日曜日は江ノ島へ遊びに行ってしまったので、土曜の続きを書くのが遅くなってしまいました
さてさて。
先日、我が家へ来た不思議な能力を持った先生の話の続きになります。
BBQをしている時、ふと先生が
「ここ、ペット飼ってた?」
と言い出しました。
「猫がたくさん居ますよ。今は5匹」
「ニャンコじゃないんだよなー。ワンちゃんなんだよなー」
「あぁ。以前は犬も何匹か飼ってました」
「その中に茶色い子いた?」
「居ました!」
忘れもしません。毛並みはゴールデンレトリバーみたいな色で、顔はコリーみたいな子がいました。
私が小学校1年生の時から二十歳になるまでずっと一緒に居た、私のかけがえのない友達だったのですから。
先生が言っているのはその子のことだと思い、私は部屋から写真を持ち出して見せました。
「この子じゃないですか?」
「・・・この子・・・によく似たお友達とか兄弟とか居なかった?」
「うーん・・・でも、ウチの子たちは皆ちゃんとお墓に入れてあげて供養してますよ」
と母が言う。
いやいや。1匹だけ庭で眠っている子がいるのです。
母や姉はすっかり忘れてる様子だけど、私はかろうじて覚えています。
というか、先生に言われてうっすらと思い出したのです。この子に1度だけ子供が産まれたのを。毛の色も似ていてとても可愛かったのに、病気でほんの数週間で死んでしまったのを。
私がその話をすると、先生は
「あぁ、じゃあその子だ。さっきからずっとここをね、嬉しそうに走り回ってるの」
とおっしゃる。
「ちょっと来て。だっこさせてあげるから」
そう言って先生はしゃがみこみ、目に見えない子犬をそっと持ち上げて私の両手に乗せてくれました。
その感触はなんというか、ほんわりとあったかい。
「すっごい喜んでるよ。もう、顔なめようとして首伸ばしてる。頬ずりしてあげて」
恐る恐る言われた通りにすると、やっぱりほんわりとあったかい空気が頬に触れる。
「産まれてすぐ死なせちゃって・・・可哀相なことしたんですよね・・・」
私がそうつぶやくと、先生は
「とんでもない。この子、とても喜んでるよ。凄く幸せそう」
と言う。もうちょっとでホロリと涙が出そうになってしまいました。
その後、先生は父を見てくれました。
父はそういう類の話をあまり信じない人で、先生の話も特に前もって話しておかなかったので、状況がよく呑み込めていない様子。
「ちょっと軽くマッサージみたいなのしましょうか。彼、気功みたいなので整体ができるんですよ」
とか言って、義兄がうまいこと丸めこんで半分強引に見てもらったのです。
先生は父の頭に手を当て、背中に触れ、手の甲にそっと手を置いて、
「あのですね・・・。お友達の死をそんなに悼まないでください」
まずそう言いました。
そうなのです。一昨年、去年と父の長年の親友であった方々が相次いで亡くなり、父は顔や態度にこそは表しませんでしたが精神的には相当ショックを受けていたようなのです。それは私たち家族にも判っていました。
「余程ショックだったんですねぇ。でも悲しむ必要ありませんからね。彼等は人生に何の後悔もなく成仏してますから」
私たちは散々肉を食べて満腹になっていたのでBBQに興じるふりをしながら食事そっちのけで「ふむふむ」と、父の方に耳をダンボにして傾けていました。
先生はチャネリングもできるらしく、
「一番会いたい方をお呼びしましょうか。誰に会いたいですか?」
と言って、父の一番会いたがっている友人を呼んでくれました。
面白いことに(などと言ったら不謹慎かもしれませんが)先生には、父の友人が見えているんですねえ。
「お前に¥300借りたままだったな。って言ってますけど」
先生がそう言うと父は何のことやら?と、ポカーンとしてましたが、ややあってから
「そう言えば、前に銀座へ行った時に・・・」
私たちでさえも知らない、その友人との出来事を思い出した様子でした。
姉と私はただ顔を見合わせてびっくりするばかり
先生、凄すぎるなぁ。
結局、先生の話がいちいち興味深いので、終電に間に合うように…とか言っておきながら深夜の1時過ぎまで引き止めてしまい、車で先生夫婦をご自宅まで送って行った始末でした。
しかも先生があんまり
「上がってお茶を飲んでってよぉ」
と勧めるので、深夜にも関わらず厚かましくどやどやと上がり込んで、お茶をご馳走になりながら再び話の続きで盛り上がってしまったのです。
本物の「能力」を持った人を初めて見て、私たち家族は
「あの人、毎週ウチに来てくれないかなぁ」
すっかりハマってしまったのでした。
さてさて。
先日、我が家へ来た不思議な能力を持った先生の話の続きになります。
BBQをしている時、ふと先生が
「ここ、ペット飼ってた?」
と言い出しました。
「猫がたくさん居ますよ。今は5匹」
「ニャンコじゃないんだよなー。ワンちゃんなんだよなー」
「あぁ。以前は犬も何匹か飼ってました」
「その中に茶色い子いた?」
「居ました!」
忘れもしません。毛並みはゴールデンレトリバーみたいな色で、顔はコリーみたいな子がいました。
私が小学校1年生の時から二十歳になるまでずっと一緒に居た、私のかけがえのない友達だったのですから。
先生が言っているのはその子のことだと思い、私は部屋から写真を持ち出して見せました。
「この子じゃないですか?」
「・・・この子・・・によく似たお友達とか兄弟とか居なかった?」
「うーん・・・でも、ウチの子たちは皆ちゃんとお墓に入れてあげて供養してますよ」
と母が言う。
いやいや。1匹だけ庭で眠っている子がいるのです。
母や姉はすっかり忘れてる様子だけど、私はかろうじて覚えています。
というか、先生に言われてうっすらと思い出したのです。この子に1度だけ子供が産まれたのを。毛の色も似ていてとても可愛かったのに、病気でほんの数週間で死んでしまったのを。
私がその話をすると、先生は
「あぁ、じゃあその子だ。さっきからずっとここをね、嬉しそうに走り回ってるの」
とおっしゃる。
「ちょっと来て。だっこさせてあげるから」
そう言って先生はしゃがみこみ、目に見えない子犬をそっと持ち上げて私の両手に乗せてくれました。
その感触はなんというか、ほんわりとあったかい。
「すっごい喜んでるよ。もう、顔なめようとして首伸ばしてる。頬ずりしてあげて」
恐る恐る言われた通りにすると、やっぱりほんわりとあったかい空気が頬に触れる。
「産まれてすぐ死なせちゃって・・・可哀相なことしたんですよね・・・」
私がそうつぶやくと、先生は
「とんでもない。この子、とても喜んでるよ。凄く幸せそう」
と言う。もうちょっとでホロリと涙が出そうになってしまいました。
その後、先生は父を見てくれました。
父はそういう類の話をあまり信じない人で、先生の話も特に前もって話しておかなかったので、状況がよく呑み込めていない様子。
「ちょっと軽くマッサージみたいなのしましょうか。彼、気功みたいなので整体ができるんですよ」
とか言って、義兄がうまいこと丸めこんで半分強引に見てもらったのです。
先生は父の頭に手を当て、背中に触れ、手の甲にそっと手を置いて、
「あのですね・・・。お友達の死をそんなに悼まないでください」
まずそう言いました。
そうなのです。一昨年、去年と父の長年の親友であった方々が相次いで亡くなり、父は顔や態度にこそは表しませんでしたが精神的には相当ショックを受けていたようなのです。それは私たち家族にも判っていました。
「余程ショックだったんですねぇ。でも悲しむ必要ありませんからね。彼等は人生に何の後悔もなく成仏してますから」
私たちは散々肉を食べて満腹になっていたのでBBQに興じるふりをしながら食事そっちのけで「ふむふむ」と、父の方に耳をダンボにして傾けていました。
先生はチャネリングもできるらしく、
「一番会いたい方をお呼びしましょうか。誰に会いたいですか?」
と言って、父の一番会いたがっている友人を呼んでくれました。
面白いことに(などと言ったら不謹慎かもしれませんが)先生には、父の友人が見えているんですねえ。
「お前に¥300借りたままだったな。って言ってますけど」
先生がそう言うと父は何のことやら?と、ポカーンとしてましたが、ややあってから
「そう言えば、前に銀座へ行った時に・・・」
私たちでさえも知らない、その友人との出来事を思い出した様子でした。
姉と私はただ顔を見合わせてびっくりするばかり
先生、凄すぎるなぁ。
結局、先生の話がいちいち興味深いので、終電に間に合うように…とか言っておきながら深夜の1時過ぎまで引き止めてしまい、車で先生夫婦をご自宅まで送って行った始末でした。
しかも先生があんまり
「上がってお茶を飲んでってよぉ」
と勧めるので、深夜にも関わらず厚かましくどやどやと上がり込んで、お茶をご馳走になりながら再び話の続きで盛り上がってしまったのです。
本物の「能力」を持った人を初めて見て、私たち家族は
「あの人、毎週ウチに来てくれないかなぁ」
すっかりハマってしまったのでした。