広川太一郎さんを偲ぶ

３月３日に広川太一郎さんが亡くなりました。

新聞で訃報の記事を見たのは８日の夕刊でした。
もっと早くに書き込みをしたかったのですが
靱帯損傷騒ぎやらパソコンブラックアウト騒ぎやらでタイミングを逃してしまいました。

でもやっぱりこの話ははずせないので書きます。

広川太一郎さんといえば一世を風靡した声優さんであります。
私が一番最初に広川さんの声を意識したのはムーミンのスノーク役だったでしょうか。

インテリを鼻にかけた本来ならうざいキャラも
あの太一郎さんのまさに「軽妙洒脱」という言葉そのものの口調で
とても愛すべきキャラクターになっていたと思います。

「宇宙戦艦ヤマト」の古代守や「600万ドルの男」のリー・メジャースや
一番の代表作といえば「007シリーズ」のロジャー・ムーア
ダン・エイクロイド　ディーン・マーチン　トニー・カーチス　マイケル・ホイ
ロバート・レッドフォード　・・・

名前を挙げたらキリがないほどのいろんな映画でいろんな俳優さんをあてていていらしたけど　私が一番好きなのは

アニメ「名探偵ホームズ」（宮崎駿監督の）ホームズ役だなぁ・・・

キザな雰囲気を装いつつも暖かい人間味（犬だけど・・・）や優しさがあふれていて、富田耕生さんのワトソンくんとすごくいいコンビでした。

キザとニヒルとインテリとお茶目とズッコケと優しさと暖かさと
すべてをまるっと一つに演じられる俳優さん
いや演じるというよりは広川太一郎という人間からあふれ出るといった方がいいかもしれません。

他に比類なき方だったと思います。


まさに私の青春時代を象徴する星がまた一つ消えてしまった・・・
残っている方々もいつまでお元気でいてくださるか・・・
とってもとっても心配な今日この頃であります。

最近は映画館で封切りの時にすでに吹き替え版があって
ベテランの声優さんではなくトレンディな役者さんが吹き替えを担当します。
それがそのままDVDやテレビ放映に流れていくので
下手な役者がアテるとそのまま永久に残ってしまうのはなんとかならないものでしょうか？
役者ならまだいいです。歌手やらお笑いやらの人が吹き替えた日には目も・・・いや耳もあてられない悲惨さです。

去年は「ダイ・ハード４」のブルース・ウィリスを那っちゃんがやってくれてほっとしました。

だんだん味わいある吹き替えのできる役者さんが少なくなっていくことに憂いを覚える太一郎さんの訃報でした。