



老衰がすすみ、腎機能低下が益々目立ってきた

普段寝ているお2階のソファから、ほとんど動かなくなっていきました。



階段を下りることもしんどそうになったので、

おじさんたちは、早めに、お2階へおトイレの引越しをしておきました。
ディーナは、若い頃は、とにかく綺麗好きで、きちっとしていて、

貴婦人の名にふさわしい、厳格なまでにしつけの良いにゃんこでした

常に背筋をピンと伸ばして、鼻先を通して他を見るといった風情は、

気位の高い高貴なお宅の奥様さながらで

一度教えたことは、二度と間違わないという、賢明さも持ち合わせていました

子育ても、それは厳しくて、ゆきちゃんもミーヤもよく叱られていました。

デビュが子猫


そばによると、


とにかく、何事も、きちっとしていないと気がすまなかったのです。

だから、自分の老化を受け入れることが辛く、

おじさんたちは、見ていてとても気の毒に思っていたくらいでした。

そのディーナにボケが始まり、それはかなりのスピードで進んで、

歩く端から、今のことを忘れてしまう様になったのは、

返って救いでもありました。

「あら、おトイレここにあったっけ・・・?」
なんて感じで、すっと変換。
もう、昔からそこにあったという感じで、それが、ディーナ専用のおトイレになりました

それ以来、ディーナは、病院にいく以外は、ずっとお2階のお部屋を出ることはなくなり、
アモとは、もう、会うことはなくなってしまったのです



同じ症状で通院している他のお宅のにゃんこたちは、
ディーナよりあとから始まっても、ずっと先に最後を迎えていました。

ディーナが頑張っていることは、もちろんおじさんたちの喜びでした

1日でも長く一緒に居たいと思うのは、家族なら、当然のことです。





しかしそれは、ディーナが苦しんでいないことが、大前提で無ければなりません。

今までの、



他にも、

色んなわんこやにゃんこたちが教えてくれたことを

しっかり思い出して日々暮らさなければならないと、

おじさんおばさんは、肝に銘じていました

らっちゃんおばあさん

毎日、楽しみで楽しみで仕方ない様子でした。



アモが、唯一同じ部屋に居られるらっちゃんが、
若干牽制しながらも、次第にアモと仲良くなっていくのが、


おじさんたちは、見ていてわかりました

それは、わんこもにゃんこも、


実に微笑ましい姿でした

折りしも、

心穏やかならぬ時代

嘆く子どもの姿が映し出される中で

おじさんたちは、目の前のわんこやにゃんこたちへの愛を

言うに言われぬ気持ちで、

・・・つづく・・・



