偶然のような必然が人生

約15年前に一年間働いた会社の仲間で女子会をした
女性社長で社員も全員女性の会社
新たな分野に進出するために、個性の強い人材が集まって
社長のちょっとした大それた思いつきを形にするために
それぞれの得意なところを出し合って奮闘した
わずか一年しかそこにはいなかったのに
私にとって、その後の十年より濃い日々だった

久しぶりに会った戦友たちは、皆んなその会社を離れ
自分の得意とするところを生かした仕事をしていた
例えば
バレエの教室を始めてる
社会労務士として事務所を持ち社員を抱えている
看護師の資格で訪問介護に特化した介護をしている
(うちの父は彼女にお世話になってる)
その場に来られなかった同僚の中には海外にいるひとや
東京にいて外資系企業でバリバリ仕事をしているってのも

ワガママだった社長も随分と苦労されたようで
丸くなってにこやかだった
主要都市数カ所に事業を進出させていて大きく躍進されていた
あの頃は気づいていなかったけれど
本当ユニークな個性が集結した組織だった
あのメンバーを集めれば大抵のことはできるのだろう
と今でも思わされる

その会社の方向性を決定づけた時期だったと社長は当時を位置づけていて
創成期にいた私たちと今、会いたいと思ってくれていたようだ

活躍する仲間に会って
今の不満だらけの仕事は狭い世界の些細なことと思えた
私は私にしかできないことを懲りずに目指して行こうと
シャキッと背を伸ばして、進みたいと背中を押された気持ちだ

この時期に再会できたこと
たっぷり刺激を受けたこと
今後の私の分岐点となったと思った

元気をもらった話を息子にしたら
「母ちゃんは、この15年で何をしたん？」と指摘され
そこは私もちょっと落ち込んで考えていたところを突かれたけれど
『あんたって子を一生懸命育てた』と答えた
あの会社で仕事をしたこと、あの様々な個性に出会えたこと
自分の好きなよう仕事をさせてもらえたこと
そしてその仲間と繋がっていること
全ては替えがたい経験と宝

なんでもやっておいて良かったなあと
人生を振り返って思う

だから
今の経験も無駄などない
どんなことも笑ってこなして
自分の糧としながら次に進もうと決めた