はい!滝沢ロコです!

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アモ子物語・・・その13

2008年02月16日 | 今日のわんにゃん

老衰がすすみ、腎機能低下が益々目立ってきたディーナおばあさんは、

普段寝ているお2階のソファから、ほとんど動かなくなっていきました。

にゃんこたちのおトイレは1階お風呂場の脱衣室にあり、長年そこで用を足していましたが、

階段を下りることもしんどそうになったので、

おじさんたちは、早めに、お2階へおトイレの引越しをしておきました。


ディーナは、若い頃は、とにかく綺麗好きで、きちっとしていて、

貴婦人の名にふさわしい、厳格なまでにしつけの良いにゃんこでした

常に背筋をピンと伸ばして、鼻先を通して他を見るといった風情は、

気位の高い高貴なお宅の奥様さながらで

一度教えたことは、二度と間違わないという、賢明さも持ち合わせていました


子育ても、それは厳しくて、ゆきちゃんもミーヤもよく叱られていました。

デビュが子猫の頃、それはわんぱくだったのですが、

そばによると、ディーナに音がするほど叩かれていたものでした。



とにかく、何事も、きちっとしていないと気がすまなかったのです。


だから、自分の老化を受け入れることが辛く、

おじさんたちは、見ていてとても気の毒に思っていたくらいでした。


そのディーナにボケが始まり、それはかなりのスピードで進んで、

歩く端から、今のことを忘れてしまう様になったのは、

返って救いでもありました。

お2階にあるおトイレを見つけて、

「あら、おトイレここにあったっけ・・・?」

なんて感じで、すっと変換。

もう、昔からそこにあったという感じで、それが、ディーナ専用のおトイレになりました

それ以来、ディーナは、病院にいく以外は、ずっとお2階のお部屋を出ることはなくなり、

アモとは、もう、会うことはなくなってしまったのです


かかりつけの先生も驚くほど、ディーナは頑張っていました。

同じ症状で通院している他のお宅のにゃんこたちは、

ディーナよりあとから始まっても、ずっと先に最後を迎えていました。

ディーナが頑張っていることは、もちろんおじさんたちの喜びでした

1日でも長く一緒に居たいと思うのは、家族なら、当然のことです。

しかしそれは、ディーナが苦しんでいないことが、大前提で無ければなりません。

今までの、ゆきちゃんやロッキーやミーヤや・・・

他にも、動物ボランティアのお手伝いによって出会った、

色んなわんこやにゃんこたちが教えてくれたことを

しっかり思い出して日々暮らさなければならないと、

おじさんおばさんは、肝に銘じていました


らっちゃんおばあさんも、補助リードのお散歩がお気に入りで、

毎日、楽しみで楽しみで仕方ない様子でした。







アモが、唯一同じ部屋に居られるらっちゃんが、

若干牽制しながらも、次第にアモと仲良くなっていくのが、

おじさんたちは、見ていてわかりました

それは、わんこもにゃんこも、種の垣根を越えて心通わせあえることを示す、

実に微笑ましい姿でした

折りしも、TVでは9,11の波紋が広がりつつあるニュースを連日伝える

心穏やかならぬ時代

嘆く子どもの姿が映し出される中で

おじさんたちは、目の前のわんこやにゃんこたちへの愛を

言うに言われぬ気持ちで、より深く感じて行ったのです

・・・つづく・・・