史書から読み解く日本史

歴史に謎なんてない。全て史書に書いてある。

景行天皇

2021-02-21 | 古代日本史
 実父垂仁天皇の後を受けて即位した景行天皇は、いよいよ日本統一の事業を開始します。『日本書紀』によると、景行帝がまず着手したのは筑紫への巡幸でした。その理由について同書では、熊襲が背いて朝貢しなかったので、熊襲征伐のための巡幸だったとしています。ただ当時の大和と熊襲の関係が、既に宗主国とその藩屏というものだったかどうかは疑わしく、恐らく朝貢云々は後世の脚色で、実際には熊襲が九州諸国を度々 . . . 本文を読む

垂仁天皇:皇后と誉津別命

2021-02-07 | 古代日本史
続いて『日本書紀』本文では、皇后の兄の狭穂彦王が謀反を企てた話を伝えています。皇后が休息して家にいるときを伺い、狭穂彦は妹に語って「汝は兄と夫と孰れか愛しき」と問いました。皇后がその意趣を知らずに、「兄ぞ愛しき」と答えると、狭穂彦が誂えて言うには、「色を以て人に仕えるは、色衰えて寵緩む。今天下に佳人は多し。各々進んで寵を求む。豈永に色を恃むことを得ん。これを以て冀わくは、吾皇祚に登れば、必ず汝と天 . . . 本文を読む