すもーる・すたっふ
”愚直に”Th!nk Different for Serendipity
 



日経ビジネス2005.11.28特別編集版「マネジメント革新 変わるビジネスモデル」に、クリステンセンの座談会の記事が掲載されている。タイトルは「株主は革新の親にあらず 長期思考で常識破れ」

目についた点は以下のとおり。
・会社の保守本流の業務に携わっている社員にイノベーションはできない。プロセスが違うのだから、組織、予算、任務を分ける必要がある。
・将来のビジネスに繋がるアイデアが承認され、立ち上げるための資金が得られるプロセスが必要。直感や感性に基づいた意思決定が許される穏やかなプロセス。
・成功と失敗を分けるのは、最初の戦略を見直す柔軟性と機敏さにある。大企業は誤った戦略に長期間資金を投入し続ける。
・会社が大きくなると、新しいことを生み出すよりも持続的な改善が大切になる。そのシステムから逸脱するものは存在できなくなる。だから大企業には小さな機会が見えない。多数の小さい組織に分けるのも手。
・ビッグ・アイデア・グループの紹介。アイデアに資金を投資するのではなく、アイデアを吸い上げて必要とする企業に売る。アイデアを生み出すプロセスだけを切り離した。
・イノベーターの才能は、人々が生活の中で何をしようとしているのかを観察する力である。まだ解決されていない問題を明確に定義する能力
・イノベーションのキーワードは「交差」。これまで関係に薄かった市場と技術が触れ合ったりした時に生まれる
・新しくてエキサイティングなものを作り出す機会が報酬である。
・企業文化に関して、MITのエドガー・シャインの研究を紹介。企業文化を変えるには、これまでとは全く別の課題を与える。新しい問題解決のプロセスの中から新しい文化が生まれるのを待つ。
経営者が責任を負っているのは、企業を長期的に健全に発展させること。そのため、社員を育て、顧客に喜ばれる製品・サービスを提供する。

#関連エントリー Big Idea Groupというユーザのアイデアを集めて活用する会社の紹介
The World Is Their R&D Lab:shiba blog
#関連リンク 対談した三氏は、「日本のイノベーション戦略委員会」のメンバーらしい。
2005年度の委員会・懇談会の概要:経済同友会
#関連リンク
OutLogic視点ブログ:『「企業イノベーション~企業価値向上のための成長戦略」(経済同友会)
OutLogic視点ブログ:『企業文化―生き残りの指針』(シャイン)



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