◆ Football Kingdom ◆

日本代表、欧州リーグ、Jリーグを動画と図解にて分析。リバプールを追跡中。
そして、Leeds United を応援中!

ザック解任論とザックの評価

2013年06月25日 | 日本代表(ザックJAPAN)
■ ザック解任論とザックの評価

◆ ザックは代表監督として何点か?
巷では、ザック解任論なるものが噴出しているようですが、個人的には、解任する理由が分からない。ここまで良くやっていると思います。チーム作りも結果の部分でも。

勿論、解せない采配も多々ありますが、この3年を100点満点で評価するならば、70~80点くらいだと思っている。評価してない20~30点に関しては、「(あえて序列と言ってもいいだろう)選手の固定化による弊害」、「試合中の交代枠の使い方」。

ちなみに、結果に関しては100点でしょ?
アジアカップで優勝しコンフェデの出場権を獲得した。そして、何よりも代表監督にとって最大のミッションであるW杯への出場権を獲得することが出来た。これを評価しないで、なぜに解任論が出ているのかが分からない。

いや、解任論を唱える人の気持ちは分かりますよ。コンフェデの内容と結果、そして試合中の采配に不満があったと思うのです。または、期待値以上の結果・内容を残せなかったから解任だって叫んでいるのでしょう。本田が「優勝目指す」と言ったのは、彼の都合で、ザックのプランとは関係ない。勿論、ザックもグループリーグ突破はしたかったはずです。そうしたら、さらにもう1試合世界レベルの試合が出来るから。

むしろ、ザックはコンフェデの優勝よりもこれまでの3年間で構築したチームがどれだけ世界と戦えるかを見たかった。会見でもそういう趣旨の発言をしていた。

◆ 歴代サッカー日本代表・外国人監督との違い
98年W杯以降、サッカー日本代表の外国人監督は4人。
トルシエ、ジーコ、オシム、ザック。
国籍も違えばキャラクターも異なる。穿った見かたをすれば協会の一貫性が全くない。

第2期岡田JAPANが、南アフリカW杯でベスト16に入った。自国開催じゃない大会で「カメルーン、オランダ、デンマーク」という組み合わせの中でグループリーグを突破した意味は大きい。しかし、阿部をアンカーに配置した守備的な戦術は、日本らしいサッカーだったと言えるだろうか?はっきり言えば、付け焼刃の荒療治が功を奏しただけで、下手したらぼろ負けしていた可能性もあった。2010年の日本代表が見せたスタイルは今のザックJAPANにはない。むしろ、ザックJAPANがジーコJAPANからオシムJAPANの間とか直後に存在していたら、違和感ないくらいのイメージを持っている。そういう感じで見れば、サッカー日本代表のスタイルはゆっくりであるが構築されつつあるように思う。


まず第1に、ザックは、欧州ではなくいきなりアジアの代表チームを引き受けた。
イタリア人にしたらまず日本サッカーがどんなものか分からない。せいぜいW杯で観戦した程度であろう。
例えば、欧州のリーグ(プレミアなりブンデスリーガなり)を定期的に観戦している人であれば、その国の代表監督だったら、あの選手とこの選手を招集するぞ!なんて妄想を一度はしたことがあると思う。

まずザックがやらなければならなかったのはそれで、日本サッカーの特徴と選手を知る時間が必要だった。事実、歴代の代表監督の中でもJリーグの視察回数は多い方だと思う。それと並行して日本の生活に慣れる必要があって日本を知ることも必要だった。何を言いたいかと言うと、歴代サッカー日本代表・外国人監督と比べて、最初は我々が思っている以上に大変だったと思う。

ちなみに、ブラジル人のジーコもボスニア・ヘルツェゴビナ人のオシムも監督になった時点で、すでに日本サッカーも選手も良く知っていた。確か当時協会会長の川淵がジーコを決定した理由として「日本を良くしっている」というのを挙げていたと思う。

まずここが、ザックが歴代代表監督と決定的に違う所だった。(フランス人のトルシエの場合は、自国開催のW杯ということと、五輪代表の兼任もしていたので状況的には特殊だと思っています。ただ、トルシエなりに苦労はあったとは思う)。日本人の岡田監督については言わずもがな。

そして、ザックが限られた時間の中で自分の眼に止まった選手を招集し、その中から振るいに掛けて今のチームを作り上げた。

◆ 代表監督のミッションとは?
第2に、イタリア人がいきなり極東の国に来て監督をするという大変さに加えて、これまでクラブチームの監督しか経験がないザックにとっては代表チームの時間の少なさも苦労したと思う。その限られた時間の中でチームを構築する際に、やはり主軸となる選手を固定したかった。最低でもベストの11人は作り上げ、チームの連携を重視したかったのだと思う。(この辺については次回)

そして、日本代表の監督なってベンチに2試合だけ座って、アジアカップに参戦したのは相当難しかったと思う。だから、南アフリカW杯のメンバーを軸にしながら徐々に自分が考える理想の形へとトランスフォームさせて行った。一気に変えるのではなく徐々に、である。この辺は、代表監督としての経験の少なさ、あるいは監督としての哲学に起因するのかもしれない。韓国やオーストラリア代表の監督をしたヒディンクなどは、予備校の講師のようにW杯出場請負人みたいな感じが強い。

アジアカップで優勝し第1の関門をクリア出来た際には、相当嬉しかったんじゃないかと思う。そしてきっと自信を持ったとも思う。(その結果、コンフェデの参加も可能になった)

次にW杯に出場することが、第2関門だった。
いや、むしろW杯の出場権を獲得することが代表監督にとっては絶対的なミッションで最優先事項である。日本サッカーを知らないイタリア人が、時間が限られている代表監督としてアジアカップを優勝しW杯の出場権を獲得したことは多いに評価していいと思う。もしかして、ザックのようなパーソナリティでなければ、どれか一つを落としていた可能性は高い。

そして、これらのミッションを遂行する為に、ザックはコンフェデまでの3年間を掛けてクラブチームと同じように、チームの土台を作ろうと考えたんじゃないかと思う。だから、最初に書いたように「(あえて序列と言ってもいい)選手の固定化による弊害」、「試合中の交代枠の使い方」が発生していた。

ただ、実はこの問題もザックの中では織り込み済みなのかな?と思う。事実、コンフェデ後に選手の入れ替えを行う趣旨の発言をしていたらからね。

最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
是非クリックお願いします。


試合中は、ブログとは異なり緩く赤裸々なツイッターも行っております。

追伸
実は最後の推敲段階なのですが、コンフェデ前にザッケローニの評価【選手選考について】というのを書いたのですが、自分でもなんとなく納得出来ない腑に落ちない部分があったんですよ。実はしばらくそれについて考えていた。
そして仕事の休憩中、ある妄想的仮説が浮かび、冒頭に書いた「選手の固定化による弊害」、「試合中の交代枠の使い方」とリンクする部分があり、次回はこれについてアップしようと思います。それではCiao



■ リンク - ブログ検索 
にほんブログ村 サッカーブログへブログランキング・ブログ検索ポータルサイトのにほんブログ村。
人気ブログランキング、ブログ検索、トラックバックセンター、アンケート掲示板などが大人気(無料)






最新の画像もっと見る

コメントを投稿