史書から読み解く日本史

歴史に謎なんてない。全て史書に書いてある。

記紀神話:神々の系譜

2020-02-24 | 記紀神話
神々の再構築そこで試みにニニギがスサノオの孫であり、オオクニヌシがスサノオの娘婿または子孫であるという設定を外してみると、次のような系譜が残ることになります。それは即ち、出雲大社の御客座五神は別天つ神の五柱であること、オオクニヌシはとある神の六世の孫であること、オオクニヌシは戦争を避けるために無血で自国を高天原に明け渡したこと、その見返りにオオクニヌシは神として祀られたこと、戦場とならなかった出雲 . . . 本文を読む

記紀神話:天孫降臨

2020-02-16 | 記紀神話
天孫降臨の地葦原中国を平らげ終えたことで、天神は邇邇芸命(書紀では瓊瓊杵尊)を天降らせることにしました。ニニギの父はスサノオの子のオシホミミであり、母はタカミムスビの娘の万幡姫なので、アマテラスにとってニニギは甥の子に当たり、タカミムスビにとっては外孫になります。言わば次代のオシホミミを飛ばして次々代のニニギが天降ったために天子ではなく天孫降臨と呼ばれる訳です。そのニニギが天降った地は、九州の日向 . . . 本文を読む

記紀神話:国譲り

2020-02-05 | 記紀神話
『古事記』に見る国譲り出雲の物語を経て記紀神話は、大国主命から高天原への国譲りと、邇邇芸命(瓊瓊杵尊)による天孫降臨の話が続きます。そこでまずは『古事記』に沿って国譲りを見てみますが、例によって同書は個々の叙説を事細かに読んで行くとキリがないので、ここでは基本的に話の本筋だけを追うことにします。その『古事記』の国譲り神話は、天照大御神が「豊葦原の千秋長五百秋の水穂国は、我が御子の正勝吾勝勝速日天忍 . . . 本文を読む