合気道の仲間から貴重なラーメン屋さん情報。醤油味のなかなか美味しいお店でした。ところがなんと１０月末閉店。残念ですね。
おはようございます。
ローカルな話題ですが、酒々井エリアで人気を博した「らーめんかなめ」（飯沼本家の酒粕入りの麺）が10月で閉店。
https://www.facebook.com/raumenkaname/
ここからは「らーめんかなめ」のサイト管理者という立場では無く、店主の息子という立場で書き込みさせて頂きます。長文となりますので、ご興味無い方は読み飛ばして頂いて結構です。
父は鉄道会社勤務時代、勤務が不規則でいつも家に居ない事が多々ありました。しかも共働きという事もあり、私は鍵っ子(帰っても両親は不在)でした。
でも休みの日に父がたまに居ると、有り合わせの材料を使ってよくラーメンを作ってくれました。
子供ながらにそのたまに作ってくれるラーメンがとても大好きでした。
いつの日か父が定年し、いつも家に居なかった父がいつも居るようになって・・私も独立して家を出ていた事もあり、たまに会う父の背中がどことなくとても寂しく感じました。
そんな時・・急に父が毎朝早く何処かへ出掛け、夜遅く帰ってくる日が続き始めました。一体何をしているのだろう?
母から相談を受けて問い詰めた所、ラーメンの修行に行っていると。。
その時、鉄道会社勤務時代に脱サラして店をやりたいと言っていたのを思い出しました。
「やるなら定年してからにして!」とその場で母が一喝したのを覚えています。まさか定年して本当に!?ラーメン屋をやりたい!?誰も想像をしていませんでした。
当初は親戚を巻き込みみんなで反対しました。苦労せずとも年金で細々と暮らしてはいけるんですから。
でもふとその時に思ったのです。あの時の父が作ってくれたラーメン。いゃ・・さらにこだわったラーメンが食べれる日がまた来るのではないかと。
大抵の場合、夢と現実は違うもので、自分が今この歳になって更にわかりますが若い時の夢は既に諦めるているものです。
しかし夢を捨ててなかった父。素晴らしく誇りに思いました。それとももしかして・・あの時の自分の美味しいと父に微笑んだ顔をまた見たくなった為なのか・・いや・・それは考えすぎですね。
とにかく私だけは父の夢を実現させてあげたくて精一杯協力しました。
オープン前日まで味が決まらず仕込みがうまく行かず挫折しそうにもなりました。今となっては良い思い出です。
今の父の作るラーメンは、私が小さい頃に食べたラーメンの味とはまったく違いますが、今では私以外にも沢山の人を笑顔にする。とても愛が溢れているラーメンだと私は思っています。
ここまで頑張ってきた父にとても感謝いたします。
あの時の気持ちを思い出させてくれてありがとう。
そしてラーメンというもので父に生きがいを与えてくれた事。そしてラーメンを通じて父に少しでも親孝行が出来た事。ラーメンありがとう。
そして皆さん。父のラーメンを食べて美味しいと言ってくれて本当にありがとうございます。
私以外に多くの人に喜んで頂いて、父。私。家族共々この14年間とても幸せでした。
ラーメン店主という人生。残り少ない期間ですが父の生真面目な性格です。最後まで精一杯務めさせて頂く事かと思います。
今まで本当にありがとうございました。
最後までラーメンのスープの様に温かく見守っていて頂けると幸いです。
らーめんかなめ＠息子