ミニ移植
主に白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血、固形がんに施行されています。
俺の場合、ミニ同種抹消血幹細胞移植
1.その概念
移植前処置の強度を弱めると、前処置自体による抗腫瘍効果は減弱されるかもしれないが、少ない副作用でドナー造血細胞の生着を図り、抗腫瘍効果としては主としてGVL/GVT効果に期待するという方法がミニ移植の概念です。
造血幹細胞と一緒に移植されるリンパ球の方が、前処置の激しい化学療法などよりも、がん細胞を攻撃する力が強いとの最近の研究結果に基づき、前処置を軽く抑え、リンパ球による攻撃(GVL効果)をゆっくり誘導するマイルドな治療法です。
2.ドナー(おかん)の抹消血幹細胞採取の方法
ドナーは、採取予定日の4~5日前に入院します。
G-CSFを1日1回あるいは2回、皮下に注射します。白血球が増えてくるときに腰痛、頭痛などが出現するので、同時に鎮痛剤も服用していただきます。
毎日採血をして、白血球の上昇を確認してから採取を開始します。採取の方法は、自家末梢血幹細胞採取のときと同様に、必要な成分だけを集めます。
採取終了後は1~2日で退院となります。
損害賠償保険に加入することができます。費用は、提供を受ける患者さん側の負担です。
3.移植方法
移植前に、血縁ドナー(おかん)から採られた末梢血幹細胞は、通常は、いったんパックで凍結保存されます。
移植日、保存されていた細胞を37度のお湯で溶かし、そのまま点滴で輸注します。輸注時間は保存パック数にもよりますが、大体30分~2時間です。末梢血幹細胞の場合は、必要な細胞だけを集めて保存しているので、ドナー(おかん)と患者との間の血液型の不一致は問題になりません。
輸注時、発熱や頭痛、吐き気が生じることがあります。これは、ドナーの細胞を入れたことによる影響だけではなく、細胞保存の際に用いた細胞保護薬(DMSOという薬品)による作用と考えられています。
末梢血幹細胞移植の際、輸注時に独特な臭いがすることがありますが、それはこの薬の臭いです。また、細胞凍結時に赤血球が壊れるため、尿が茶色っぽくなることがありますが、一時的なものですから心配いりません。
発熱やアレルギー反応などの副作用を避けるため、輸注前には副腎皮質ステロイドホルモンの点滴をする場合があります。
4.長所
①移植される幹細胞の数が骨髄移植に比べて多いため、白血球や血小板が早期に回復することが知られています。
②ドナーさんのリンパ球が体の中に残っている腫瘍細胞を攻撃してくれる効果(graft-versus-leukemia;GVL /graft-versus-tumor;GVT効果)が最大の特徴です。
③全処置をフル移植に比べて、軽減することによって、これまでに同種移植という治療を受けることができなかった高齢の方や内臓の障害のある患者さんにも治療可能になりました
。
5.短所
①移植片対宿主病(graft-versus-host disease; GVHD)、
移植リンパ球もがん細胞だけでなく患者さんの内臓を異物と判断して正常組織をも攻撃するため、免疫抑制剤の微妙なさじ加減など、細心の注意が必要になります。
②感染症の危険もあります。
③前処置を弱くしたことが再発の増加につながるのかどうかもわかっていません。
④現状ではまだ臨床研究段階といえます。
移植片対宿主病(GVHD)
Graft-Versus-Host Disease の略で、日本語では「移植片対宿主病」といいます。同種移植を受けた場合、しばしば見られる合併症で、移植片に含まれるドナーリンパ球が、患者さんの身体そのものを「よそ者」とみなして攻撃してしまう、厄介で複雑な免疫反応のことです。
HLA型
HLA型は、両親から各座半分ずつを遺伝的に受け継ぐため、兄弟姉妹間では4分の1の確率で一致します。
しかし、非血縁者間(他人)では、数百~数万分の1の確率でしか一致しません。
GVL効果
がん細胞もドナー細胞にとっては「よそ者」であるため、攻撃を受けます。この攻撃によってがん細胞は縮小、消滅に至ると考えられており、同種造血幹細胞移植によってがんが治癒するための重要な現象です。
今回はこの辺で。
次回は、正嫡までの道のり、副作用などのことを書きたいと思います。
主に白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血、固形がんに施行されています。
俺の場合、ミニ同種抹消血幹細胞移植
1.その概念
移植前処置の強度を弱めると、前処置自体による抗腫瘍効果は減弱されるかもしれないが、少ない副作用でドナー造血細胞の生着を図り、抗腫瘍効果としては主としてGVL/GVT効果に期待するという方法がミニ移植の概念です。
造血幹細胞と一緒に移植されるリンパ球の方が、前処置の激しい化学療法などよりも、がん細胞を攻撃する力が強いとの最近の研究結果に基づき、前処置を軽く抑え、リンパ球による攻撃(GVL効果)をゆっくり誘導するマイルドな治療法です。
2.ドナー(おかん)の抹消血幹細胞採取の方法
ドナーは、採取予定日の4~5日前に入院します。
G-CSFを1日1回あるいは2回、皮下に注射します。白血球が増えてくるときに腰痛、頭痛などが出現するので、同時に鎮痛剤も服用していただきます。
毎日採血をして、白血球の上昇を確認してから採取を開始します。採取の方法は、自家末梢血幹細胞採取のときと同様に、必要な成分だけを集めます。
採取終了後は1~2日で退院となります。
損害賠償保険に加入することができます。費用は、提供を受ける患者さん側の負担です。
3.移植方法
移植前に、血縁ドナー(おかん)から採られた末梢血幹細胞は、通常は、いったんパックで凍結保存されます。
移植日、保存されていた細胞を37度のお湯で溶かし、そのまま点滴で輸注します。輸注時間は保存パック数にもよりますが、大体30分~2時間です。末梢血幹細胞の場合は、必要な細胞だけを集めて保存しているので、ドナー(おかん)と患者との間の血液型の不一致は問題になりません。
輸注時、発熱や頭痛、吐き気が生じることがあります。これは、ドナーの細胞を入れたことによる影響だけではなく、細胞保存の際に用いた細胞保護薬(DMSOという薬品)による作用と考えられています。
末梢血幹細胞移植の際、輸注時に独特な臭いがすることがありますが、それはこの薬の臭いです。また、細胞凍結時に赤血球が壊れるため、尿が茶色っぽくなることがありますが、一時的なものですから心配いりません。
発熱やアレルギー反応などの副作用を避けるため、輸注前には副腎皮質ステロイドホルモンの点滴をする場合があります。
4.長所
①移植される幹細胞の数が骨髄移植に比べて多いため、白血球や血小板が早期に回復することが知られています。
②ドナーさんのリンパ球が体の中に残っている腫瘍細胞を攻撃してくれる効果(graft-versus-leukemia;GVL /graft-versus-tumor;GVT効果)が最大の特徴です。
③全処置をフル移植に比べて、軽減することによって、これまでに同種移植という治療を受けることができなかった高齢の方や内臓の障害のある患者さんにも治療可能になりました
。
5.短所
①移植片対宿主病(graft-versus-host disease; GVHD)、
移植リンパ球もがん細胞だけでなく患者さんの内臓を異物と判断して正常組織をも攻撃するため、免疫抑制剤の微妙なさじ加減など、細心の注意が必要になります。
②感染症の危険もあります。
③前処置を弱くしたことが再発の増加につながるのかどうかもわかっていません。
④現状ではまだ臨床研究段階といえます。
移植片対宿主病(GVHD)
Graft-Versus-Host Disease の略で、日本語では「移植片対宿主病」といいます。同種移植を受けた場合、しばしば見られる合併症で、移植片に含まれるドナーリンパ球が、患者さんの身体そのものを「よそ者」とみなして攻撃してしまう、厄介で複雑な免疫反応のことです。
HLA型
HLA型は、両親から各座半分ずつを遺伝的に受け継ぐため、兄弟姉妹間では4分の1の確率で一致します。
しかし、非血縁者間(他人)では、数百~数万分の1の確率でしか一致しません。
GVL効果
Graft-Versus-Leukemia effect の略で、上記のように日本語では「移植片対白血病効果」といわれます。
ドナーから採った細胞を輸注する、同種移植でのみ認められる抗がん効果です。
がん細胞もドナー細胞にとっては「よそ者」であるため、攻撃を受けます。この攻撃によってがん細胞は縮小、消滅に至ると考えられており、同種造血幹細胞移植によってがんが治癒するための重要な現象です。
今回はこの辺で。
次回は、正嫡までの道のり、副作用などのことを書きたいと思います。
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2回にならないで、ドナーさんの骨髄に頑張って欲しいな~。
ちっこいヤツなのに、“蜂の一刺し”みたいな(^^;)
さっと、痛くないときもあるけどね。
抗がん剤終了の3日後辺りから毎日。。。 わぁ~~ん!思い出しちゃった!
GVHD・・・うぅ~ん、これはねぇ。
築地近いし、寿司屋、キムチ系は今のうちに♪
でも、ドナーさんのリンパ球は最大の
抗がん剤だよ!!
なんたって、おかんのだもん♪
『母は強し!! 母のは最強!!』
おかんの気持ちがそのまま細胞にのりうつって悪いのをやっつけてくれますよ。
ε=ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ【●】