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雨の港

2015-06-18 17:49:39 | 日記
6月19日 雨の港 2015


港を通っても人もまばらで波音だけが聞こえていた。
岩に座ってじっと海を見つめても、

鴎がキイキイ鳴くばかりで、
思いとおりにならない事に心を痛めていた。
私は我儘者だから。

傘を差しても雨は肩を濡らし、
気の弱い私は、差別された辛さに一人で悩む。

波の音を聞けば何か良い案が思いだせるか、
ひたすら波の音を聞いていた。

五感を全て耳に集中させて、
ずっと遠くの海まで眺めていた。

風の音も絶え、
海の色も透明になり、
潮の匂いなど何も分からない。

些細な事で悩む性格はきっと母に似たと思う。
きっと母の胎内で育まれたもの。

明日、浜辺をさ迷えば~口ずさむ。
そろそろ我が家へ帰ろう。

広い海に小さな小さな涙がぽつんと落ちた。
その一粒を心の広い海が拾ってくれた。

港にふる雨は梅雨寒むで
夜になっても強くふり続ける。

水面に浮かぶ鴎の鳴き声も聞こえない。