他社とのコミュニケーションのためのロードマップには、相手に伝えたい自社の意思が表現されている必要がある。すなわち、ロードマップには自社が将来をどう読んで、そこでどのような事業を展開していくのか、といった事業戦略やそれに基づく技術開発の方向性が提示されている必要がある。このような戦略的なロードマップを作成して他社とのコミュニケーションを円滑化する事例は、欧米企業では相当見られるようになってきている。 その典型例がIBMである。IBMでは10年先まで見通した事業戦略を毎年ロードマップの形に取りまとめている。ストラテジ部門を中心に取りまとめるこのロードマップはGTO(Global Technology Outlook)と名づけられ、前者の事業戦略および技術開発戦略の根幹を示すものとして、研究開発のテーマ設定や資源配分の際に活用している。
コメント利用規約に同意する