松浦亜弥 カヴァー曲①「部屋とYシャツと私」

（このところの新型コロナウイルスによる憂鬱を吹き飛ばすことも兼ねて）

かつて構想していた「松浦亜弥　カバー曲特集」を

（今さら強引ながら）始めてみようかと思います。

 

★★★

 

松浦亜弥カヴァー曲として取り上げる

第１曲目は

「部屋とYシャツと私」です。

マニアックライブ２（2009年７月）でのこの曲の動画は

今やyoutubeで250万回以上再生される人気を誇っています。

アイドル”あやや”ではなく

その後の歌上手な”松浦亜弥”を知るには

最も万人にオススメできる動画だと思います。

 

オリジナルは平松愛理の楽曲で

1992年3月リリース、９３.１万枚の大ヒットでした。

平松愛理は

あまりにもこの曲のイメージが強すぎて

世間では一発屋と思われがちですが

この他にも「戻れない道」（1993年11月リリース。33.9万枚。オリコン７位曲）など

そこそこヒットした曲も数曲あります。

意味がしっかりと伝わってくる歌詞（詞：平松愛理）が

聴きやすいメロディ（曲：平松愛理）とスマートなアレンジ（編曲：清水信之）に乗って

ほとんど駄曲というものがありません。

では、そのオリジナルの「部屋とYシャツと私」をどうぞ。

部屋とYシャツと私(PV)

 

☆☆☆

 

亜弥さんは

マニアックライブ２でこの曲を歌っていますが

youtubeで大人気の動画は

横浜BLITZの昼公演（2009年7月25日）でのものです。

その同じ日の夜公演でも

この曲は歌われたのですが

そのときには途中で歌詞が飛ぶという

失態を演じてしまいました。

亜弥さんは

歌詞が飛んだ原因を

歌唱直後にすぐ説明していますが

以下、そのくだりを含めて音源をご紹介します。

 

松浦亜弥「部屋とYシャツと私」（20090725夜）

 

 

横浜・昼公演での歌唱がyoutubeで評判になったこともあり

2013年12月の”クリスマスナイト”でも

この曲は歌われました。

以前もこのブログで書きましたが

これについてはブルーレイで発売された日の歌唱よりも

その前日の歌唱のほうが断然素晴らしいので

念のため、その記事をリンクしておきます。

 

2013.12.20　クリスマス・ナイト2013　「部屋とYシャツと私」

 

以下、私見。

この曲は腹の底から声を出して歌う曲ではないので

亜弥さんにはぴったりなのではないかと思っています。

つい最近まで（自分としては）

亜弥さんの声は本当の意味での腹筋を使った声でないので

それが不満だ、と思っていました。

しかし、ここまでノドが強くて

かつ声質がほどよく透明でかつ聴き心地の良いものであれば

腹から声が出ているかどうかなど特に問題ではないと

思い始めてきました。

アイドル系で本当の意味での声が出せていた人といえば

伊藤咲子、本田美奈子あたりですが

今思えば、その声の強さが

むしろ歌手としての魅力を削いでいた感もあります。

やはり演歌系とアイドル系では求められるものが違うわけで

アイドル系歌手は

そこまで腹から声を出すことに熱心にならなくてもよく

むしろ、歌が上手いと思える最低限の声量を保ちつつ

そのなかで数多くの細かいニュアンスを含ませるというのが

アイドル系実力歌手のベストな形であるように思えるのです。

その意味で亜弥さんはその形での完成形とも言えます。

かつて、マニアックライブ２での「Yシャツ」の歌唱を聴いて

後半がノドだけで歌っていてやや苦しげだと思ったので

評価を下げていたことがあったのですが

今はそういう考えは捨てました。

最後まで表情豊かに歌っているその歌唱に

最大限の賛辞を贈りたいと思っています。