
(左はおもしろくないグッズ。台湾のラジオメーカー、SANGEAN社製の携帯ラジオ。なかなかの優れものだ。で、主役は右側のラジオみたいなもの。真ん中の白いのは仏像だ!)
ところ変われば食べ物も人の生活方式も変わる。道具も変わるというわけで、台湾でも変わったモノがある。数年前に発見し、機会があればと思っていたものを紹介したい。台湾国際放送は短波放送を利用した国際放送である。当然、自分も短波ラジオを数台持っており、ラジオが売っていると気になるものだ。台湾では様々な生活用品を売っている雑貨屋があり、一度入ると楽しくてけっこう時間がつぶせるのだが、ラジオも売っている。ラジオのとなりで見つけたのが上の写真の右側。見た目はラジオのようだが・・・、「念仏機」と書いてあるものだ。
(左はおもしろくないグッズ。ファミリーマートのライター。で、右が「電子念仏機」。幅4センチ、高さ5.5センチ、厚さ2.2センチでどこにでも携帯可能。縦書きで書いてあるのは、右が「真誠清浄平等正覚慈悲」、左が「看破放下自在随縁念仏」だ。なんだかありがたい…)
台湾は仏教や道教など宗教が普及している。そして全体的に見て、信者の態度はとても敬虔だ。観光スポットとしても有名な台北市の龍山寺や行天宮に行くと、若者でも熱心に拝んでいる姿を見ることが出来る。そんな台湾では信仰の関係で肉類を食べない人、いわゆるベジタリアンが多く、そういった人のためのレストラン「素食店」があちこちにある。「素食店」の店内で聞こえてくるのは決まって念仏の音楽だ。シンプルなメロディーに乗せてひたすら唱え、それが延々と繰り返される。タクシーに乗っても時々、車内でこれを聞かされることがある。
そうなのだ。「電子念仏機」とはこの念仏が延々と流れてくる道具なのだ。写真のものは小型で、「南無阿弥陀仏」、「南無観世音菩薩」、「南無地蔵菩薩」、「南無消災延寿薬師仏」、「六字大明咒」、「浄空法師四字念仏」の六つの念仏が収録されている。前の四つはメロディー付きでこのまま繰り返して読んでいるもの、五つ目もメロディー付きで「嗡、嘛、呢、叭、彌、吽」の六つの字をリズミカルに唱えている。最後の「浄空法師四字念仏」は「阿弥陀仏」の四文字をメロディー無しで読んでいる。「アーメイカースマ」と聞こえるが。
(箱には「配帯袖珍型高級念仏機」、つまり、ストラップ付ミニ高級念仏マシンと書いてある。ストラップをつけて首にぶらさげておけというのだろうか…)
ハイテク王国の台湾にあって、とてもローテクながら宗教と電子機器が合体した製品、台湾元99元(日本円300円足らず)ととてもお手ごろな仏様だ。こういった念仏機は雑貨屋にだいたい数種類は置いてある。お土産に向くとはとても言えないが、信心深い台湾の人たちの姿を反映しているグッズだと思う。(U)
※ 驚きました!YouTubeに日本の方がこの念仏機の動画(念仏聞けます!)をアップしています。八つの念仏が入っているさらに高級なモノのようですが、アップした方に「南無阿弥陀仏」と感謝しつつ(笑)どうぞご覧ください!
http://www.youtube.com/watch?v=DmzLTIiZmLA
(この写真はおまけ。サッカーのワールドカップでの日本の快進撃は台湾でも注目された。お笑い番組でもさっそくモノマネが。左から闘莉王選手、中沢選手、駒野選手、本田選手に扮した芸人たち。名前を微妙に変えてあるのがこの番組のやり方。右の二人は女の子だ。テレビより)
その頃、日本では・・・・・。
http://www.magneko.com/#play01
テレビで放送していたので、場所は覚えていないです。