korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 21 「ガツン」

2015-08-23 | 松浦亜弥

21枚目のシングル「チョコレート魂」のカップリング曲。

2009年2月11日リリース。

作詞は三浦徳子、作曲は山沢大洋、編曲は武藤星児。

 

作詞の三浦徳子は

松田聖子のデビュー以降のシングルヒット曲について

そのすべての作詞を担当したことで

圧倒的な知名度を持つ作詞家である。

「裸足の季節」「青い珊瑚礁」「風は秋色」「チェリーブラッサム」「夏の扉」と

これだけ書いただけでも十分な実績だ言えるが

さらに「CAT'S EYE」(杏里)、「嵐の素顔」(工藤静香)、

「モニカ」(吉川晃司)、「お嫁サンバ」(郷ひろみ)、「夏色のナンシー」(早見優)などの

ヒット曲の作詞も手掛けたことで

作詞の世界での大御所的存在となった。

 

作曲の山沢大洋は現在50代と思われる音楽ディレクター兼作曲家(東京生まれ)。

近藤房之助のマネージャーとなり、日本中を飛び回ったという経歴から

多分「渚のオールスターズ」「BBクイーンズ」時代の近藤のスタッフだったのだろう。

その時代に業界での知名度を上げ、レコード会社のディレクターとなり

SMAPのアルバム「BIRDMAN~SMAP 013」などをプロデュースする。

2004年に独立し、木村カエラ、SMAP、神話(シンファ)、時給800円などの

アーティストを担当。

誰もが知っている大ヒット曲のプロデュース・作曲というのはないものの

それでも

彼のプロデュースによるSMAP「友だちへ~Say What You Will~」は

オリコン第1位を獲得(2005年2月)。

「世界に一つだけの花」の次のシングル曲だけに

誰もが嫌がった仕事だろうが、無事オリコン1位となってその責を果たした。

また、韓国の人気グループである神話のアルバム「inspiration#1」を

プロデュースしたが(作曲も担当)

その後、韓国でも、それに数曲を追加したアルバムが発売され

日本語楽曲中心のアルバムとしては、韓国音楽チャート史上初の1位を獲得している

(韓国での発売年は不明。日本では2006年発売)。

作曲家として最大のヒットは

木村カエラのメジャーデビューからの最初の2曲で

デビュー曲「Level 42」がオリコン14位、2曲目の「happiness!!!」がオリコン11位を

記録している。

特に「happiness!!」は

「チョコレート魂」「ガツン」と曲調が似ているところが興味深いので

あえてここにご紹介。

木村カエラ「happiness!!!」

 

 

編曲の武藤星児は、1970年生まれのアレンジャーで

現在AKBグループの楽曲のアレンジを担当していることから

テレビの音楽番組を聴けば、必ず目にする名前である

(もっともアレンジャーまでチェックする人は少ないと思うが・・)。

彼がアレンジした曲を挙げると

「GIVE ME FIVE!」「さよならクロール」「恋するフォーチュンクッキー」

「心のプラカード」(以上AKB48のシングル曲。すべてオリコン1位&ミリオンセラー以上)、

「オキドキ」「チョコの奴隷」「青春の水しぶき」(以上SKE48のシングル曲。

すべてオリコン1位)、「純情U-19」「高嶺の林檎」「Don't look back!」「ドリアン少年」

(以上NMB48のシングル曲。すべてオリコン1位)、

「スキ!スキ!スキップ!」(HKT48のデビューシングル。オリコン1位)

ということで、他にも木村カエラのシングル曲の編曲などの仕事もあるのだが

どうしてもAKBグループでの実績が目についてしまうことになる。

 

さて、以上、スタッフ紹介の文章が長くなったが

松田聖子を成功させた三浦徳子、木村カエラを成功させた山沢大洋、

AKBグループで成功を収めている武藤星児という

豪華な顔ぶれで作られた松浦亜弥21枚目のシングル曲

「チョコレート魂」(カップリング「ガツン」)は

オリコン初登場19位、わずか5000枚足らずという散々な結果に終わった。

詳しくは「チョコレート魂」のところで書く予定だが

ファンだからという立場を離れて考えたとしても

「チョコレート魂」も「ガツン」も

それほどヒドい結果になるべくしてなった残念な曲とは思えない。

2009年というリリース年から言えば

あまりにもパターン化したアイドル系路線の曲と言えなくもないが

たとえば、もっと未知な部分の多いこれからのアイドルが(当時で言えば、真野恵里菜とか)

この曲を歌えば、もっと違った結果が出たかもしれない佳曲だと思われる。

その点で言えば

22歳の、世間からはもう「トウがたったアイドル」と思われていた”あやや”が

歌ってヒットする状況ではなかったはずで

残念な企画としか言いようがない。

「ね~え?」の次あたりに企画してほしかった曲だった、と個人的には思う。

 (そもそも2009年なんてつい最近のリアルタイムなはずなのに、あややがこれを歌っていた記憶が

 全くない。自分にとっては、亜弥さんファンになって初めて知った曲である)

 

何よりも問題なのは

すでにアーティスト路線に方向転換していた亜弥さん本人が

こういう歌を歌うことに大きな抵抗があったはずで

その心理面のノリの悪さが

PVなどにストレートに出てしまっている点だろう。

詳細は「チョコレート魂」の項に譲るが

そのせいもあって「チョコレート魂」「ガツン」ともに

亜弥さんの歌いっぷりは素っ気ない。

曲の決めどころはきちんとおさえて歌ってあり

上手いことは上手いのだが。

もっと楽しそうに歌えていいはずなのだが

そのへんは、よく言えば職人的であり、悪く言えば単なるワガママのようにも聴こえる。

 

今のところ、ライブでも歌った形跡が見つけられず

聴くことのできる音源はyoutubeでのこの映像しかない。

(ふくちゃんさんにはまたまた感謝するほかないです)

 

松浦亜弥 ガツン

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2 コメント

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内緒のこと (ふくちゃん)
2015-08-25 21:29:47
ご無沙汰でございます。
ご苦労だとは思いますがこの先も期待しています。

ところで、お知らせしたいことがあります。
ユーチューブのメッセージで送信をしますので、ご確認ください。
もし受信されないようでしたらご連絡ください。
よろしくお願いします。
返信する
無題 (korou)
2015-08-25 22:50:18
メッセージは受信できました。
(内容も了解しました)

本当はyoutube上で返信できたら良かったのですが
まだyoutubeの使い方がよく分かっていないので
また研究しておきます。
とにかく、ありがとうございました。
返信する

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