魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

「人質の朗読会」

2012-03-22 13:47:35 | 本・映画・テレビのこと

小川洋子さん著「人質の朗読会」。

本屋大賞にノミネートされているそうですが、私は子ヤギのユキちゃんのような表紙に目が止まりました

子ヤギのように、無垢でか弱い、しかし生命力を感じさせる、朗読会に出てくる人質の方たち。

とある国で人質となった日本人観光客とガイド8人が、人質となっていた期間に自分の思い出をひとつずつ語り合っていたテープが見つかり、それに盗聴器をしかけた軍の兵士(盗聴器を聴く任務を負っていた)の話が9話おさめられています。

一気に読んでしまったのですが、心に残る本でした。

何年かたって、あとからふっと思い出しそうな・・・。

わたしの心に残ったのは、B談話室、冬眠中のヤマネ、槍投げの青年、死んだおばあさん。

人生にいくつかあるだろう説明のつかない不思議な経験、忘れられない思い出、そういう話。

こんな状況下でなかったら、人に話す機会もなかった、それぞれの心の奥底にしまってあった話。

一話ずつ、最後に語った人の職業、年齢、旅の目的が付記されている。

文学だなあ・・・なんて思います。小川洋子さんの本を読むと。

あまりたくさん読んだことはないのですが、「センセイの鞄」「博士の愛した数式」はやっぱり心に残っていますね

しん、とするなかでの朗読会。そこで心の奥底の大事なものを共有した8人であったのだ。

そして、盗聴器に耳をすませていた兵士。

「ぴいたり身体を寄せていた八人の遺体は、吹き飛ばされても尚ばらばらになることなく、ひとつに寄り添いあっていたらしい。」

亡くなってしまった人が語った話。

機会があったら一度読んでみてください

 

「心を整える」。キャプテン長谷部さんの著書。

わたしのサッカーの知識が、「小学生の時にキャプテン翼を読んでいた程度」だったため、読むのにちょっと時間がかかりました

しかし、長谷部さんという方は自分のことをよく客観的に見ていて、自分がどういう人間で、強みと弱みは何で、それならどうしていけばより良い結果が得られるか、ということをよく考え研究していらっしゃる。

「俺はこういう人だから」、と開き直るではないけど、一向に改めようとしない人間は、そこどまりなのであろう。

「わかっちゃいるけど、やめられない」人は、そこで良いのだろう。

しかし自己研鑽をしている人間は、たとえそんなに才能に恵まれていないとしても、自分を伸ばしていくことが出来る。

この本を読んで「天才とは1%の才能と99%の努力である」という言葉の意味が分かった

私は遅刻をしがちな人間で、子どもを言い訳にして時間を守れないことが多々ある・・・

まずは遅刻しない人間になろう、と思う。

もうぎりぎり間に合った!というスリルを感じるのが楽しい年齢でもない

落ち着きが欲しい。

例えば夫はよく何かなくなると、遅刻ぎりぎりになっていてもそれを捜すのを優先する。

ないと思うと気持ち悪いそうだ。

でも気持ちを切り替えて、「何が一番優先すべきことなのか」ということをきちんとわかって行動し、そうするには失くし物をしないようにするにはどうしたらいいのか、考えて実行すればいいのだ。

自分の部屋はぐちゃぐちゃなのに、子供のおもちゃを自分の思うとおりに並べる(並べるだけで、片付けるのではないのである。袋に入れたりするだけで)ことは必ずやる。

夫は長谷部さんの本を読んだら、と言っても「そんな暇はない」とネットサーフィンしている。

まあ別にいいけど・・・わたしは向上心のない人、細かい男はは大嫌いなので、夫と結婚したことをとても後悔している。よく知らないで結婚したことを、とても後悔している

でも最近は諦めている。

今ある状況の中で、良いところを見ていこう、そのなかで最良になるように頑張ろう、という気持ちである。

そういう気持ちでないとやっていられないというところもあるが

わたしが夜、娘を寝かしつけたあと本を読んでいると、夫は

「お前はそうやっていつもずっと本を読んできたんだなあ」

と言う。

いつぞや、夫と喧嘩したとき、

「お前は余計なことをしないで、黙って本を読んでればいいんだよ!」

と言われたことがある。図書館から本を借りてきて、お金がかからないようにしていればいいんだ、という意味だった。ひどい言われ様だよね~

結婚して、4年になる。

夫の休みの日は、夫は娘と一緒に出かけ、わたしは別行動である。

会わないので喧嘩にならない。

このままでいいのか・・・と思いつつも、どうしようもない。

義理の妹が家を出て一人暮らしをしたい、と夫にメールで相談してきた。

うちの近くに住むことになったらよろしく、なんて夫は言っていたが、はたして。

わたしたち夫婦の、明日はどっちだ

 

 

 

 

 

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