さとみん絵本の世界

さとみんおすすめの絵本や本(児童書が主)と、うずまいている日々の迷いや気づき!!

ゆかいなさんぽ

2007-02-12 | 子どもと読んだ本
あのぶたぶたくんがここに・・・みっけ!
超ゆかいゆかい!サイコーだぜぇー

key word・・・ぶたぶた うるさーい モノクロでシュール


図書館でふっと目に入った
あのぶたぶたくんが素描画として
さりげに表紙のすみっこにいる

「ぶたぶたくんのおかいもの」
という絵本は何度子どもと読んだか知れない
でも作者のことは考えたことがなかった
(ごめんね、土方さん)
ぶたぶたくんやかぁこちゃん、おおきなこぐまくんの存在が
あまりに大きかったからね

で、この「ゆかいなさんぽ」も
ぶたぶたくんのおかいものと筋書きが似ている

歩いていくと友だちにあって合流する
まざって歌いながら手をつないで
さいごはバイバイ



子どもにこの本を見せたとき
中一の子がげらげら大笑い
とらの顔があまりにもまぬけ おおまぬけ!!
うけを狙って描いているのか?
1965年発行だからまじめだと推測するが・・・
きっとユーモアのある人だったんだ

とにかくゆかいでリラックスできるなんでもない話し

こぶたは ぶたぶた
あひるは がおがお
とらは うぉお
うさぎは ぴょん

山からのおさんぽ組みは 
しじゅうからが つぴつぴちぺちぺ
すずめが ちゅんちゅん
おながは じぇえ

みんながいっしょくたになって
うるさいうるさい

やりきれん 
もうこりごりだ
やんなっちゃう

で、おわり


作者の土方久功さんは1900年東京生まれ(1977没)
東京美術彫刻学校卒業 1929年に南洋パラオ島に渡り、
島民と生活を共にしつつ彫刻に励み、民俗学を研究したそうだ

彫刻家とは知らなかったぁ

もしぶたぶたくんの彫刻があったら
すんごぉーいうれしい!!!


  土方 久功/作・絵  福音館書店 こどものとも1965年発行

アンナの赤いオーバー

2007-02-12 | 子どもと読んだ本
第二次世界大戦後、ほんとにあった話し

key word・・・手をかけてつくる 待つよろこび 感謝

表紙をみていると
赤いオーバーの向こうに
いろんな人の笑顔や手仕事が
みえてくる
一着のオーバーのあつみが
感じられてくる


この本に出会ったのは
銀座のナルニア国で
この絵本の原画展をたまたま観たことだ
(昨年の冬だったかな)

戦後ものがなくて
買いたくても何もない時代
娘のために一着のオーバーをつくるのに
大事な家財と交換していく

春におひゃくしょうさんが羊の毛刈りをするまで待って
金時計と羊毛をとりかえる

サクランボが熟すまで待って
おばあさんに糸を紡いでもらう
ランプとひきかえに

夏のおわりにコケモモをつんで
紡いだ糸を染める


2週間かけてはたやさんに織ってもらう
かわりにガーネットのネックレスをわたす

織った布地は仕立て屋さんにもっていく
ティーポットとひきかえに


で、最後に完成しておわり、ではなく
オーバーができるのにかかわった人みんなを招いて
クリスマスパーティーをする
もちろん
羊さんにもTHANK YOU を忘れない

本のうち扉のアンナが成長してる
本はあらゆるところに発見があるから
おもしろい



  ハリエット・ジィーフェルト/作 アニタ・ローベル/絵
  松川真弓/訳  評論社