はい!滝沢ロコです!

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アモ子物語・・・その10

2008年02月11日 | 今日のわんにゃん

ミーヤが天使になってから、おじさんおばさんには、また少し時間ができました。

それまで、仕事の時間をすり合わせたり、何とかやりくりして、ミーヤのカテーテルでのお食事を

きちんとしてあげようと工夫していたことが、パタッとなくなったからです。

もちろん、まだ、らっちゃんおばあさんやディーナおばあさんの介護はありましたが、

それでも、おじさんおばさんは、コーヒーでも飲みながら、おしゃべりすることが出来るようになりました

そこで話したのは『安楽死』についてです


実は、ミーヤには、双子のゆきというそっくりな三毛の姉妹がいました

性格はぜんぜん違いましたが、ちょっと離れてみると、まさしく瓜二つでした

数年前のある日、ゆきに癌がみつかったのです

しかも、ミーヤと同じ下顎の癌でした。

見つかったときは手遅れで、手の施しようも無く

かかりつけの先生にも、T大病院の先生にも診てもらいましたが

もう、どうしようもない状態ということでした

ゆきちゃんは、もちろんご飯は食べられなくなるし、お水も自分では飲めなくなりました。

日に日にやせ衰えていくゆきちゃんを目の前にして、

何もしてあげられない自分達を、おじさんおばさんは、実に苦々しい思いで振り返ります

しかし、感傷に浸る暇はありません

何かできることは・・・と考えましたが・・・

そのときは、おじさん達の中には『安楽死』の文字は、

とてもじゃないけど、浮かんでなど来なかったのです。


ゆきちゃんは、これ以上痩せようも無いほどに痩せ細って

とうとう最後をむかえました

この間の日々が、どれほど長くかんじられたことかは、言うに及びません。

早くお迎えに来てあげて・・・と、天国にいる知り合いにお願いしたことも

正直、何度かありました

それでも、ゆきちゃんは、そのときが来るまで、生きて、病気と戦い抜きました。

これが本当に良かったのか、これ以外の選択は無かったのか、

何よりゆきちゃんにとって、これらは、苦痛以外の何物でもなかったのではないか

おじさんおばさんの心の中には、今でも、このときの疑問が、残されたままになっています


ミーヤが、まさかゆきと同じ下顎の癌になろうとは、夢にも思いませんでしたが、

このとき、幸いにも、まだ発見が少しでも早かったため

おじさんたちは、ゆきちゃんのときにできなかったことを

ミーヤのためにやってあげたいと思いました

とにかく望むのは、痛みや苦しみが無いこと、お腹が一杯なことです


二人は、色々考えて、やったつもりでした。

それでも、本当にこれでよかったのか、答えはわかりません

生きていくことも大変です、でも、死んでいくことも、本当に大変ですね

ましてや、人に全てゆだねているわんこやにゃんこに対して

私たちは、その命と、どう接していくべきなのでしょう


、動物、草や木や・・・

そう思うと、地球って、やっぱりすご~~いと思います・・・


やはり、自然に任せるのか、それとも・・・

・・・少なくともミーヤは、苦痛は無く、お腹も一杯で

おじさんおばさんの手に優しく撫でられて、のどをゴロゴロ鳴らしながら逝きました

でも、それで本当に良かったのか・・・おじさんたちはどうすればよかったのか・・・



アモは、そんな中でも、元気で、お転婆で、甘ったれたれで

たまに、ロッキーに抱っこされている夢を見ながら、

成長して行きます

それは、おじさんたちの心を癒す、大切な大切な命の輝きだったのです

・・・つづく・・・