笑顔でいたいから~母のつぶやき~

いつも笑顔でいたいから~元気でわんぱくで、でも少々問題ありの子供たち。自分自身も子供たちもみんな笑顔でいたいから~

高機能自閉症

2005年03月15日 | 発達障害
ネットで書き留めておきたいものを発見したので、こちらに書き留めておこうと思います。
また、見たいな~と思った時に、たどりつけないんだよね。


【高機能自閉症】

自閉症のなかの半分以上は知的障害を伴います。
しかし、少数派(最近では40%程度とも言われています)ではありますが、
知的障害を伴わない自閉症があります。それを高機能自閉症と呼びます。
今まで、高機能自閉症は一般的には取り上げられることがなかったため、
彼らの抱える困難さは理解されてきませんでした。

幼児期兆候で見ていった場合、同じ症状特徴をもっていても、
その後の発達で自閉症の特徴が目立たなくなるようになります。
高機能自閉症の場合、一見、「普通」なため、それが症状であるのに、
「わがまま」とか「わざとやっている」といった誤解を生みやすく、理解されにくいところがあります。
他者との関係性の障害のような、よく接してみないと、
見ただけではわからない内容の障害は援助されにくいのが現状です。

知的障害がない場合、障害者福祉制度を利用しにくい現状もあり、
社会でうまく適応していくためには、抱える障害は軽いものではありません。
身体障害がなく、知能が高いからといって、障害が軽いわけではありません。
高機能自閉症は高機能自閉症なりの特有の障害のたいへんさがあります。

                          杉山登志郎  静岡大教授


高機能広汎性発達障害(知的障害のない自閉症グループ)について

これまで自閉症は、非常に希な病気で、8割に知的障害を伴うと考えられてきました。
ところが最近の調査では、広い裾野を持つ病態であり、自閉症グループは百人に1人ぐらいいることが分かってきました。
また知的障害を持たないものの割合も4割近くに達することが明らかになってきました。
このグループが注目をされているのは幾つか理由があります。

第一に、まだその存在が余り知られておらず、明確な診断が下されることが極めて少なく、
場合によっては躾の問題とすら誤解されていること。
第二に、ハンディキャップがあるにも関わらず、
特殊教育の恩恵にあずかることも出来ず、また社会福祉の保証も何もないこと。
第三に、この様な事情もあって、知的には高いのに、
普通に仕事をこなして行くことがびっくりするくらい難しいこと。
第四に、しかしながら彼らは、言葉では語れない他の自閉症に代わって、
その内的な世界をわれわれに教えてくれる、「自閉症の窓」であること。

高機能自閉症者の自伝や回想によってはじめて、きらめきと恐ろしさとをあわせ持った、
その独自な体験世界を、われわれは知ることが出来るようになったのです。
この不思議な仲間達の世界に触れることは、私たちの人生を豊かにしてくれると、私は感じています。

このメッセージの最後に、
敬愛する高機能自閉症者の友人から私に寄せられた手紙の一部を紹介したいと思います。

「私達は普通の人たちみたいに、広く浅く生きることはできません。
分野を絞る代わりに、深く狭く濃く生きるのがわれわれの人生の醍醐味です。
今度生まれ変わったら健常者に生まれてきたいかって?とんでもない。
この深さと濃さを失うなんて考えられません」