黎明館企画展「島津家由緒と薩摩藩記録所」・・記憶と記録の近世史が鹿児島県歴史資料センター黎明館で2012年10月10日から2013年2月11日まで開催されていますが、10月26日に見てきました。
江戸時代には、嫡庶や家格の上下をめぐり激しい対立が起こることがあるので、系図や文書を調査し、島津氏家譜の編纂を担った記録所は、諸士の筋目と系図の由緒をただす役割があったようです。
企画展では島津家由緒が近世において果たした役割や、藩記録所の活動が紹介されています。
第1章・・・島津氏の由緒と記憶・・・島津家始祖忠久の出生、島津荘と薩摩・大隅・日向三ヶ国守護職の認識形成などを紹介。
第2章・・・近世の島津氏と三州支配意識・・・幕府への系図提出と島津系図の編纂、元禄国絵図と島津由緒の関わりなどを紹介。
第3章・・・近衛家、そして徳川家との関係・・・島津家と近衛家・徳川家との婚姻関係と島津家由緒、武官官位をめぐる琉球との関係などを紹介。
第4章・・・薩摩藩記録所・・・系図文書の収集や薩摩藩武家社会の秩序形成への関わりをはじめ、幕末に至る様々な記録所職員の活動を紹介。
今回の企画展を見て、武家社会においては、秩序を保つために、系図などの文書が重要な役割を果たしていたことを、改めて認識することができたので、見に行ってよかったと思っています。
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