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サザンカの宿

登場人物:ろば太(夫)、せんた君(妻、趣味「洗濯」)、感謝くん(双子娘A、癇癪持ち)、めん・たい子(双子娘B、食欲旺盛)

お茶会でした。のお知らせ

2007年10月21日 | お稽古メモ
梅さん、ムラさん、お今晩は。
日曜日はお茶会だったんですよ。
連絡先教えてくれれば、
電報で知らせたのに、、、残念でしたねえ。

で、
今回のお茶会では、、、
先生の旦那さまの御友人で、
書道家として個展も開いていらっしゃる
凡林(はんりん)さんという方がゲストとして招かれ、
招かれなのに何故か、
出席者全員への短冊書きを強要され、
怒り心頭を包み隠した笑顔で
大きな身体を揺すりながら筆を進め、
われわれ社中一同は、
上記写真の記念品をいただく栄誉に浴することができました。
押しの強い先生って、
素敵ですね!

他に特記すべきことは、、、
そうそう、
今年度新たに入門された美しい奥様が、
双子たちと稽古日が一緒らしく、
お茶会恒例の自己紹介で、
双子ちゃんに会うのが何よりも楽しみです、
と挨拶したかと思えば、
会席後の写真撮影でも双子たちを膝に抱え、
何度も何度も頬を撫でて
可愛い、可愛い、
と言っていました。
ま、親として悪い気はしませんから、
あくまでも礼儀として、
謝意を伝えるために、
散会に際してろば太は、
双子たちを両腕に抱きかかえて、
爽やかな笑顔で何度もお辞儀をしたのです。
礼儀ですからね、単に。

ろば太
「あの奥さん、
 本当に双子姫が可愛いのかなあ。」

せんた君
「どうして?」

ろば太
「犬を散歩させてる可愛い女の人がいると、
 ホントは犬なんて好きじゃないのに、
 女の人に近づくために、
 犬をダシに使うときあるでしょ?」

せんた君
「だれが?」

ろば太
「ボク、
 じゃなくて、男の人って。」

せんた君
「それで?」

ろば太
「そんな風にさあ、
 双子たちをダシに使ってるんじゃないの?」

せんた君
「誰が?」

ろば太
「ボク、
 じゃなくて、
 あの奥さんだよ。」

せんた君
「何のために?」

ろば太
「ボクに近づくために」

せんた君
「ろばちゃん、
 分かり易いわね。
 今度はあの奥さんが好きになったんでしょ。
 綺麗だもんね。
 何なら、私をダシに使ってもいいわよ。」

ろば太
「お、素敵なせんた君なら、
 最高のダシが取れそうだな。」

せんた君
「褒めてるつもり?」

ろば太
「あれ、何で怒ってるの?
 はっ!
 ・・・
 お、おーい、
 双子ちゃんたちー!
 一緒にお風呂入ろうよー。
 ねえ、こっち来てよー。」






ということで『「エリーゼのために」ワンポイントアドバイス』

2007年06月26日 | お稽古メモ
10数年前、
ろば太は某市市民オーケストラの楽団員で、
フルートを演奏していた。

他の楽団員には秘密だったが、
ろば太はほとんど譜面が読めない。
視力のように表現すれば、
0.03程度だろうか。

次の定期演奏会用の楽譜が初めて渡されると、
その日は体調が悪いといって練習を切り上げ、
急いでレコード店でその楽曲の入ったCDを買い、
自宅で何度も聴いて耳で覚えたのだった。

10年経った今、
子どもたちがピアノを習い始め、
引き摺られるようにろば太もピアノを練習するようになった。

依然、
譜面は読めない。

子どもたちはというと、
どうやら少しずつではあるが、
譜面を確認しながら練習し始めているらしい。

動揺、
したと言われても否定はできない。

めん・たい子が練習し始めた「エリーゼのために」。
これなら自分にも弾けるだろうと
譜面なしで鍵盤を叩いてみたが、
繰り返しが終る20小節目あたりで指が動かなくなる。

どうやらめん・たい子の方はまだ、
10小節目あたりで足踏みしているようだ。

一気にスパート、
とは、父の威厳を守るために仕方のないことだった。

めん・たい子が寝入ったのを確かめてから、
こっそりと譜面を広げ、
そのとおりになぞって練習を続けること1週間。

その圧倒的な距離に愕然とし、
めん・たい子がやる気を失くすだろうことを承知の上で、
ろば太は久し振りにめん・たい子の前で
本当の♪エリーゼのために♪を弾いて聞かせてやった。

問題の21小節目から
譜面を見失わないように追っていくろば太

めん・たい子
「あれ、おとさん。
 音、ちがってるよ。」

悩めるピアニストのように
10指で思い切り鍵盤を叩くろば太。

ろば太
「演奏の邪魔をする気か!
 おとさんに負けたのが悔しいんだろう!」

めん・たい子
「たいちゃん、そこは弾けるよ。
 でも最初の繰り返しで、
 いつも何回繰り返したか分らなくなるから、
 最近、そこばっかり練習してるんだ。」

ろば太
「ふーん。
 (ずいぶんと、言い訳がうまくなったな。)
 じゃあ、この20小節目から弾いてみてよ。」

めん・たい子
「いいよ。
 繰り返しが終ったところだよね。」

譜面を見ながら弾き始めるめん・たい子

ろば太
「あ、そこ、違うよ。
 確かに、CDとかで聴くとそう聞こえるけど、
 それは間違いだよ。
 最初、おとさんもそう弾こうと思ったんだけどね。
 それは、ひっかけ問題みたいなもんでね、、、。
 ほら、よく見てごらん。
 この左手はヘ長調だから
 ソ、高いソ、うんうん、ファシャープ、ソでしょ?
 これからは、ちゃんと譜面読まなきゃね。
 あ、でも、譜面読むのは、まだ難しいでちゅかね?」

せんた君
「ちょっと待った、そこのテカテカ仮面。」

ろば太
「(て、テカテカ?)」

せんた君
「そっちこそよく見てよ。
 ここにト音記号あるでしょ。
 だからここは、ミ、ミ、うんうん、レシャープ、ミ
 が正しいのよ。」

ろば太
「ト音記号?
 ああ、ホントだ、いつの間に、、、。
 さっきは無かったのになあ。
 ・・・
 ふーん、こういうのもあるんだ。
 ヘ長調の中にト音記号があるとハ長調になるんだ、へえ。
 すごいなあ、せんた君。
 こんな、隠れキャラみたいな記号に気付くなんて。
 ・・・
 きっと、同じように間違えている人いっぱいいるよね?
 『「エリーゼのために」ワンポイントアドバイス』
 ってことでピアノ習ってる全世界の人たちに教えたら、
 みんなきっと喜ぶよね?」

せんた君
「やってみたら?
 どんなコメントが届くか楽しみだわ。」 



お茶

2007年02月18日 | お稽古メモ
11月のお茶会で
先生の先生(93歳)をお正客に、
本郷焼窯元八代目当主をお次客に迎え、
見事な濃茶点前を披露した茶人ろば太。

以来、
3ケ月振りの稽古となるが、
既に身体が覚えているため
所作に迷いは無い。

棚、屏風、茶入と
事前の仕込みを済ませ、
水屋棚から
ろば太好みの茶筅、茶杓を選び取り、
天目茶碗に収めて先生の合図を待つ。

先生
「では、どうぞ。」

濃茶の稽古が始まる。

茶碗を運び出し、
開け放された障子戸の入り口前に正座し、
茶碗を床において礼をするろば太。

ろば太
「これより、、、」

先生
「どうしました?
 いいですよ、
 始めてください。」

ろば太
「は、はい。
 えーと、
 これより、、、」

先生
「いいんですよ。
 他に生徒さんは来ませんから。
 待たずに始めてください。」

ろば太
「そ、そうですか。
 では、
 ええと、こ、これより、
 これより、、、
 一服、
 一服ちょうだいします。」


本当は、
「これより一服さしあげます。」
なんですよ。

ま、それはさておき、
去年の記事でもどうぞ。




お茶会

2006年11月19日 | お稽古メモ
※画像は、
 ろば太宅での
 本番直前の稽古風景であり、
 以下に記すお茶会の画像ではありません。


「会記」

掛物 
 大徳寺瑞光院前田宗源横物 喫茶去

花入
 竹


 季のもの


 丸釜菊桐地紋 木村宗哉作

炉縁
 真塗

惺斎好銀切箔風炉先屏風 蓬寿堂作


 青漆爪紅糸巻棚 十一代碌々斎好

水差
 会津本郷宗像窯 七代宗像亮一作



ウメさんとムラさんへ

2006年11月07日 | お稽古メモ
今日は激務を縫ってお茶のお稽古に行って参りました。

お軸は多分、先月と同じ掛け物、
今にも実が裂けそうな石榴の小枝に、
小瑠璃(こるり)か翡翠(かわせみ)
と思われる青い鳥が止まっている緊張感のある絵でございました。

この後、鳥が飛び立つ瞬間とみても、
あるいは飛んできて降り立った瞬間とみても、
いずれにせよ
小枝の振動が石榴の実に伝わり、
実があたりに飛び散るであろうことが
用意に想像される絵でございます。

お花は、
柱に掛かる入れ物に、
白い菊とつづらごの実が生けてありました。

つづらごというのは、
方言かもしれません。
病名で帯状疱疹というのがありますが、
私どもの地方では、
これを、
「つづらごにかかったべさ。」
などと表現いたしております。

さて、
この植物名の「つづらご」と、
病名方言の「つづらご」の関係ですが、
疱疹の症状が植物「つづらご」に似ているから、
病名にその名がついた、
という説、
逆に、
疱疹「つづらご」を治すのに、
その実が用いられたことから
植物の名に用いられた、
という説があるそうでございますが、
「つづらご」という言葉をきいたことのない都会の方には、
全く必要のない戯言でございました。
どうぞお許しくださいませ。

さてこの「つづらご」、
正式な名前は「ヒヨドリジョウゴ」というらしく、
その名のとおり、
ヒヨドリが上戸、
つまり酔ったように大食するほどの好物、
であるらしく、
なるほどそう考えますと、
先ほどのお軸で拝見した「鳥」
との関連性と申しますか、
付き具合も
お師匠様の計らいだったのでは、
などと拝察いたしました。

ヒヨドリジョウゴの実も、
全て朱色に染まったものではなく、
未熟な緑色や、
過渡期の紫色のものも混じって、
いかにも手折ったまま、
入れ物に投げ込んだといった風な、
上品な野趣に満ちた遊び心が感じられます。

ところが、この実、
縫っては妙薬となりますが、
食しては神経に毒となって作用するそうでございますので、
低い位置に置かれますと、
お子様にとっては大変危険な茶花だそうでございます。

その意味でもまた、
お茶を習っている私どもの
双子のご息女様とご令嬢様の手が届かぬよう、
いつもの床置きの花器ではなく、
柱掛けの編籠を選ばれたのは、
お師匠様のもったいないばかりの心遣いと
この場をお借りして拝謝する次第でございます。

あ、
大事なことを忘れておりました。
ここで、業務連絡をさせていただきます。

『ウメさん、ムラさん、
 お茶会は19日(日)
 お師匠様のご自宅茶室で開催される予定ですが、
 ご都合はいかがですか?
 日時、会費等は、
 お師匠様から連絡あり次第、
 このブログに掲載しますが、
 昼食会も兼ねると思われますので、
 11時ごろ集合の
 一人参千円かと思われます。
 ぜひ、ご検討くださいませ。』

さて、
稽古の模様を続けてお伝えしようかと思いましたが、
もう、
どなた様も今日のお話を読んではいないと存じますので、
この辺で、、、
「お仕舞いにいたします。」

(襖を二手で閉めて退席するろば太)



青い漆を見たか?

2006年09月08日 | お稽古メモ
引越しでもしたのだろうか、
家出駆け落ちでもしたのだろうか、
特別な理由もないのに
茶室に顔を見せなくなったムラさんのために、
お稽古の様子をお伝えするとしよう。

今回同席したのは、
フランス語の独身美人女教師BんBさんと、
ろば太の元同僚ウメノヤワタゾウ氏である。

床の間の掛け物は、
先生のお師匠、
というのは今だご健在で齢90を超えた方なのだが、
そのお師匠さまの父君が、
手慰みで描いたという
紅葉葵(モミジアオイ)の日本画である。

二輪のうち一輪のみを
命くれないのごとく
炎の朱色で染め上げてあって、
一見すると明るい印象を受ける。
しかし、
青緑系の背景の中に、
まさに満身の力で開花した5片の朱の花弁が置かれると、
強烈な生命が一気に溢れ出したあと、
卒然とこれが途絶する姿をも想像させる
なんとも儚さを感じさせる絵である。

花入れに目を転じると、
矢筈薄(ヤハズススキ)、
水引(ミズヒキ)、
沢桔梗(サワギキョウ)、
蓮華升麻(レンゲショウマ)が生けてあった。

生の蓮華升麻は、
ろば太にとって初物である。
他の3種が上へ上へと躍動する姿を見せているなか、
蓮華升麻は花入れの入り口あたりを
どこへ向かおうという意思もなく、
山の中腹にかかる雲霞のごとく漂い、
モビール細工のように
どこかでなにかがバランスを取ってくれていると
全くの邪念もなしに信じている風で、
不安定さが永久に続く様を
見る者にも楽しませてくれるのだった。

風炉先に移動して棚物を拝見すると、
これもろば太には初物の
青漆爪紅(せいしつつまぐれ)の二重棚である。

これについても
種々雑感があるのだが、
ここまで無理をして難しい言葉を使ってきたので、
今回はここでバイビーしちゃたりするのであった。

じゃ、続きは、飲み会の時に(いつだ?)!