セネガル日和2

アフリカ最西端の国、セネガル共和国での日々の出来事(2009.4~2010.3)

一芸披露

2009-09-28 | 子犬
 奇病から全快したコロ。どうやら彼女はセネガルの村人宅にお嫁に行くことになりそうだ。ずっと一緒にいたいけど、セネガルでの滞在期限の決まっている我々ゆえ、責任を持って末永く面倒を看てくれる・・つまりセネガル人の手に委ねるのがよかろうと出した結論だ。
 相手方には既に飼っている犬が居るそうな。コロちゃんもかわいさプラス賢さで生き残りをかけるべく、日夜ウォルフ語で一芸レッスン。今では「ロホ(お手)」「トーガル(おすわり)」「ハーラル(待て)」を理解できるようになった。

[写真:カメラ目線”ロホ“]

砂嵐

2009-09-26 | 日記
 セネガルの天気は変わりやすい。青空が広がっていたと思っていても突然、砂嵐が舞い雨を運ぶ。今日は特にひどかった。
 夕刻に空が陰りだし、ひんやりとした風がサロンに入り込んできた。慌てて洗濯物をとりに外に出ると、横殴りの風に乗った砂粒が容赦なく体に当たる。まるで砂のシャワーを浴びているようだ。目も開けられない。唇のわずかな隙間からも入ってきてジャリジャリする。耳の中も、顔も、体中がザラつく。家の中も砂まみれだ。
 風と雨が収まってから屋上に出てみた。雨に洗われた冷たい空気がことさらに美味しく感じられた。

髪長男

2009-09-25 | 写真
 コリテの日に友人宅にも挨拶に行くとお約束の「アルバム攻撃」を受けた(セネガルでは訪れた客人に家にある全てのアルバムを見せることを“おもてなし”としている節がある)。さささーっと目を通していく中で1枚だけ見逃せない写真があった。やたらと髪の長いおじさん。このドレッドヘアからンバイファル(※)であることはわかるが、なぜこんなに髪をのばしちゃったのか・・・。写真の所有者である友人は「んーなんでこんな写真が入ってるんだろう?」と首を傾げるばかり。
 セネガル人は縮毛のため、強力なストレートパーマをあてればもっと長さが伸びて世界一の髪長男になれるかも。実物に会いたいような、会いたくないような。

※ンバイファル:イスラム教のある宗派の分派で彼らは断食も祈祷もしない代わりにひたすら働き、その稼ぎを宗教指導者に渡す。風体はドレッドヘアにパッチワークの服を着用している人が多い。

コリテ2日目

2009-09-21 | 日記
 夫の業務車両の運転手ローさんはムーリッド派ということで今日のコリテは彼の家に招待を受けた。別段この日のためにと言うわけでもないが、作っておいた新品のセネガル服に袖を通し、ムソールで頭を巻く。昨今は美容院で派手に髪をセットしたりするために布で頭を巻く風習も少なくなってきているように感じるが、きちんとした場ではマダムは布で頭を巻くものだと解釈している。しかも、この巻き方が大きく、ゴージャスであるほどマダムっぷりが上がる(と思っている)。私もマダムの端くれよと悪戦苦闘して結び、出来上がったのが写真。ちなみに、セネガルでは男女を問わずサングラスをかけることが(なぜか英語で)「ナーイス!」とされている。これに偽物のゴールドネックレスやゴテゴテの指輪をはめ、歯ブラシ代わりの木の枝を口の端から覗かせれば完璧だ。
 セネガル人の反応は上々で、「これはどこの美容院で巻いたの?」と聞かれるほど。気分よく家に帰ると夫から「ま、お世辞だろーね」とクールな一言。ちぇっ

[写真:くるぶし丈の長いワンピースで、裾から膝ぐらいにかけて植物の刺繍が複数ある。オーダーメードだが、その出来上がりは職人の腕に大きく左右される。]

コリテ

2009-09-20 | 食べ物
 約1ヶ月に及ぶ断食の終わりを祝うお祭りがコリテ。イスラム教は月暦のため、このコリテも新月の日に合わせて行われる。しかし宗派によってカウントの仕方が微妙に異なるためにティジャンヌ派という宗派は今日がコリテで、ムーリッド派は明日とのこと。国民的行事なのだから1日にまとめたら?とセネガル人も多数声をあげているらしいが双方の偉大なマラブー(宗教指導者)の合意が取れないために現在に至っている。
 お向かいさんから「コリテの食事よ」と午前中のうちに“ラー”をいただいた。もちもちと調理したヒエにピーナッツペーストの甘酸っぱいソースをかけて食べる。ラマダン明けの疲れた胃に優しいような、それでいてピーナッツが重いような・・・甘塩すっぱい美味なるおやつ、いえ、食事でした。


[写真:左がヒエで、上に乗っているのは干しぶどう。右がピーナッツソース。]