犬吠埼の灯台からの眺望
先週、一泊で房総方面へ出かけてきた。
初日は、よく晴れて穏やかな陽気だったけれど、やはり日本の最東突端にある犬吠埼の灯台は、強い風が吹きつけていた。
手に持つスマホが、吹き飛ばされてしまうのではないかと、ちょっと気が気じゃなかった。
それでも、青が席巻している景色を見ていると、その冷たく強い風もふさわしいように感じられた。
次の日は天候に恵まれなかったが、鴨川市の西側へと細長く伸びる長狭平野にある大山千枚田の冬枯れの景色を見に行った。
日本各地で雪が降るほどの冷たい雨が降っていたけれど、民家の庭先に植えられている梅の花は既にほころびだしていた。
大山千枚田の絶景時期は、田に水が張られたころから刈り入れ時期までだろう。
しかし、まったくのオフシーズンでも、山の斜面を効率よく畦を作り、水を張って田んぼにしていった人々の労力と、米を社会経済の基準とした価値観に縛られていた歴史が垣間見え、かえって思考が邪魔されることがなくてよかったかもしれない。
冷たい雨降る大山千枚田