きく重視される「仙術使い」と「こわしや」の称号。とりわけ仙術については、究極の肉体コントロールと表現されるにあたり、わずか7年でその地平に到達するには想像を絶する修行があったであろう事は想像に難くない。
こういった環境で我聞の人格は完成を見る。連載当初から我聞の思想、行動は一貫して貫かれており、ぶれが生じる事は無い。


と、我聞についてはこの辺にして、次は学友、特に卓球部の面々についても触れておこう。俺はこの「学園編」とも言うべきパートにおいて、最初は単純に面白がっていたのだが、話が進むにつれ、ある作品との共通する感覚を憶えた。
それは、それなりの年齢の漫画読みの方でないと判らない話で恐縮なのだが、
ゆうきまさみの「究極超人あ~る」である。
断っておくがこれは我聞、あ~るの両作品を貶める訳ではない。
両作品における作者の空気感、立ち位置、集団生活の場での思想、理想が近しい、と思うのだ。
基本的に我聞の中では楽しいイベントを中心に語られ、笑いを呼ぶエピソードが満載なのだが、注視すべきはその中でも本当になんでもない話にある。
あ~るにも共通しているのだが、彼等には「異邦人」、外部の人間にたいしても差別をする事が無い。
あ~るにおける主人公「R・田中一郎」はアンドロイドである。本人もそう明言し、時折首がもげたり(こう表現するとグロテスクなイメージをする方もいると思うが、実際は違う。ぜひ購読をお奨めする)もするが、周囲の、特にあ~るの所属する光画部の面々はまったく意にかえさない。むしろ、
おもしろい、ならばよし。アンドロイド?だからなんだ。
といった感じであ~るの周りでは騒ぎが絶える事は無い。
我聞のなかにおいては、桃子が学校に来た時のエピソードを見て俺は”あ、なるほど”と思ったのだ。
それ以前のエピソードを見るに、國生陽菜の初期の描写は、現実には相当に「とっつきにくい、トゲがある」キャラクターとして描かれている。
現実であれば誰しもが「引く」であろう表現も作者、藤木俊の独特の表現でもってその毒気を抜いている事に成功している。
最近の漫画、少年漫画においても、実はこういった漫画は少ない。いや、むしろ無いのかもしれない。こういったキャラクター、サブキャラに至るまで丁寧に表現されているのは作者、藤木俊の際立つ長所である。


と、ここまで書いたところで思いのほか長くなってしまった。本題の國生陽菜については次回に回す。この調子だと下手すると全4回位になりそうな気もするが、さて?






最終話 帰還 今週のこわしや我聞!!!!

2005-11-22 | 藤木俊関係
サンデー読了。
いい最終回でした。

対真芝戦からのエピローグ。
最後に「いつもの」明るいノリが戻ってきました。
とてもいい最終回だったと思います。

工具楽家へ帰った我聞達を迎える兄弟達。
サイレントで表現されています。オーソドックスな表現かもしれませんが、
「これしかない」
表現だと思います。
直接行動できる我聞や國生さんより、実は一番不安な思いをしていたのはこの兄弟達なのかもしれません。
待つ事しかできない。
とても切なく、辛い事です。
3人が3人とも普段は「いつもと変わらず」振舞っている。他の兄弟、特に我聞に対しては”支えてもらう一方で、できるだけ負担をかけたくない”姿が見て取れます。
6~7巻において、一度父親の奪還に我聞が失敗してもそれを責める様子はありません。
それでも兄を信じて待ち続けて、ようやく……!
我聞に負けず劣らず、とても強い兄弟達です。

歳をとると涙腺が弱くなっていけません(照)


さて2週間後。
親父二人は真芝の残党狩りに出発します。
工具楽屋の社長も正式に引き継ぎです。
そこまではいい。そこまでは。



やってくれたぜ藤木俊!!!ちょwwwwおまwwwww



國生パパの衝撃発言!!!
「陽菜を嫁に貰ってほしい」

な、何ィィィィーーーーーー!!!!!

そりゃないっスよ藤木先生!このネタ最終回のネタじゃねーーーって!
朴念仁を無理やり自覚させるこの発言!
この二人は「これで終わり」じゃなくてむしろ
「ここが始まり」
じゃないですか!!
言われた二人も否定しない!二人とも照れまくり!!
もう描かれない物語で「これ」は読者をず~~~~~っと煩悶とさせ続けるのですか?いや、これは「外伝を待て」という事なのか~~~~!?

そしてさらに驚いたのが我也親父。
「陽菜はオレにとっても娘同然!!娘がほしくばこのオレを倒してからにせいやーーー!!」
ぼ、帽子が!!ま、前髪が!!


     志村ーーー、前髪ーーー!前髪ーーー!


そうか、いつもテンガロンハットを被ってたのはそういう事だったのか……。
辻原さんの過去話でも被ってたもんなあ……。
被ってたから「薄くなった」のか、
薄くなったから「被ってた」のか。
これを見て”将来我聞もあんな風に……”なんて思ってはいけないよ!
日常に戻った途端、最終回にしてこのノリ。

やっぱり勿体無いよなあ。
来週からサンデーに載らない、というのがなんだかまだピンと来ません。

最後のページも國生さんの柔らかな笑顔と我聞の快活な返事で閉められました。
これにて「こわしや我聞」一貫の終わりでございます。



改めて、藤木先生、お疲れ様でした。我聞を読むのが毎週の楽しみの一つでした。
楽しみが一つ減るのは寂しいけれど。
「毎週読めるはず」の物が無くなってしまうのは寂しいけれど。
「祭り」は一旦終わるけれども。
最終巻、(できれば)外伝、そして次回作を楽しみにしております。
その時は「祭り再開!!」と狂喜乱舞したいです。
しばしの休暇をお楽しみ下さい。
「こわしや我聞」を世に送り出してくれて、ありがとうございました!











さて、でも俺としては我聞関係をここで終わらす気は無い訳で。
とりあえず今は「連載終了記念絵」を描いてたりします。今日までに~と思っていたけど間に合わなかった……orz
でもむりやり間に合わせてクオリティー落としたくないし。しょうがないからもう少し時間かけます。開き直り。
それとブログネタもこれからまとめ記事を書きたいです。数回に分けて。
(どの位の人が読んでるか知らないが)乞うご期待。

さあ!物語はラスト1ハロンに突入しました!今週のこわしや我聞!!

2005-11-17 | 藤木俊関係
えっと、「藤木屋」の告知で少々ヘコみましたが、ネガティブに行くよりは最後まで楽しくいきたいものです。なのでレビューは軽いノリで行きたいと思います。
では今週の我聞~。

今回は冒頭から我也親父がやってくれました。

ズン

床踏み抜きです!デタラメです!ほとんど範馬勇次郎です!まあ勇次郎は仙術なんか使いませんが(笑)しかも拳だし。そもそもあれは人間かどうかすら疑わしい(笑)
いや我也さん、俺あんたをちょっと見直した。「最強」言われてたけどど~にもへタレっぽくてなんだかな~と思ってたんだ。本当に「デタラメ」だったんだ。

ごめんねガナりん。

そして息子も。
と、跳んだーーー!!その跳躍力はなんだ!?身体能力もデタラメなのか~~~。ズギャ!!
本人どの位意識してるのか判らないけど、学校だとやっぱりそれなりにセーブしてんだろな。これだけの身体能力なら(本当なら)金メダルなんて楽勝だよね~~~。

さてさて今回はこわしや大暴れですので、敵役の皆さんのやられっぷりをレビューしてみましょう。
まず凪原ことワカメ。
初登場時から小物っぷりを前面に押し出してましたが、最後まで小物でした。
「俺は成り上がる」
この一言がすべてを物語ってる。いや~~、ちっちぇえ。
國生さんを人質にとるも復活の辻原さん(以前のエントリに書いたけどやっぱり復活ですよ!)に不意をつかれ、我聞に隙をつかれKO。
見せ場ねえ~~~~(笑)

さらに何も無いのが七見ことタラコ。登場時点で既にKO。やられた描写すら無え~~~。ある意味カワイソス。存在意義すら疑わしい(笑)

個人的にツボだったのが第4研所長、ルドルフ・本条氏。
3コマです!飛んで来た石を頭に喰らってKO!
こういった細かい笑いをこの漫画は忘れません。

さて最後に真芝会長(名前など書いてやらん)ですが、我聞と國生さんがやってくれました。この辺のネタは「ハチラボ(第8研)」さんで詳しく書かれていますので端折ります(笑)
でも優さん、「合体!?」てそこツッコむ処違う(笑)
ところで我聞、國生さん、暴走スレスレで大技カマすのはいいけど、殺すなよ?

さて来週ついに最終回。しかも発売日は火曜。もう、すぐなんですよね。
多分エピローグだと思うけど……。
感想書いた後、数回に分けてまとめ記事は書きたいと思います。
最終回まであと5日!!

しばらくお待ち下さい。

2005-11-15 | 藤木俊関係
1つ前の我聞のエントリで「後できちんと書く」と書いたが、正直まだ頭の中がまとまっていない。
前回エントリを書いたのが木曜深夜。日付が変わって11日。
藤木屋のエントリが11日早朝。
実に数時間のタイムラグ。
絶句した、としか言いようが無い。
今週、来週の残り2回だが、最終回を読んでからでも改めて総括してみようか、とも思っている。

そんな感じなので、もうしばらくお待ち下さい。

こわしやSTRIKE IS BACK!!!今週のこわしや我聞!!

2005-11-11 | 藤木俊関係
今週は見開きで包囲網が展開されておりました。視認できるだけでも戦車が4両。
無数の兵隊、どんだけ広いフロアなんだよ。さらにようやく他の所長達も登場。
「なんとか間に合ったようだな」
なんて言ってるっつーことは、

お前ら今頃出てきたんかい!?
まあいいか。國生パパ、「他に配備していた」ってフォローしてるし(笑)

しかしその兵装…4研はまあいままでの「無音~~~」はここのブツだったのね、てのが判る。8研の刀も、1巻のあのコンバットナイフか~、と納得。
でも6研のミサイルってなんだろう?いままでそれらしいの、あったかな?

それと気になったのだけれども、國生パパ、
「わざと飛行機事故まで起こして」
とやはり意図的な拉致だった事を発言しているのですが、もしかして、

父親が生きてるっつー事は、母親も生きてんじゃねーの!?

それはともかく。
他の場所でも仲間は苦戦中。おおっよかった、番司、まだ無事だ(笑)
しかしワカメ、お前って奴は……弱い者にはとことん強気だな!お前!

仲間の危機の報告と真芝会長(名前など書いてやらん)の脅しで心が折れそうな國生さんが……!

「社長を…他のみんなを…助けて…!」

はいっここポイントです!最初に「社長」ときました!そして我聞を抱き締めます!この時の我聞に意識はあるのか~~~っ!?
そしてそして!ここから逆襲が始まります!
キノピー、桃子たん登場!
ワカメ、優さんに倒される!ゴム弾を顔面に!
m9(^д^)プギャー
仲之井さんマガツ破壊!
マガツ破壊直後に他のこわしや登場!他の武器をまとめて破壊!
更に「気」が戻ってきたのか工具楽親子復活!!この時國生さんが「社長!!」と呼んだのは多分我聞に対してでしょう!!そうに違いない!!
そして来週は工具楽親子が

親父ーーーーーー!!      !!ーーーーーーー我聞
           「流派!」
      「工具楽仙術は!」「王者の風よ!」
         「全新!」「系列!」
          「天破侠乱!」
       「見よ!東方は紅く燃えている!!」
          超級覇王電影弾!!!!

なんてやってくれるに違いない!!
あれ……?番司は……?





























と、テンション高く今週のレビューを書いたけれども。以下にこわしや我聞ファンにとっては相当にキツイ事を書く。読みたくない方はこの場でブラウザを閉じるか戻るのボタンを押して頂きたい。





















































先週のレビューにおいて、「増ページ!」と書いたはいいが、正直不安だった。そして今週号を読んでおおよそ落胆と共に確信となった。

後2話で「こわしや我聞」は終了するだろう。

2chの我聞スレなどを覗くと既に終了の空気が漂っているのが判る。いささか自嘲気味に笑いの方向に持っていっているが。だが俺は茶化したままで終わりたくなかった。

正直に書く。昨日我聞のレビューを書こうとPCに向かったは良いが、まったく書けなかった。どう自分の中で折り合いをつけるべきか迷っていたからだ。
おそらく初期から作品を応援している方から見れば俺などは「にわかファン」としか映らないであろう。
漫画を描けもしない者がどうのこうの言うのも「おこがましい」のも承知している。
批判は甘んじて受ける。
だが書かないで過ごしたくはなかった。
断っておくが、俺はこれで「見限った」とかそういう事では無い。もしも「本当に」終了したとしても我聞は好きであり続けるし、藤木俊作品、藤木俊氏はこれからも応援していく。


今週号で第86話。コミックス収録は10話分。既刊7巻までで68話。後2話で9巻までの量が埋まる事になる。おそらく今週の増ページ分は「おまけページ」分を埋めるのに当てられる。通常連載が18ページに対して今週は22ページ。
コミックスの最終巻において「おまけページ」が設けられるというのはおおよそにおいて「すべて描ききった」作品に限られる。
そんな作品、作家は幸せだ。
今週、「モーニング」誌にて「蒼天航路」が最終回を迎えた。俺はこの作品も好きだったのだが、まさに幸せな作品だった、やりとげた作品だと思う。
「チャンピオン」誌でも「バキ」が今月末で最終回とする発表があった。これも作者が「とことん語りつくした」作品だと思う。
翻って「こわしや我聞」は……

非常に残念だ。

おそらく消化しきれない伏線もあるだろう。あまりにあっさりとした描写で展開を急いでるのも見て取れた。それなりに綺麗にまとまって終了するであろう事は予想できるが、


それが果たして良い事なのだろうか?


おそらくサンデーはいくらかの猶予を当てられて「それなりにまとめる」方をとっているのだと思う。だがそれはどこまでも終わらせる事ができずにズルズル続いている漫画と同じく(漫画の)「晩節を汚している」のではないだろうか?
むしろ武装錬金の様に……いや、どちらが良いなどとは俺には判らない。考えるだけ不毛なのかもしれない。
勿論、志半ばで終了するであろう事は想像に難くないが「ウケなかった」のも実際なのだろう。俺も読んでて「この要素は弱いよな」と思う部分はあった。
好きな作品が終わる、終わりが予想できるというのは漫画に限らずとてもとても悲しい事だ。祭りと同じで熱狂が過去へと押し流される。いや、祭りはまだ良い。次の年がある。漫画は……。

おそらく次号、柱のコメントでどうなるかはっきりするだろう。


「あーらハルナ、あきらめるの早くない?」


俺のこのくだらない予想が覆り、
このくだらない自分語りの
くだらない文章が
m9(^д^)プギャー
と物笑いの種になる、

俺はむしろそれを望む。



11月12日早朝、追記。
「藤木屋」を見た。後できちんと書きたい。

初めての共同作業。いくぞ!國生さん!今週のこわしや我聞!!

2005-11-02 | 藤木俊関係
今週業(なんかハマる誤変換だな)を読んで勢いで描いた國生さん



少女は涙し、訴え、諦めかけていた。
頼れる力ある者は打ち倒された。
圧倒的に不利な状況。
再会は永遠に適わぬと思っていた父親が眼前に居るというのに。
腕を伸ばせばすぐに触れられる距離にいるのに。

その声が届く事は無い。

少女は諦めようとしていた。

だがしかし。
どこまでも諦めない男がそこに居た。
諦めを拒絶する男がそこに居た。
ようやく立っている状態で。
その拳にも力は残っていない。
それでも、それでもなおその拳を止めようとはしない。
その男、少年には信念があった。

「誰も悲しませない」

ただ愚直にその信念を支えに少年は立ち上がる。
そんな少年と少女の会話の中、一筋の光明が見える。

   ゆびきり

約束。守るべき事。父の教え。過去の記憶。
「それ」は深層心理に訴えかけ、恐るべき呪縛に綻びを生じさせる。
それでも呪縛はなお父を縛り上げる。
少年は覚悟した。
ハンマーを手に取る。
たとえ傷つける事になろうとも。
少女の父の呪縛を解き、少女を悲しみから救う事を。
少女もそれに応える。

   突貫

呪縛は解かれた。父と娘の本当の再会。
少女の顔に笑顔が戻った。







だがしかし!!我聞倒れる!周囲には戦車やら武装親衛隊(それは別の漫画だ)に取り囲まれまだピンチは続く!以下次号!しかも増ページ!

な、なんだってーーーー!?(AA略)

ワクテカして待っててもいいのですか!?大丈夫!?
いや、期待しちゃうよ!