お話を書く助けにしようと逸話なんかを調べていたら、
膝丸ちゃんのことを知りたかったのに、お兄ちゃんに詳しくなってしまった。
というか、髭切のこれまでがドラマチックに過ぎるんだ。
刀剣男士は大なり小なり波乱万丈を経験してきている刀が多いけれど、
この膝丸・髭切兄弟もその例に漏れず、特に兄の髭切は激動の時代を黙って見続けてきた感がある。
古くは化け物を退治し、悲劇の兄弟のそれぞれが手にし、数奇な運命を辿って再会、そして別れ──。
弟が寺の所蔵になった後も兄の旅は続き、いくつもの悲劇を目撃する。
あくまで主観だけど、
刀剣男士としての髭切が、物事に執着せず何事にも距離を置いて接しているように感じるのは、
そういう来歴あってのことなのかな、と思ったり。
人の裏切りや悲劇を傍で見てきた髭切の目に、人間はどのように映っただろうと思うと切ない(´;ω;`)
それを言ったら、肝心のときに奉納されちゃって、主の、そして今剣や岩融の最期を
偲ぶしかできなかった膝丸も十分に哀しいと思う。
だけど、父を兄を次々に失い、弟を殺し、それでも進んでいくしかない主の姿や、
正義のためにと戦っていたにも関わらず、戦う理由であった存在に裏切られ、
かつては勇猛果敢に二刀流で自分を振るった主が、つまらぬ雑兵の放った矢で命を落とした姿なんかを、
じっと見つめ続けてきたお兄ちゃんの気持ちはいかばかりかと思うのだ。
しかも終いには質屋に流されるとか……。
そりゃあ何もかもどうでもよくなるわな、と同情してしまう。
ああ、なんかお兄ちゃんで何か書きたくなってきてしまった。お兄ちゃん……。・゜・(ノД`)・゜・。
それはそうと、髭切は鶴丸と面識がある可能性あり?
とうらぶクラスタには「鶴丸が墓から連れ去られた事件」として有名な、かの霜月騒動の渦中にいたってことは、
九十九神として会ったことがあってもおかしくないと思うんだけど、どうだろう。
まあ、もしそうだとしても髭切は覚えていない可能性大だけど。
そんなこんなで、大変にドラマチックだった。
ちょっと調べただけでこんな具合だなんて、歴史ってなんて面白い。
どうして、学生時代にまったく興味が持てなかったんだろう。
へたな創作よりずっと面白いのになあ。
お話を考える足しになるかどうかはわからないけれど、とても楽しかったし、髭切への見方が変わった。
ただの色っぽいぽーっとしたお兄ちゃんじゃなかったんだね(´д`;)
それどころか、笑顔の下はすごく深い闇が広がってそうな刀ですな。
……なんて思った今日であった。