傍流点景

余所見と隙間と偏りだらけの見聞禄です
(・・・今年も放置癖は治らないか?)

お金は貯まらなくても

2006-03-29 | 戯言・四方山話・メモ
○ 読書候補の本とか、視聴予定のCDやらDVDやら、ガシガシ観た映画の感想やらは貯まりに貯まりまくっております!(そういうのは自慢にならない・・・) 直に年度末締めなので、いい加減なんとかせんとイカンよね、ということで4月に持ち越し確定とはいえ、決算はします。はい。と書いておけば忘れないだろう。
 書きたいことは映画だけではないんだけど、整理できないので今回は音楽関連の戯言・独り言コーナーである。 

○ 『ブラディ・サンデー』後、急にU2が懐かしくなって久しぶりに【Under a Blood Red Sky】のビデオを引っ張り出して観た。嗚呼~~なんてドン臭くも青臭いイモ兄ちゃんだったんだろ、この頃のボノ。でも唄だけは灼けつきそうなほどに熱く、当時のそんなアナタが好きだったなあ。そしてエッジ。飄々として地味だけどクールで、ギターの音はナイフのような切れ味で。この人だけは、今も変わらないって気がするんだけど。
 私がU2のファンだったのはこの頃~スタジオ・アルバムで言えば【WAR】まで。以降の、そして最近のU2---つか、ボノは「シンガーやめて政治家か宗教家になったら?」って感じです(苦笑)。ファンの方が読まれてたら申し訳ないけど、アーティストが“体制の内側に入り込んで社会を変えていく”なんて言い出したらお仕舞いだと思う、のよねえ。表現者の役割って“人の心の、世界”を変えることじゃないのかな。まあ、本人がやりたいっていうんだから、しかも私はもうファンじゃないから余計なお世話なんだけどさ(苦笑)。

○ 80'sノスタルジーにしばし浸ったものの、このところの私の音楽傾向は、これまでほぼ素通りしていたアメリカン・ミュージックで、コレはしばらく続きそうだ。現在愛聴しているのは、'03年に日本公開された『歌追い人』からのトラディショナル・ソングのオムニバス【Songcatcher】(上の画像がジャケ写)。
 女性カントリー・シンガー今昔な顔触れによる選曲なんだけど、コレがもう聴けば聴くほど馴染んで仕方ない。アコースティク・ギターやフィドル中心、ときに一切の伴奏なしで歌われるそれは、素朴だけど味わいがあり、唄そのものが体に染み入るようだ。本作がスクリーン・デビューだったエミー・ロッサムが、カントリー特有のコブシを聞かせた唄で堂々と大ベテランであるドリー・パートンとデュエットしてる曲あり、かのローン・ジャスティスのマリア・マッキーの唄なども聴けて聴き応えあり過ぎの1枚。
 ちなみに映画自体、米国カントリーのルーツの一つであるアパラチアン山脈地方で歌われるバラッド(口承伝承の民謡)を蒐集する女性音楽研究家の話で、ややフェミニズム色の強い映画でもあるけど、当時の人々の生活、都会人と山の人々との差異、特に山で生きる女性たちの姿が唄とともに丁寧に描かれた良作です。何気にトニー・ガトリフの『ガッジョ・ディーロ』と被るテーマなんだけど、結末が正反対なのが「流石アメリカ人・・・」と思ったかな、良い悪いではなく。どちらに共感するかというと、私は『ガッジョ』の方だったけどね。(前者は音楽を研究してるプロで、後者は単なる音楽愛好のアマチュアって差もあるし)
※ 補足:アパラチアン・ミュージックの原点は、スコットランド/アイルランドの民謡。労働歌や人生にまつわる歌が主、だと思う。
※ ドリー・パートンといえば、もしかしたら今年のアカデミーを観て一番ドヨめいてしまった人物かもしれない。アレは凄過ぎるよ!! あの歳であのスタイルは・・・シェールを超えてるかも(笑)。マドンナも、ゆくゆくはアノ域になるのかなあ・・・。

○ という訳で、今ごろカントリーの魅力に目覚めてる私。やはり最大のキッカケはジョニー・キャッシュだったのかも。そして存命するカントリー音楽の雄であり、BBMで観客の涙を引き絞ったウィリー・ネルソン、雑誌YES vol.2でも掲載されていた[Cowboys are Frequently, Secretly]の紹介サイトをチェックしてみたら、これまたイイ曲で!(この歌詞にしてこの歌い方、というのがまた良い) 昔はちょっと苦手意識のあった人だし、大御所なんで取っ付きが難しいよね~と思ってたけど、ちょっとずつ聴いてみようかという気になってしまったよ >ほんっと単純!(笑)
 もちろん、このへんはディラン(No Direction Home)~ザ・バンドとも地続きってコトで、私的には大変に有意義な流れだったりするのだった。

○ この流れでは、おそらくBBMのサントラも近いうち購入することになりそうだ。
 あと、長らく友達のお薦めだったルーファス・ウェインライトも、これを機に買ってみようかな、と思ってる。彼、そういえば『アヴィエイター』でも出演してて、そのときの歌も良かったけど、最近は専らシャンソンに傾倒してるらしいですね~。なんかソフト・セルのマーク・アーモンドを思い出します。つか、ゲイのシンガーはシャンソンorスタンダード・ジャズへの道が外せないのかな(笑 >偏見?でも美輪様もそうだし、k.d.ラングもそうだよね。歌い上げ&成りきり度が高い系に傾くというか。ま、私もそういうタイプは好きなんで、たぶんルーファスもいけるでしょう!)

○ しかし春~今月から5月くらい迄は、愛するバンドの新譜もいろいろ出るんだよね・・・ううっ。だからお金は一向に貯まらないのだよ、私;;

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2 コメント

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Unknown (ブヒ!)
2006-04-05 17:52:29
>今ごろカントリーの魅力に目覚めてる私。



おお~嬉しい一言ですわ。

我が師匠ライ兄もそんな1枚出してます。

今はどうだか知らんけど、N.Y.Cはカントリー人口

多かったのさ、その昔。よく買い捲ったもんですわ。

ロックバンドからカントリーバンドになった連中も

いましたしネ。

近年、さっぱりアチラの大陸には行っていないので、

急に行きたくなりましたぜ。



>だからお金は一向に貯まらないのだよ、私;;



カテゴリーは違っても、我も同じです。(涙)

自業自得って処でしょうか?でも、こんな自業自得

は許されるかと。(苦笑)

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そうだった(笑) (shito)
2006-04-06 11:40:29
ブヒ姐さん、コメントうれしいです。そういやライ・クーダー大先生、姐さんのお師匠様でしたね~^^)

最近思うのは、アメリカ白人系のミュージシャンはやっぱりキャリア重ねるとカントリー/ブルースに行き着いちゃう人が圧倒的に多いのね、ということでして。若い頃はロックやってても、世知辛い人生歩んでくると作る歌もそういう感じになって、カントリーな世界に馴染むらしい、と^^;;



ともあれ、今まで自分があまり知らなかったモノに触れるのは何時でも面白いですね!



>こんな自業自得は許されるかと。(苦笑)



ですよね! 心強いー!(爆)

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