夢追い人の「つぶやきブログ」

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非暴力の闘争

人間ゲーテを語る

2012年11月25日 | 偉大なるメッセージより
「歓喜の歌」の原詩は、言うまでもなく、若き日のシラーの傑作です。
「よろこびにあふれて、ちょうど満点の星々が
 壮大な天の夜空を悠然とめぐるように、
 同胞よ、お前たちも与えられた道を歩むのだ、
 よろこびに勇み、勝利の大道を歩む英雄のように。」(喜多尾道冬訳)

その躍動する息吹を響かせる「歓喜の歌」の旋律は雄大で力強い。
ベートーベンの交響曲第九番は日本で非常に親しまれています。私も大好きな曲です。創価学園、創価大学、アメリカ創価大学でも、さまざまな機会に演奏されてきました。博士の言われる通り、淵源は、第一次世界大戦時、坂東俘虜収容所に収監されたドイツ人兵士たちが、1918年6月1日、第九を日本で始めて演奏したことです。その時、収容所内で発行された新聞には、“第九は人類の宝”と讃える「シラー・ベートーベン・ゲーテ」と題した論文も掲載されています。近年、日本での第九の初演のドラマは映画化(バルトの楽園)もされて、感動が広がりました。
さらに収容所では、『ファウスト博士の人形劇』が上演されたり、ベートーベンの音楽付きで、ゲーテの戯曲『エグモント』が何度も上演されたという記録もあります。
奸計によって牢獄に囚われたえぐもんと伯爵が、自由への闘争を叫ぶ最終場面は有名です。「友らよ、勇気をふるい起こせ!」と。
収容所のドイツの人々にとって、他国の捕虜となった自らの境遇と重なる場面でもあったでしょう。
遠く故郷を離れ、逆境に直面した人間の精神を支えるものは、祖国の音楽であり、文化であった。彼らは地元の日本人に音楽を教えるなど、文化を通した交流が進んだといいます。
戦争は、生命を奪い、いつまでも憎悪を残します。文化の交流は、生命を豊かにし、人材を育んで、いつまでも友情を残します。 (池田SGI会長)
潮12月号「人間ゲーテを語る」より


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