サザンカの宿

登場人物:ろば太(夫)、せんた君(妻、趣味「洗濯」)、感謝くん(双子娘A、癇癪持ち)、めん・たい子(双子娘B、食欲旺盛)

振り替え休日なのです。

2007年10月18日 | 炉端でろば太
ヤッホー、
みなさん仕事(残業含む)してますか!
ろば太は休日勤務の振り替えで、
本日お休みをいただいております。

胸の奥までもスッキリと抜けるような青い空、
深呼吸のようにぽっかり浮かぶ白い雲、
すべからく
日ごろのろば太の激務を労うため
お天道さまがご用意してくださったのでしょう。
すべての人、
ただしろば太を苦しめる人以外、
そして先着10名、
という限定付きながらも
世界中の人々が幸せになりますように、
と心から誓った後、
車を走らせること約1時間。
本日の目的地、
アサヒビール園に到着いたしました。

腰痛から奇跡的に回復したせんた君が、
いつの間にか誕生日が過ぎていたことを恨めしく思い、
「誕生プレゼントはジンギスカンで決まり!」
の横断幕を冷蔵庫に張り出してから数週間経過し、
「子どもたちが学校に行っている今日こそ、
 我に祝福を与えたまえ」
とさも苦難を耐え忍んだかのように祈りを捧げたので、
お天道さまに見初められた神の申し子ろば太は、
恭しく
「はーい」
と答えてハンドルを握ったのでした。

席を案内されるより先に
戒律を無視するかのように
特選ラム肉エゴマ豚肉牛肉さらにはタラバガニの
食べ放題飲み放題コースを頼み、
少しでもお腹に隙間を作るため
男女に分かれた別室で事前準備に励むせんた君でしたが、
付き添いのダンディな男が
どうやら運転役であることを見抜いた店員が、
「飲み放題はグループの方全員の適用となりますが、」
と暗に、飲めないお宅さんも
見栄を張って飲み放題料金払うつもりか、
と読み下して復唱してくれたおかげで、
飲み放題は単なるいい間違えで、
今日は体調が優れないから、
ビールは中ジョッキ1杯だけでいい、
とせんた君が席に戻る前に
辛うじてろば太は注文を撤回し得たのでした。

席に着いたせんた君は案の定、
あられもない姿で現れたラムの肉林に溺れ、
1杯目のビールを飲み干して以降、
冷や水しか姿を見せなくなったことにも気付かず、
「ああ、ラムちゃん。ラムちゃん。
 なんて君は軟らかいんだ。」
と頬で撫で回すばかりに引き寄せ、
あらぬ方向を見る眼差しで、
カウントすることを止めて久しい幾度目かの誕生日を
羊のように押し黙ったろば太に見守られて
楽しく迎えることができたのでした。

おめでとう、せんた君。

(追記)
お家に帰ってから、
お役御免で今度は一緒にビールを飲めるぞ、
とグラスに注いで正座で待っていたら、
「めん・たい子が風邪をひいて、
 夜中に『また』救急病院に行くかもしれないから、
 ろばちゃん、頼むわね。」
って僕のこれまでの努力と成果を評価してくれることを言ったから、
僕はビール飲まなかったよ。
ううん、我慢なんてしてないよ。
そうしたかったんだよ。
そ、そうだよね、
僕は、幸せになっちゃ、
いけなかったんだもんね、あはは。


一昨年か、、、。