korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 47 「チョコレート魂」

2016-01-08 | 松浦亜弥

松浦亜弥の21枚目のシングル曲。

2009年2月11日リリース。

作詞は三浦徳子、作曲は山沢大洋、編曲は武藤星児。
(カップリングの「ガツン」と同じスタッフ。詳細は「ガツン」を参照ください)
 

現在のところ(2016年1月)、この曲が

松浦亜弥が出した最後のシングル曲となっている。

2009年2月23日付オリコンチャート初登場で19位。

すでに、オリコンベスト10でも下位のほうは1万枚以下という

CD文化終焉の時代に突入していて

まして19位ともなると、わずか4千枚というセールスである。

当然ながら、翌週以降、ベスト20の圏外に去り

トータルで5千枚という結果に終わった。

 

ただし、これは

従来のファンが諸々の事情で

こういうニューシングルのリリースの仕方、タイミングに購入をためらったという

背景があるのではないかと想像する。

(そのあたりの感覚は、新参ファンの私には分かりかねるが)

曲そのものが

全くダメだったということではないはずである。

 

この曲は無条件に楽しい曲なので

特に難しい理屈など考えなくてもいいわけだが

当ブログは屁理屈ブログでもあるので

2つほど屁理屈をひねり出してみる。

 

1つは、亜弥さんの曲としては

音域が異常に低いこと。

これについては

おいちゃんさんのブログで解析済みで

私が下手なことを書くより、それを読んでいただいたほうが良いだろう。

(もちろん、おいちゃんさんのブログの記述は「屁理屈」などではなく、

 客観的な事実が正確に記されているので

 非常に参考になることは言うまでもない)

 

もう1つはアレンジの問題だ。

今回、この曲を繰り返し聴いてみて

意外と編曲の武藤星児さんの仕事が

この曲の場合でも重要だなと思うようになった。

武藤さんの編曲の長所は

期待通りの音質、音色をずっと鳴らし続けることで

歌手の出来不出来など関係なく

とりあえず聴かせる音楽にしてしまうところだろう。

その反面、編曲に個性が感じられず、

メリハリも今一つという印象も与えてしまうのだが。

(それは、武藤さんのメインの仕事である

 AKB48のシングル全般に感じられる印象でもあるのだが)

 

ところで、「チョコレート魂」は

同じハロプロの後輩、吉川友もシングルとして出している(2013年)。

バレンタインソングを集めたトリプルA面シングルのうちの1つとしてリリースされたが

この吉川バージョンの編曲は、ボカロPのT-POCKETが担当しているので

松浦バージョンとはかなり音の作りが違っている。

https://www.youtube.com/watch?v=e6gcc-9Ji18

 

武藤さんとT-POCKET、どちらのアレンジがいいかは好みの問題だが

どちらの編曲が個性的かというと、答えは明白だろう。

私個人は

この吉川バージョンを最初に聴いたとき

「意外といいなあ、亜弥さんとは違うがこれも悪くない」と

思った記憶がある。

吉川友は歌唱力が確かなので

こういうアレンジだと、その良さが引き立つように感じる。

 

一方、武藤さんの編曲の場合

亜弥さんの歌唱力が目立たなくなってしまっている。

あまりにも音を重ねすぎて、連ねすぎて、

バックにこれだけ”音の塊”が入ってしまうと

亜弥さんのほうでは

そうでなくても声が張れない低音部で

歌唱表現のために、さらに強めに声を出さないといけない。

そして、歌詞の言葉のアクセントとメロディの高低が不一致な部分が多いので

そのへんを補うテクニックも

亜弥さんほどの歌手になれば必須となってくる。

確かにこれは歌うのに大変なわけである。

 

その点、マニアックライブでは

思い切って音を抜いてシンプルな伴奏にアレンジしてあり

亜弥さんも歌いやすそうだ。

(ただし、音の抜きすぎで

 サビの部分でハーモニーが微妙に変わってしまったのはいただけないが)

 

このように、

この曲の場合、アレンジの問題は

音域の低さのと相まって

無視できない要素になっていると思うわけです。

ここでは、武藤アレンジのほうを聴いて

亜弥さんの苦労を、いやその苦労を感じさせない見事な歌唱を

堪能したいと思います。


 

aya matsuura 松浦亜弥 / Live チョコレート魂~MC~Yeah!めっちゃホリディ

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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ありがとうございます (おいちゃん)
2016-01-11 12:19:47
好き勝手書いた拙ブログを取り上げていただき、ありがとうございます。

音程が低い難いだけでなく、音の塊とぶつかってしまうので、それに打ち勝つ為にパワーを必要とするのですね。
さらに歌詞のイントネーションの問題。そこまでは気付きませんでした。
それはそれは大変なことだらけ。
なるほど、と思いました。

いつも楽しく拝見させていただいております。これからもよろしくお願いいたします。
返信する
こちらこそ、これからもよろしくお願いします (korou)
2016-01-11 20:44:17
この記事は、どうしても
おいちゃんさんのブログの助けを借りないと
完結しそうになかったので
勝手に引用させて頂きました。
テキトーな引用ですいません。

歌詞のイントネーションに至っては
具体的に書くことすらできませんでした。
直感的にはそういう問題があると思っているのですが
詳しく書こうとすると難しいですね。

おいちゃんさんの「チョコレート魂」の記事は
この後「ガツン」につながるわけですが
その「ガツン」の記事で
私が書いたコメント内のリンクが
書き込んだ時点では生きていたのに
今はリンク不能になっていますね。
本当は、真野恵里菜のことも書こうと思ったのに
そのリンクが参照できないので
書くのを断念しました。
なんでリンク先が消去されたのか?こんなタイミングで?
と謎は深まるばかりです(笑)

何はともあれ
困ったときは
”おいちゃんさんのブログ”を頼りにしていますので(勝手にすいません)
今後ともよろしくお願いします。
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