へーちょうなんだ。

ときどき書きます。
4コマ漫画「こねことへんないきもの」略して「こねへん」れんさいちゅう。

カレーパンについて。

2012-06-02 15:21:01 | にっき
カレーパンについて書こうと思う。みんなが大好きあのカレーパンだ。華麗に書こうと思う。すみません、今のなしで。
カレーパンの形態については今さらくだくだしく説明するまでもないだろう。揚げたパンの中にカレーが入ってるというごくシンプルなあれだ。
ところで、世の中で定番となっている食品、料理はすべて何か理論的飛躍、ある種のブレイクスルーを含んでいるように思う。
たとえばパンにしても、古代のパン焼き職人がたまたま生地を出しっぱなしにしてしまっていて、それがうまいこと発酵していて今のようなふんわりとした食感になった、なんて学研の図鑑で読んだものだ。他にもカツ丼なら卵とじ、すき焼きなら卵にくぐらして食べる、なんてそういう今では当たり前に見えるけど、それまできっと誰もやらなかった何か一つの点が、定番となり長く愛される食べ物にはあるのではないかと思うのだ。
そこでこのカレーパンのブレイクスルーは何かというと、僕はパンを揚げているところではないかと思うのだ。
カレーをパンで包むなんて発想は、カレーパン誕生以前にも星の数ほどの、インド人くらいたくさんの人が思いついたことだろう。あんぱんと同じようにカレーをパンに入れて焼いてはい完成、なんてカレーパンがいくらでもあったに違いない。
しかしてそこに現れましたるはパン界の風雲児、カレー界の寵児たるなにがし丸なんとか座衛門、維新の昔より東京にパン屋を構えてウン十年、商売はボチボチ、妻も子も息災なく、けれどもここのところ新規開店のパン屋におされ業績は陰り気味、息子は馬鹿だし女房はどうも男と遊び歩いてる節もある、このままではいかんと彼考えた、けれどどうすればいいのか皆目見当もつかぬ、むしゃくしゃいらいら、そこで目に留まりたるはカレーパン、もちろん旧式の揚げてないカレーパン、むんずとそれ引っ掴み、しかと立ち上がると、女房子供見守る前で厨房に入り、カツサンドのカツを揚げるための油鍋、そこへ先ほどのカレーパンをどぼりどぼりざぶりざぶりと投げ込んだ、「あなた、一体なにをなさっているの」「父ちゃんどうしたの、頭が変になっちゃったのかい」「うるせえ、馬鹿野郎ほんとならてめえらを油に投げ込んじまいてえとこだ!」とかそんなやり取りの果てに揚がりましたカレーパン、これが飛ぶように売れまさに業績右肩上がりならぬカレーパン揚がり、なんて考えながらWikipediaでカレーパンの起源を調べたら、
>練馬区の「デンマークブロート」(1934年創業)では、創業者がカレーパンを発明したとしている。こちらはまずカレーサンドを発売し、後に揚げる事を思い付いている。
だそうで、当たらずとも遠からずでした。(そうか?)