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禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

2014年11月27日 | 小さな法話
私には私の過去があり、あなたにはあなたの過去があります。
私たちは、この辿ってきた過去から現在に至り、未来へと生きようとしています。
その道は、1本の道のようにつながっているのでしょうか。
つい、そう思っていますが果たしてどうでしょうか?

パソコンを始めたのが、もう20年以上前でしょうか。
その時、ひとつの作業をする方法が幾通りもあることを学びました。
当時、パソコンが苦手と云われた方はここでつまずくことが多かったように思います。

また、子どもたちがファミコンで隠れたアイテムを探し当てるのが、理解の及ばないものでした。

未来には、いろいろな道があります。
ど真ん中の道を進まねばならないということはありません。
ときにはわき道を、ときには隠れ道をゆくことも、ありだと思うのです。


ひさしぶりに「チャイコフスキー」が大輪の花を咲かせました。

いただいた生

2014年11月26日 | 小さな法話
あなたの誕生日はいつですか?

人には誰もが誕生日があります。
でも、誕生した日の事を記憶してはいません。
誰かに聞いたりして、誕生日を知るのです。

生まれてきた私たちは、いずれ命日を迎えます。
そして、命日を知ることもできません。

誕生日は、誰もが祝います。
「おめでとう」といわれると「ありがとう」と答えます。
その「ありがとう」はなに?

私の誕生日は、母親が命を賭した日です。
死と隣り合わせの中で、母親が命を賭して出産した日なのです。
おかげで生まれてこられた「このいのち」です。

だから誕生日は、いただいた「生」への「ありがとう」の日なのです。

自分の足元をしっかり見つめましょう。


長く楽しませてもらった「ベルデスピヌーズ」ですが、花瓶の中で新しい景色を見せてくれます。

ことば

2014年11月25日 | 小さな法話
好いことがあった人には、「よかったですね」
好くないことがあった人には、「たいへんでしたね」
久しぶりの人には、「お変わりありませんでしたか」
別れ際には、「お元気で」

たとえ、一言でも構いません。

人への思いやりを持った言葉をかける
これを「愛語」と言います。
何の見返りをも、期待しない言葉がけです。

あなたの愛語は、自分のことより人のことを思っての「ことば」

歳を経れば経るほど、よりたくさんの愛語がいるのです。


気候の変化とともに薔薇の花が少なくなってきました。オレンジ色の薔薇「チンチン」がよく咲いています。







いのち

2014年11月24日 | 小さな法話
私のいのちは、父母の命を生きている
私のいのちは、祖父祖母の命を生きている
私のいのちは、先祖の命を生きている
私のいのちは、食べ物となっていただいた、たくさんの命を生きている

私のいのちは、水のおかげで生きている
私のいのちは、空気のおかげで生きている
私のいのちは、太陽のおかげで生きている

私のいのちは、声をかけてくださった人のおかげで生きている
私のいのちは、家を作ってくださった人のおかげで生きている
私のいのちは、衣服を作ってくださった人のおかげで生きている
私のいのちは、ものをわけてくださった人のおかげで生きている

私のいのちは、過去を背負って生きている
私のいのちは、未来に向かって生きている
私のいのちは、この瞬間を生きている
私のいのちは、わたしだけの命ではない



きょうは先住忌です。ミニバラの「マジックキャローセル」が小さな花を咲かせています。

法界定印

2014年11月23日 | 小さな法話
お寺などの仏像は、いろいろな手の形をしています。
右手をあげ左手をさげる形、胸の前で人差し指を握る形、人差し指と親指で輪をつくる形などいろいろな形があります。
この両手で表現する形を「印相」と言います。
古いインドでは手の形で意志を現す習慣がありました。これが発展して印相ができたと言われています。印相は、サンスクリット語の「身振り」を意味するムドラーをもとにしたもので、お釈迦さまの身振りから生まれたものです。
様々な印相には、それぞれの仏像の誓願や功徳を表わすものとされています。
その印相のひとつに「法界定印」があります。坐像で、両手の手のひらを上にして腹部の下で上下に重ね合わせた形です。
これはお釈迦様が悟りを開いた時の形で、仏が思惟に入っていることを示す印相で、左手の上に右手を重ね、両手の親指の先を合わせて他の指は伸ばしています。


私たちが座禅を組むときは、右手を下に左手を上にして、「法界定印」をくみます。
東福寺の聖一国師は「一時坐禅すれば一時の佛なり、一日坐禅すれば一日の佛なり、一生坐禅すれば一生の佛なり」と説かれています。

毎月1日は、坐禅会です。
初めての方も、ご一緒に坐ってみませんか。

長く楽しませてくれる「ベルデスピヌーズ」ですが、花びらは開いていくのですが、余り変化を感じないように思います。