◆ Football Kingdom ◆

日本代表、欧州リーグ、Jリーグを動画と図解にて分析。リバプールを追跡中。
そして、Leeds United を応援中!

もはや禅問答。ギリシャ戦後のザック会見 【ギリシャ戦】

2014年06月21日 | 日本代表(ザックJAPAN)
■ 日本対ギリシャ【グループC】
   日本(0-0)ギリシャ



この試合の詳細は、ブログランキングにてサポーターの方のエントリーをご覧下さい。


■ 空中戦の文化がない日本

◆ 自分の記録
試合内容と結果については、観た方も多いでしょうし、散々ダイジェストを見たと思うので割愛します。記録的に色々と記載しておきます。Twitterの方もわりと雑感的に思ったことを書いてので重複すると思う。結果はプレビュー「ザックの手腕が問われるギリシャ戦」で書いたように、ポイントはザックだったギリシャ戦。

・ザッケローニ監督の第1戦、第2戦のスタメン、ゲームプランには概ね理解出来る。
・ザックは少なくとも無能な監督では絶対にない。
・プランAがダメな時のプランBがなかった。
・「バランス」4年間強調したザッケローニ監督。それに囚われすぎた?
・第1戦から心の中で異常な違和感を感じていたのだが、長谷部→遠藤を最初から決めていたという起用(発言)。
・選手が発言していた「自分たちのサッカー」は、俺たち日本人のサッカーか?
・コートジボワールもギリシャも勝てない相手ではなかった。でも、勝てなかった。なぜだ?
・今のメンバーだったら自分たちで考えてプレーしなければならなかったのだが、そこまで冷静に判断出来なかったのか?
・日本にはパワープレーの文化がないと言いながら、なぜ2戦連続で行ったのか?
・なぜ交代カード3枚目を切らなかった?

色々と言いたいこと、書きたいことはあるが、今日はとりあえず、1つだけ。

◆ パワープレーの謎
日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(61)が15日、東京・千代田区のホテルでメンバー選考の根拠を語った。メンバー23人の中にはGK以外の長身選手が少なく、あえて空中戦対策で高さのある選手を選出しなかった理由などを明確にした。

 194センチ・ハーフナー、185センチ豊田らを招集しなかったのは、4年間の代表指導、232試合の視察から導いた答えだ。「日本サッカーに空中戦の文化がさほど入っていない。幼少からボールを大事にする教育をされたメンバーが多く、空中戦の成功体験を持っていない。残り15分の空中戦を具現化するのは難しいと考えた」と話した。
ザック監督「空中戦文化ない」と長身外し( 2014年5月16日)

このザックの発言は正しい。見る目は間違っていない。(参考記事:日本サッカー界の育成・指導に関する一考察
そして、23人を選ぶ時点で、ハーフナーや豊田を外した理由としては妥当と言える。人事権は監督にある。

ブラジルで、主導権を握りながら日本のサッカーをするためには、このメンバーが正しいと考えている。

ザック監督「日本の成長を世界に示す」(スポーツナビ) - ブラジルワールドカップ スポーツナビ

残り10分ほどあったにも関わらず、吉田を前線に配置し、放り込みを命じた。さらに、交代カードが1枚残っていたにも関わらず、そのカードを放棄した。なぜだ?

◆ まるで禅問答
――交代選手について。最後の交代枠を使わなかった理由は?

ザッケローニ監督 「交代枠を使わなかったのは、サイドを残したかったから。内田篤人と長友佑都がいたからキープした。本当は中盤の動きを速くしようと思ったが、吉田を前に動かそうと思い、あの11人のメンバーでいくと考えた。青山敏弘(の交代出場)も考えたが、吉田を後ろに置くことになるので、もう少し攻撃で力を加えようと思っていた」


――W杯前にパワープレーはしないと話していたが、今日も最後に吉田を上げてパワープレーをしようとしていたが、それは選手の判断か?

ザッケローニ監督 「いいえ。このチームは、4年間同じ方向で進んできた。テクニックを使い、速攻で攻める。相手には入るすきを与えないことで、4年間成功してきた。なので、W杯でもこのような形でアプローチするのは当然で、最終段階で変えるのは適切ではないと思う。もし変えるなら時間が必要だった。日本は日本のプレー、スピードを見せるということを目標としていた。ただ残念なのは、ここ2試合は速いプレーができておらず、普段通りのスピードあるプレーができなかった。そのプレーができることで自信を持ってW杯に臨んだが、通常のスピードでプレーすることができていないのが残念だ」

ザック監督「勝つべき試合だった」(スポーツナビ) - ブラジルワールドカップ スポーツナビ

私の日本語の理解力の問題だろうか。通訳の問題だろうか。それとも会見を活字に落とした人間の日本語力の問題か。
全くもって、日本人の私には意味が分からない。質問者の内容に対して、ザックの回答が、全くもって噛み合っていない。

多分、ゆっくりとザックの意図狙いを整理すれば、理解は出来るだろう。
基本的に、イタリアのビッグクラブで監督し辛辣なイタリアメディアへ対応してきた経験がある、メディアの怖さは一番理解している。それらしい言葉を並べて、質問者の本質の部分をずらすのが得意なのである。日本のメディアは海外に比べると、温いと思われているのではないかとずっと思っていた。

交代枠は、青山を考えていた。「えっ???」て脈略がなく、あの試合の残り時間など総合的に考えると、ボランチの青山ではないと思う。しかし、ザックの3つ目の交代枠の候補として青山がいたのは分かる。しかし、吉田が前にいるので…えっ?全く意味が分からない。

◆ 自ら否定した「空中戦」。もはや、禅問答
もう、パワープレーの部分は全く持って意味が分からない。そう、ザックはパワープレーをしないとは言っていない。あくまでも「日本サッカーに空中戦の文化がさほど入っていない。幼少からボールを大事にする教育をされたメンバーが多く、空中戦の成功体験を持っていない。残り15分の空中戦を具現化するのは難しいと考えた」
もはや裁判所での検事と弁護士のやり取り状態である。
残り15分の空中戦を具現化するのは難しいと考えてメンバーを選んだが、本大会では空中戦をやらないとは言ってないってことである。つまり、ハーフナーや豊田を選んだとしても、ザックの基準における「具現化」レベル出来るだけのFWは日本のサッカー文化にはないからやめたということなんだろう。しかし、本大会ではCBの吉田を前線に移動させパワープレーを行った。

もはや、禅問答である。

コートジボワール戦、2-1の状況で、残り時間を考慮しザックが考えたベストな方法がパワープレーだった。それは、ギリシャ戦でも同様。それでは、なぜ、ハーフナーや豊田を招集しておかなかったのか?攻撃的に戦うといいながら、初戦負けたにも関わらず、なぜ交代枠を1つ残したまま試合を終えたのか?

巷では、2006年と似ていると言われているが、大きく違うのは、初戦の負け方と第3戦の相手が、ユニフォームの色は似ているがブラジルではなくコロンビアということである。ちなみに、ジーコは、2006年ドイツ大会では、交代のカード3枚目まできちんと使っている。今回のザックJAPANが、第1~2戦で勝てる可能性のあった。その相手に1敗1分という結果の本質は最初に挙げた内容に本質的な問題があると思った。つまり、最初に述べた以下の点である。

・ザッケローニ監督の第1戦、第2戦のスタメン、ゲームプランには概ね理解出来る。
・ザックは少なくとも無能な監督では絶対にない。
・プランAがダメな時のプランBがなかった。

◆ まだ日本代表終わってない
第1戦に関しては、監督の采配というよりも選手のメンタルに問題があったと思っている。但し、第2戦に関しては、監督の采配に問題があったように思う。次のコロンビア戦。日本はとにかく勝利しなければならない。そして、決勝トーナメント進出を決める為には、コートジボワール対ギリシャの結果次第という、他力本願である。最後の試合、「自分たちのサッカー」を選手監督、チーム一丸となって実践して欲しいと思う。コロンビアが決勝トーナメントを決めたが、コートジボワール、ギリシャ、そして、日本にも決勝トーナメントの可能性が残っている。

つまり、まだ日本代表は終わっていない。渋谷のスクランブル交差点でハイタッチをしているアホな奴らと年季が違う人たちは4年間見続けたチームの最後も朝5時に起きて見届けるだろう。それが、仮に惨敗になろうとも。そして、僅かながらの可能性に期待をしている。

最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
是非クリックお願いします。


試合中は、ブログとは異なり緩く赤裸々なツイッターも行っております。

■ リンク - ブログ検索 
にほんブログ村 サッカーブログへブログランキング・ブログ検索ポータルサイトのにほんブログ村。
人気ブログランキング、ブログ検索、トラックバックセンター、アンケート掲示板などが大人気(無料)






最新の画像もっと見る

コメントを投稿