原題: 127 Hours
監督: ダニー・ボイル
出演: ジェームズ・フランコ 、アンバー・タンブリン 、ケイト・マーラ 、リジー・キャプラン 、クレマンス・ポエジー
本年アカデミー賞作品賞ノミネート、最後の10本目の鑑賞です(日本でようやく最後に公開が決まった『ウィンターズ・ボーン』は昨年鑑賞済み)。
ダニー・ボイル監督作品と言えば『スラムドック・ミリオネア』ですが、
テーマ的に、そのテイストで描いていいのかな? という部分でダメだった私としては、
果たして本作どうかなーとも思ったんですが、こちらはいい意味で期待とは違ってよかった。
内容的にはたぶん、ベタに描かれてたらうーん・・・となってしまうと思うんだろうけど、
そこをうまくスタイリッシュに隠している。
その小道具となるのが「水」。
パーティーで浴びるほど飲むドリンク、大自然を襲う豪雨、そしてペットボトルの中の残り少ない水。
普段は当たり前のように浪費して、消費していたものが、視点を変えると、
それがないと生命維持にも関わるくらいの重大なものだったりする。
そこがちゃんと主人公のアーロンの孤独とリンクしていっているところがいい。
薄れゆく意識の中で、耐えることを超えた痛みの中で、
アーロンは今までの自分の人生を振り返っていく。
今まで人に耳を傾けなかった自分、孤独をこのんだ自分、
しかし、あんなに邪魔だと思ってきた「人」とは、もしかしたら生きていく上では
必要な存在なのではないのかと。 自分に問いかけたのかもしれません。
そこに気がつくにはあまりにも大きすぎる代償ではあるのですが。
この内容を短い尺できちんと入れて、かつ映像としてもリズムを作って楽しませる手法なんでしょうね。
この監督の良さがわかった気がしました。
今回一番印象に残った音楽はこれ!
これが使われていたシーンが絶妙だったね。
バッチリでした。
★★★★ 4/5点
このLovely Dayは中古盤屋で買ったLean On Meの収録されたアルバムで初めて知りました。
日本では売れないのでR&B系のレコードはすぐに廃盤になるため入手が困難でした。
以上無意味な昔話終了。
今回の震災でも痛感しましたが、人間って水がないと生きていけないんですよね。
アーロンも食欲よりは最後には"水"でしたし・・・
調子に乗った若者が事故にあってしまった顛末を描いただけの話なのですが、
見せ方がスタイリッシュで上手かったです!
ほぼ一人芝居のジェームズ・フランコも頑張っていました!
暑いこの時期ですが、ミネラルウォーターのがぶ飲みをやめて
ひと口ずつ大事に味わって飲もうと思っています(笑)
70年代初頭なんだ。
ということはAORではないんだにゃ。
道理で知らない訳で。
でもこの曲はほんと絶妙でしたね~
それがなくなることの危機感ですよね。
それと、普段浪費しまくっている水との違い。
その渇望をうまく表現していました。
ジェームズくん凄かったですね。 主演男優でもよかったんじゃ?
こちらでは計画停電があると途端に店頭からは品切れなんですよね。
なので備えはしておかないといけなくて。
節水もしましょう~
本当に監督のセンスの良さがわかる映画だったな~って思います。
映像・音楽ともに満足でした。
自分の人生を見つめなおしてそして再度生まれ変わるにはあまりにも大きい代償でしたね。
勢いとテンポで魅せていく映画でしたね。
音楽も素敵でした。
監督のセンスが出てましたよね。
限定空間で一人だけっていう設定は、なかなかチャレンジャブルですが、まったく退屈することなく引き込まれました。
あまり重々しすぎない都会的な感覚もよかったです。
個人的には、独りでの生活を楽しんでる自分としてはアーロンに感情移入してしまうこともあり。
夏休みは実家に帰って親に顔くらいは見せようかと思ったりもしました(笑)。
こんなに定点な映画も、彼の手にかかるとスタイリッシュに変身する。 マジックのようでした。
>夏休みは実家に帰って親に顔くらいは見せようかと
アーロンも、何にも言わずに行っちゃってましたよね。
気持ちはわからなくもないですが(笑)
いつ何時何があるかわかんないので、行き先は誰かに言っておきたいもんです。 いやまじでね。
映画鑑賞中に地震っていうのも洒落にならないよ~