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小売業のマーケティング- 商圏

2009-07-28 02:20:47 | 九州経済(地域経済)
商圏とは店舗、商業集積の影響力の及ぶ範囲です。

小売業のマーケティングは,商圏設定からスタートします。商圏とは,自店への来店範囲を意味します。通常,来店客の70~80%を占める地域を1次商圏,それ以外を2~3次商圏に区分します。


 小売業の商圏とは,「小売店舗あるいは商店街,ショッピングセンターなど商業集積の顧客吸引力が及ぶ範囲」と定義できます。店の商圏は,売り場面積,駐車場規模,さらに周辺の道路事情や競合店の状況などの諸要因が複雑に絡み合って形成されています。

 店や商店街の商圏を決めるのが消費者の買い物行動です。買い物動機や,買い物品目,あるいは,車,鉄道などの交通手段の利便性や地形などにより,商圏の広がりは変わります。通常,来店比率により第1次~第3次商圏を設定しています。

 商圏範囲の設定方法は,①チラシ広告の回収,来店客調査,訪問面接調査などによる質問調査による,②自社カードやポイントカードの利用実績よる,③ハフモデル,ライリーの法則といった統計モデルと住宅地囲あるいは詳細な地図との組み合わせによる机上での推定,⑤店へのルートにあたる主要道路沿いに車を走らせ,所要時間や道路事情を勘案して推定する,などの調査手法により商圏を設定します。


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 企業活動におけるマーケティングとは,顧客が求めている物や必要としている事は何かを把握し,それを満たす商品やサービスを提供すること,にあります。これは,売り手から顧客に向けての「売れるしくみづくりとその実行」に関する一連の企業活動にほかなりません。
 もはや,「よいモノを作れば売れる」,あるいは「よいモノのを安くすれば売れる」という方程式が,通じない状況にあります。成熟した市場にはモノがあふれています。モノやサービスの価値を決めるのは,あくまで買い手(顧客)であって,売り手(生産者)ではありません。売り手の論理でなく,買い手の立場での生産・販売がマーケティング,すなわち売れるしくみづくりの決め手です。そして,P・F・ドラッカーの,「マーケティングは顧客から出発する。“客に何を売りたいか”ではなく,“何を買いたいか”を問うべきだ」との提言にもあるように,顧客ニーズ対応につきます。小売店の周囲は道路ができたり,競合店が出店したりと立地条件は,時々刻々と変化します。これに合わせて地域住民の生活行動や消費構造も変わっていきます。したがって,小売業者は,地域動向から目を離せません。
 小売業のマーケティングの基本は商圏調査です。商圏調査により,自店の商圏を把握し,顧客ニーズを探ります。第2段階では,競合店観察,地域特性の分析です。このような基礎データの収集・分析のもとに,自店の特徴を活かした,戦略の形成とその実践が,顧客の支持を得るカギとなります。


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▼関連HP
 
  エリアマーケティング講座
   http://kobayashi.clever.mepage.jp/area/area_index.htm

 エリア担当者のためのマーケティング戦略実践 

基本 エリアマーケティング―地域対応の「売れるしくみ」づくり
小林 隆一
評言社

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ビジュアル 流通の基本 (日経文庫)
小林 隆一
日本経済新聞出版社

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小売から卸、物流、マーケティングまで、流通に関わる基本知識を80のキーワードで図解。主要業態の特徴を描き出すとともに、「勝ち組」企業の強さの秘訣もわかるよう、具体的なケースをあげて解説した。EDIなどのIT化、電子マネーを使った情報管理、業態を超えて進む合従連衡など、最先端の状況がひと目でわかる。一般消費財からコメ、生産財まで、個別の流通事情についてもわかりやすく解説。
   

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