セネガル日和2

アフリカ最西端の国、セネガル共和国での日々の出来事(2009.4~2010.3)

Jazzフェスタ(Saint-Louis)

2009-05-28 | 旅行
年に一度サン・ルイで開催されるJazzフェスタに隊員お友達のトンちゃんと行ってきた。サン・ルイ島は世界遺産ということもあってか、多くの観光客でにぎわっていた。きっとJazzフェス目当ての人も多いだろう。期待が高まる。
はやる気持ちを抑えつつ、まずは同時開催のフリーマーケットへ。フリマには隣国のマリ、ブルキナ等からも品物が出ており、買うとはなしに物色しセネガルに居ながらにしてプチ海外旅行気分を味わう。夜になって本命のJazz会場に足を運ぶ。入口でちょっとトラブルが発生し、我々のJazz熱に水が差されたが、偶然通りかかったアレックスくん(韓国人ボランティア)の「初めのグループの演奏聴いたけど、いいよ~!」という言葉に背中を押され入場。次のグループの演奏前に席につけた。始まって数分、トンちゃんと顔を見合わせ「あれ?これJazz?」。多彩な楽器を操り、本人たちは気持ちよさそうだが・・・Jazzに詳しくない私もJazzではないことはわかった。挙句、セネガル人がジャンベ(セネガル太鼓)を叩きながら「あっふりか~ せっねがるぅ~」と演歌張りにこぶしをきかせて歌いだした。このまま帰るのは悔しいと一時間弱ねばり、次のグループを待つ。やっと演奏が終わり休憩のため外に出ると、お客さんがみんな出口に向っている。会場スタッフに訊ねると「初日は2グループで終わりです。明日からが3グループです。」とのこと。が、がーん。
夜も更け、人気のなくなった街中をトンちゃんとトボトボ帰路についた。


[写真:フリマ会場。セネ人向けギャル服売り場で店員が女装して呼び込みをしていた。]

ダカールで朝食を

2009-05-24 | 日記
 日本人会の総会とJICAセネガル事務所の所長歓送迎会があったので4日間ほど上京してきた。今回からもう隊員ではないのでドミトリー(共同宿舎)で宿泊できない。そのためホテルを利用した。ドミだと台所が付いていて気ままに飲み食いできるのだが、こちらのホテルは湯を沸かす設備もない。そのため写真のような屋台で朝食をとった。
 屋台の朝食屋はポピュラーで地方にもある。まず、フランスパンを好みの長さにカットしてもらい、バター、手作りマヨネーズ、豆ソース、玉ねぎソース、ツナペースト、ゆで卵などのトッピングの中から具を選んではさんでもらう。私のお薦めは豆ソースとゆで卵の組み合わせ。ピリ辛のソースが卵で緩和されてマイルドになる。それとセネガルのコーヒー「カフェ・トゥーバ」。コーヒーは目を離すと大量の砂糖を投入されるので注意が必要だ。これらをほおばりつつ、仕事へと急ぐセネガル人を横目で眺める。そんな光景が見えるのも首都ならでは。

[写真:ダカールの朝食屋。次々と注文をこなしていた。]

洗濯地獄

2009-05-21 | 日記
 洗濯機があるのに洗濯機が使えない。夫曰く「ずいぶん前に壊れちゃった」。直しといてくれよっ!と声を大にして言いたいところだが、交換部品が地方ではなかなか入手できないのは知っている。業者に再三連絡するも「また来週」の繰り返しで今日まで至る。かくして毎朝小一時間かけセネガル式手洗いで洗濯をしている。まるで隊員時代に戻ったようだが、異なるのは洗濯物が2人分になったということだ。
 桶を2つ使って、洗いを1回すすぎを2回する。洗濯板はないので全て手で行う。文字にすると容易いようだが、「洗い→絞り→すすぎ(1回目)→絞り→すすぎ(2回目)→絞り」の工程が一着一着施されている。洗濯後は大量の生活紫外線が降り注ぐ外に決死の覚悟で干しに行く。洗濯物が乾いたら終了ではない。セネガルには肉バエがいる。肉バエは衣類に卵を産みつけ、孵化した幼虫が人間の皮膚を破って体内に侵入してくる。そのためなのか、お洒落気質がそうさせているのか、こちらの女性はきちんと全ての衣類にアイロンをかけている。私?夫の仕事着のみアイロンをかけ、後はたたんでクローゼットに押し込んでいる。今のところ肉バエには遭遇していない。


[写真:裏庭に干している洗濯物]

冷たいご褒美

2009-05-18 | 日記
私はアイスクリームが大好きだ。冬でもいつでも食べていたい。暑いこの国ではなおさらのこと。しかし、ここではアイスクリームは高級品。それに冷蔵庫がないとアイスを売ることができない。そんなわけで、なかなか売っている店にお目にかかれなかった。
ところが最近、品揃えが豊富なお店を発見した。そこでは入手しにくいトイレットペーパーや100%オレンジジュース、ポテトチップス等を売っている。アイスクリームも・・・あった!お店のマダムにファミリーサイズのアイスを出してきてもらったが、一種類しか置いてないという。この際、アイスであれば味なんて何でもよい。迷わず購入した。
その日の食後のデザートにサプライズで出してあげようと、自慢げに蓋を開けてみて驚いた。充血した目玉みたいである(写真)。ド派手なピンクのソースがかかったそのアイスは「さくらんぼ味」。味はまぁまぁだが、やっぱり定番のバニラかチョコが食べたいなぁと、人間 欲を出せばきりがない。


[写真:充血目玉アイス]

ゴミ問題

2009-05-14 | 日記
 久しぶりの日本はエコブームの渦中にあった。その盛り上がるまでの過程を知らない私は、何がどうなって本当に環境に役立っているのか小首をかしげていた。そんなにひねくれてしまったのは、やはりセネガルでの2年間があったからだろう。
 ここではポイ捨ては当たり前。いたるところにゴミがある。銀行を利用する教養ある大人たち(※)ですら、ゴミ箱にゴミが捨てられない状況である(結果、ゴミ箱の周りにゴミが散乱している)。プラスチック系のゴミが急速に増えたこと。環境に対する教育ができていないこと、意識が低いこと。国がそれに対する施策をほとんどとっていないこと等、これらの要因が重なって現状を招いている。そして、この現象はセネガルだけではなく、他の多くのアフリカ諸国でも同様だと耳にする。
 もちろん、今のセネガルの状況がいいとは思わないが、日本のエコブームもそこまで環境に対して手が回せるという“豊かさ”の一つの表れなのかもしれないとふと思った。


※セネガルで銀行を利用することは一般的ではない。きちんとした仕事を持ち、比較的お金持ちの人が利用している。

[写真:我が家の裏に広がるゴミ野原。肌色に見える砂地以外は一面ゴミで埋まっている]