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相手を活かすことで自分を活かす。

2014年08月03日 19時51分10秒 | 色んな情報

相手を活かすことで自分を活かす。
吉野 一道
仏教では、これを「自利利他」と言い、幸せになる道であると教えています。
逆に、自分さえ良ければ他人なんかどうでもいい。
これを「我利我利」と言い、一時は得をするかもしれないが、周りの人の信頼を失い、人は離れて一人ぼっちの孤独で苦しみ、決して幸せにはなれないと教えています。
こんな話があります。
ある所に、地獄と極楽の見学に出掛けた男がいました。
最初に地獄へ行ってみると、ちょうど昼食の時間でした。
食卓の両側には罪人たちがずらりと並んでいます。
「地獄のことだから、粗末な食事なんだろうな」と思ってテーブルの上を見ると、なんと!豪華な料理が山のように盛られているではありませんか。
それなのに、どうしたことか?
罪人たちは皆ガリガリにやせこけています。
「おかしいな」と思ってよく見ると、彼らの手には長い箸が握られています。
1メートル以上もある長い箸です。
罪人たちは、その長い箸を必死に動かして、ごちそうを自分の口へ入れようとしますが、とても入りません。
イライラして怒りだす者もいます。
それどころか、隣の人が箸でつまんだ料理を奪おうとして、醜い争いが始まってしまいました。
次に、男は極楽へ向かいました。
夕食の時間らしく、極楽に往生した人たちが食卓に仲良く座っています。
料理はもちろん、地獄の料理に劣らない豪華な山海の珍味です。
「極楽の人はさすがに皆ふくよかで、肌の色もいいなあ」と思いながら箸に目をやります。
地獄と同じように1メートル以上もある長い箸です。
「一体、地獄と極楽はどこが違うのだろうか?」と疑問に思いながら、夕食が始まるのをじっと見ているうちに、その謎が解けました。
極楽の住人は長い箸でごちそうを挟むと、「どうぞ」と言って、自分の向かい側の人に食べさせ始めます。
向かい側の人はにっこりほほえみながら、「ありがとうございました。あなたは何がお好きですか?」とお返しに食べさせてくれます。
男は「なるほど、極楽へ往っている人は心掛けが違う」と感心しました。
同じ食事を前にしながら、一方は俺が俺がと先を争い、あげくの果てに傷つけ合う。
もう一方は相手を思いやり、相手から思いやられ、お互いに食事を楽しむ。
どちらが幸せかは、誰の目にも明らかではないでしょうか。


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