「身の丈」経営,「身の程」人生

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焼酎ブームの終焉とその先にあるもの 2  (山形・最上川酒造の終焉)

2009-12-04 00:39:30 | 九州経済(地域経済)
 新聞報道によると,鹿児島県酒造組合は焼酎出荷量の減少理由について,「事故米の風評被害が影響を及ぼしたが,それ以上に焼酎ブームは終わりを告げ,本格焼酎業界を取り巻く環境は,大きく変化している点にある」としています。

 この対策として,組合は「北海道や東北地方への販路拡大を目指すと共に,中国など国外の大市場にも目を向けて消費拡大を図る」としていますが,東北の市場を把握しているのかと,疑問を持ちます。


 
 東北地方は,伝統的な日本酒党のエリアでが,酒蔵の廃業が相次いでいます。。その原因は,アルコール飲料への嗜好の変化と需要減少にあります。こうした点を鹿児島県の焼酎業界は承知の上で,東北地方での需要拡大を目論んでいるのでしょうか。


○最上川酒造,歴史に幕 90年の歴史に幕,営業終了

 1918(大正7)年創業の山形県新庄市の老舗酒造会社,最上川酒造(岸紳介社長 資本金3000万円)が6月30日で営業を終え,90年を超す歴史に幕を下ろした。1918(大正7)年,「新庄酒造合資会社」として創業。93年の株式会社化で現社名になった。
 
 主力銘柄は「最上川」で,吟醸酒の評価を競う「全国新酒鑑評会」で昨年5月,金賞を受賞している。


 消費者の日本酒離れが経営を圧迫したのである。「日本酒離れによる売り上げの減少に歯止めがかからなかった。一般酒から,純米酒や吟醸酒などの特定名称酒への移行に出遅れ,個人消費の需要をとらえきれなかったことも響いた」と話す。

 山形県酒造組合によると,10年ほど前は県内に60蔵あったが,現在は最上川酒造を除き55蔵と減少傾向にした。同組合は「中小の蔵が多い山形県は高級酒を示す特定名称酒に力を注ぎ,確かな支持を得ている。蔵元の特色を打ち出すことが今後,一層重要になるだろう」と強調する。

 仙台国税局のまとめによると,2007年度に山形県内で消費された日本酒は約9640キロリットル。約1万8300キロリットルだった1997年度と比べて半減している

                            【明日に続く】





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