哲学の木、ついに切り倒される

昨日の夕刊をみてビックリ

美瑛の「哲学の木」が切り倒されていたことを。

新聞では木の老朽化でと言うことも書かれていましたが、

それ以上に大きいのは、度重なる観光客の侵入などのマナー違反です。

以前、一度同じような理由で、木を切り倒すという話がありました。

人気の木で、美瑛の観光のことを考えて、遠くから来てくれる観光客のためにと

思いとどまっていたのですが、その後もマナー違反は絶えることなく・・・

 

２０１３年夏、「哲学の木」の幹にバツ印が付けられました。

地主さんの怒りの印です。

そして、去年の一月、「撮影禁止」になりました。

それでも、侵入する人は後を絶たず、我慢も限界になったのでしょうね。

 

哲学の木以外にも、人気のある有名スポットでは、観光客の侵入が後を絶ちません。

「セブンスターの木」横の小麦畑で写真を撮る観光客。

なぜ入るのがダメなのかと言うと、もちろん私有地だからです。

それ以上に、もっとも恐れていることが靴の裏から病害菌が持ち込まれることなのです。

農作物に病害菌が入り込むことで、収穫が減ったりと大きな支障が出るのです。

憧れの美瑛の丘でテンション上がって、旅の思い出に麦畑で記念撮影・・・

それが、農家さんの生活を脅かす行為なのです。

 

観光客の少ない冬も不法侵入が多い。

 

 

バッチリ足跡が残るので、みっともないです。

後から写真を撮る人の事は考えないのでしょうね・・・こういう人は。

これでは、綺麗な丘の雪景色が撮れません

 

いつかは、この木も伐採されるのではと心配です。

 

 

美瑛は、観光以前に農業が基幹産業の街です。

美しいパッチワークの景色は、農家さんが作り上げたものなのです。

小麦やジャガイモ、豆など、連作障害が出ないように、毎年作る場所を替えながら栽培しているのです。

その結果がパッチワークの丘なのです。

美瑛の丘は、観光農園とかテーマパークではないのです。

生活をしている場所なのです。ここで、生計を立てているのです。

私たちは、そこにお邪魔しているだけなのです。

 

美瑛には、日本や世界に自慢できるたくさんの美しい風景があります。

その風景を守っていけるのは、ここを訪れる人、一人一人の行動次第です。

 

「哲学の木」の風景を何枚か載せたかったのですが、次回にします。