軽快?携帯の世界

携帯電話のことを中心に記載してます。難しい言葉もでる事がありますが、なるべくわかりやすく書いていきたいと思います。

『大人でなかったソフトバンク』

2006年10月31日 | 軽快?携帯の世界
 ニュースですでに知っている方が多いと思いますが、ソフトバンクが本当に「予想外」の動きをしました。26日発表される「新(早くも新)スーパーボーナス」が気になるところですが、彼らが発表したものは本当にお得なのか、みていきたいと思います。

  ソフトバンク公式発表の概要(SBM)、「0円大好きのソフトバンク、端末の持ち帰りは全て0円」──孫正義社長(ITmedia)


 まずゴールドプランについてみてみましょう。基本料金は2006年10月26日~2007年1月15日と期間限定ながら、月額9,600円の基本使用料は、継続割引や家族割引の11年目以降の割引率と同じ月額2,880円となります。この割引は特定の条件を満たしていれば、会社が存続する限り永年継続されます。メールに関しては、SMS(ドコモではショートメール。auではCメール)に加え、電話番号を宛先としてソフトバンク端末同士で送受信した「S!メール」(MMS)の料金が無料になります(国際サービスは無料対象外。21~0:59:59までは月200分まで料金はかからない)そして何よりソフトバンク同士の通話が無料という強みを持つプランとなります。本日発表となった「新スーパーボーナス」により端末の頭金が0円になるので持ち合わせないけど端末がほしいときに便利かもしれません。しかし、本当にいいこと尽くめなんでねしょうか。

  GP<月額2880円ではすまない?>
 1カ月にかかる料金を月額2,880円だけにするためには、ソフトバンク同士のみで通話を行ない(一部時間帯を除く)、ソフトバンク同士のSMSと携帯電話番号を使ったMMSしか利用しない場合に限られる。新料金プランへの加入を検討しているユーザーは、電話をかける相手がソフトバンクユーザーであるかなど、自分の周りの環境をよく調べてみることをオススメしたい。各携帯電話会社のシェアから考えれば、月額2,880円のみとするには、利用シーンが限られると言えるだろう(impress)とかなり限定されることになります。しかもゴールドパックを利用するには後述する「新スーパーボーナス」加入が必須となります。ソフトバンクでは留守番電話などのサービスは付加されておらず、オプション加入となります。しかしゴールドパックを利用するには「新スーパーボーナス」にも加入しなければならないので、「新スパボ」に必須な「パケットし放題・スーパー安心パック・スーパー便利パック」に加入しなければなりません。しかしこれらはキャンペーン後解約可能とのこと。つまりオプションを削れば月額2880円も夢ではないのです(web・e-mailができないので該当する方は少ないはず)参考記事(日経bp)

 
 続いて新スーパーボーナスについてみてみましょう。スーパーボーナスの時にも出てきた言葉「頭金」「割賦方式」があります。意味合いは理解できても「携帯電話とどういう関係が?」という方も多いはず。詳しい説明は後で記事を参照させていただくとして、簡単にわかりやすく説明させていただきます。

  SB<ローンで端末を購入するという形>
 今までの携帯電話は大抵はショップや量販店で「機種を購入して書類を書いてある程度待って端末を持って帰る」という流れでした。しかし今回ソフトバンクが提示したのはローンで端末を一時的に「0円」で持って帰ってもらう方法です。今までも量販店にいけば「0円で~」というPOPがありますが、基本的にはそれと変わりありません。
 携帯電話というのはインセンティブというものがあります。それによって本当は5万円ぐらいする端末が発売当日で半額で売られるという現象が日本では当たり前のように行われ、型落ち(端末が古い)ものとなると「条件付で1円」と売られることもあります。キャリアとしては「端末にかけたインセンティブを月々の基本料金で回収する」ので、他の国よりも基本料金が高いようにみえます。ソフトバンク社長の孫氏はそれを説明せずに、「日本の基本料金は高い」と一般ユーザーに説明しました以前に意見広告を出したとき、大半の方はソフトバンクの意見に「納得」されたかと思います。しかしインセンティブという概念抜きで考えるのはフェアではなく、それを含んで基本料金を考えれば日本の基本料金は必ずしも高いというわけではないのです。
 今回のパターンですと、あくまで長期契約を決められた期間までに使用した場合で、端末によっては現在利用しているキャリアの基本料金よりも高くなってしまう場合もあり、しかも途中で解約・機種変更・買い増しをすると違約金とともに端末の残りの代金も支払わなければなりません。それを考えると店頭で「0円です!」と販売しているのはどう考えてもおかしく0円ではなく、ローンということになります。(以前のように型が古い端末であれば、決められた期間利用すれば0円(解約しなければ違約金は発生しないということ)で利用できる場合もある)


  <まとめ>
 以上のことを考えると決して料金革命ではないということがわかります。確かに特定の時間を除けばソフトバンク同士通話無料というのは魅力であり、割高と言われていた他社への通話料金を値下げし、当初発表されたよりはお得感が増しました。しかしあまりに複雑でまるでごまかしているようにさえ思えます。店員さんに聞くことがまず大切で、本当に自分にとってお得なのかを考えた方がいいようです。お店によっては図で詳しく説明してくれるので、わからないことがないようにしてほしいです。筆者もできるだけわかりやすく書いたつもりですが、「わかんねぇ」な方がいらっしゃったらコメント欄に書いていただいても構いません。ケータイ好きにとってはそういった質問は基本的に大歓迎なんで(笑)
 システムダウン、そして公正取引委員会が調査に乗り出すなどいい意味でも悪い意味でもお騒がせなソフトバンク。一部ショップでのシステムトラブルは他社のせいという説明をしていた件もありますし、やはり題のとおり「ソフトバンクは大人でなかった」ようです。これからどうなっていくかわかりませんが、サービスよりもまず姿勢を正してほしいです。


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2 コメント

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Unknown (ピア)
2006-11-01 00:31:52
こんばんわ、TBありがとうございます。

詳細なレポ、ありがとうございます。
ようは、よく考えて変更しなさいよということで (^-^;;;

この内容を自信たっぷりに話すんですからね、しかも社内にも極秘で進めて挙句の果てが今の状況・・・
ちょっとは期待した私が(ry

またよろしくお願いします。
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コメントありがとうございます (sars1)
2006-11-01 22:15:07
本当はもっと短くまとめた文章にするつもりだったんですけど、色々複雑なんでここまで長くなってしまいました・・・

何でも言えることなんですけど「よく考えなければ損するのは自分」なんですよね。
ソフトバンク同士で入ってその仲間内しか通話・メールしないんでしたら安いですし当てはまる方もいるんです。しかし他の条項に関してはわかりづらい。店員さんですらわからない方多かったですし。

「大人宣言」したならきちんと大人らしく振舞ってほしいです。

こちらこそよろしくお願いします。
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