薩長同盟締結150年黎明館企画展「幕末薩摩外交」~情報収集の担い手たち~が鹿児島県歴史資料センター黎明館で5月24日~9月11日まで開催されていますが、私は6月25日、鹿児島市に用事があったついでに見てきたので、概要を紹介します。
薩摩藩が、幕末期に政治的指導力を発揮できた背景には、小松帯刀、西郷隆盛、大久保利通、五代友厚らの存在とともに、江戸、大阪、京都、長崎などに置かれた情報収集担当者の存在がありました。藩は、国内各地から送られてくる様々な情報を分析して、政策決定に役立てました。また、薩摩藩は、諸外国の動きを探るため、居留地横浜に情報収集係り特設したことに加え、薩摩藩英国留学生、パリ万博使節団を派遣することなどにより、直接海外の情報を入手して、藩の富国強兵や殖産興業に生かしました。
今回の企画展では、薩摩藩の国内外での外交交渉や情報収集を担った人物に関する資料が展示され、今年で150年となる薩長同盟や英国公使パークスの鹿児島訪問など、薩摩藩の外交と、その成果が紹介されています。
第1章・・西洋に対抗するために・・西洋列強に対抗し、日本の政治改革を行うために、薩摩藩が行った情報取集について紹介されています。
第2章・・薩長提携のために・・政治的な考えの違いから激しく対立した薩長両藩が、日本の改革を目指して協力するために、薩摩藩が行った情報収集について紹介されています。
第3章・・国際情勢を知るために・・国際情勢を知るために、薩摩藩英国留学生や第2回パリ万博使節団など、薩摩藩の海外派遣使節団が行った情報収集について紹介されています。
終章・・幕末薩摩外交の成果・・薩摩藩が行った国内外での情報収集が、どのような外交成果につながったを紹介しています。
今回の企画展を見て、薩摩藩が情報収集に積極的に動いていたことがよく理解できました。また、その成果を十分に生かしたこともよくわかりましたので、見に行って良かったと思っています。
撮影禁止のため、看板の写真及び資料をスキャンしたものを添付します。
看板
黎明館の外の石垣と蓮の花
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