生きてるだけでもうけもん♪Today is a Gift.

昨日は過ぎたこと、明日は未知のこと、今日はもうけもの、それらはみんな、神様の贈り物。
今日の想いを明日に繋げるために。

認知症の父が覚えていること

2015年04月12日 | 脳梗塞後100日戦争
この窓は開けっ放しににないでと何度言っても守らないってのが始まったのは
もう十年も前からかもしれない
認知症だなあと薄々まわりが気づいたのが数年前
駅前まで一人でバスに乗り帰るバスがわからないって
警察から連絡が来たのが2年前
そして3度目の脳梗塞を昨年発症し
リハビリ病院で幻覚を見るような入院生活をしてから
認知症は一気に進み
同時に脳梗塞後遺症で
徘徊できる足ではなくなった

記憶はどんどん消されて
さっき食事したことも覚えていない

けれど
根が優しいのだろう
人の言うことを否定したり
知らないと怒ったりはしない

右半身付随で寝たきりになるだろうと言われていたけど
家の中は、なんとなくフラリと歩いて
自室の雨戸を開け締めする
危なっかしいけれど
動こうとするのは止めない

一緒に食卓を囲み
右手に端を持ちごはんを食べる
幼きころ戦時中の貧しさか
食に対しての執着が認知症になってから出てきた気がする

冷蔵庫に貼ってるハガキの写真がオードリーヘップバーンだと知ってるし
一番好きな女優を尋ねると
イングリットバーグマンだと即答できる
青春時代に見た数多くの映画が
今の父の知識のほとんどかもしれない

青春時代までの記憶で生きる時が来るとしたら
私が認知症になったとき
どんなことを覚えているんだろう
ちょっと怖い気がする



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