
新国立オペラ「フィレンツェの悲劇/ジャンニ・スキッキ」の初日です。
2019年初演の粟國淳演出のプロダクション。指揮は初演と同じ沼尻竜典で東京交響楽団。
2019年のフィレンツェはノッケから美しく妖艶な斎藤純子さんに心奪われてしまい、外国人キャスト2人の印象が残ってないんですが。
今回はトーマス・ヨハネス・マイヤーがすごくて、スリリングな男2人の心理的バトルに息つけないほど引き込まれました。デヴィッド・ポメロイもナンシー・ヴァイスバッハもよかった。
そしてツェムリンスキーの官能的な音楽でドラマを最高に盛りあげた沼尻マエストロ、素晴らしい。
ジャンニ・スキッキ。粟國さんは遺言状などを大きなアイテムにしたり、死者とマネーを秤にかけたり、洒落てモダンな演出でもうサイコーに楽しめましたね。タイトルのピエトロ・スパニョーリがとてもよかった。日本人キャストだと全体がこんな雰囲気にならなかったでしょう。
ラウレッタのチャンスを掴んだミラノ在住して頑張ってる砂田愛梨さん、とてもよかったです。わたしのお父さんで大喝采、カーテンコールでもスパニョーリについで大きな拍手。また観たいひとです。
粟國さん、初演からの沼尻さんと組んで、フィレンツェでは堂々たる本格派ヴェリズモ・オペラを、ジャンニでは超楽しいモダンオペラを観せてくれました。
日本オペラ界の誇る素晴らしい2人です。

















