『事業システム戦略―事業の仕組みと競争優位』を読んだ。これまで経営や事業レベルの本を読むと、部分的には理解できても、全体像がなかなか掴み切れなくて霧の中にいる感じがしていた。本書は事業をシステムとして捉え、基本的な概念や理論をわかりやすく整理してあるので、霧が少し晴れた気がした。本書をベースにして理解を進めていけば、事業システム(経営システム)を俯瞰的に理解できると思う。
本書では事業システムのアプローチを4つの領域に分類している。特に「事業システムの工学的分析(事業システムの設計)」(第7章)が興味深かった。まずは、その中で紹介されている「ポーターの活動システムのマッピング」について、フォローして行きたい。
『有斐閣書籍編集第二部 データ』 (補足資料がダウンロード可)
#関連エントリー
『本日買った本「事業システム戦略」』
#関連リンク
早稲田商学第403 号 2005年3月書評『事業システム戦略 事業の仕組みと競争優位』
自身の所属する事業のより深いレベルでの理解や改善改革を試みる多くの人々にとって,本書の本質的・包括的な議論枠組を一度通読して理解して終わり,とするのではなく,事前の設計準備段階からスタートアップ後数年以上経過した再設計の時期までの長期的なスパンで,事業遂行の様々なシーンでそのつど本書を何度も照らし合わせ活用していける,きわめて有益な実践のための本となるであろう。また,事業システムの構築や再設計をリアルタイムで必要としている実務家に加えて,社会人大学院生や企業の幹部候補者の研修などの場面で,経営学的な論理的思考能力を鍛えるトレーニングとしてもおおいに有効だと思われる。
#参考リンク
『早稲田大学商学部 井上達彦ゼミナール』
早稲田大学IT戦略研究所ワーキングペーパー『競争優位のシステム分析』 (井上達彦)
情報技術(IT)を用いた営業支援というのは、実務的に関心のあるテーマで、各種ビジネス雑誌で取り上げられることも多い。しかし、その大半が、営業の効率化という枠の中で捉える傾向にあり、比較的範囲の狭い議論に終始している。ITによる営業革新の本質を探るためには、経営情報論のみならず、マーケティング論における営業研究、ならびに競争戦略論における事業システム研究の知見を動員させるべきであろう。そこで、本研究では、学問分野を横断する枠組み、具体的には<価値―活動―資源>の3層構造を援用して営業についての活動システム分析を試みる。これまでの活動システム分析と、われわれの提案する新しい活動システム分析の説明力の違いを、株式会社スタッフサービス(以下、スタッフサービス)の競争優位分析を通じて例証していく。この分析から、営業のみならず、他の戦略的活動にも適用可能な分析アプローチを導く。
#関連リンク(追加)
Never too late. Go for it!:『事業システム戦略』
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