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在宅血液透析Diary

日々の出来事や在宅血液透析(HHD)のことなど 書いています。
<2007年5月開設>

実際に感じた 在宅透析のメリット・デメリット

2007-06-18 23:31:11 | 在宅血液透析実現まで(学習内容)

最初に在宅透析を選択する際、HHDのメリット・デメリットなどを本やネットなどで
いろいろ調べました。

実際も、書かれていることとほとんど同じでしたが、各病院によってシステムも違うので
メリットやデメリットなども それぞれ感じ方の違いもあるかと思います。
なので、あくまで私個人の感じたことになりますが、書いてみたいと思います。



<在宅透析(HHD)のメリット>


・自分の都合のいい時間(好きな時間)に透析ができる。

コレはHHDならではかと思います。透析日の変更が自由なので、旅行や外出も事前に
計画しなくても、翌日すぐに実行することもできるので、外出の機会も以前より増えて
とても便利です。



・通院しなくてもよい。

もちろん全く通院なしというわけではなく、月2回は外来受診しなくてはいけませんが、
週3回決まった時間に通院していたことを思うと、その差はかなりあります。



・長時間透析や 中二日のない透析が可能なので、透析効率も良くなり
体調も改善する。


中二日のない透析というのは本当に大きいです。データも良くなり、何より
中二日がないことで 体調のよさをかなり実感できます。



・透析中、家族と過ごしたり 好きなことをしながらリラックスして透析が行なえる。

これは本当に私にとっては大きなことでした。HDの時は4時間透析でしたが、その4時間
がとんでもなく長く感じ、「あぁ・・・まだあと2時間もある・・・。」とかよく思ったものです。
HDの時は 一人一台ずつテレビがついていましたが、食事の時以外はずっと寝たまま。
でもHHDになってからは、ベッドもほとんどソファー化していて PC・漫画・
プレステと 自由にいろいろできるので、5時間透析でも結構あっという間に感じ、
透析が苦ではなくなります。


・家族が透析のことをよく知るようになるので、理解してもらえる。

私の場合、家族といっても 介助者の主人と二人暮らしなので、透析のことを勉強せざるを
得ないのですが、私と同じ病院内の他のHHD患者さんたちは、まだ小さい子供さんたちが
それぞれにいて、透析中も一緒にいられるので コミュニケーションをとりながら、透析の
こともどんなことをするのか 自然と知るようになります。
これは子供さんたちが大人になった時、大きく違うと思います。
私の場合、HDの時は透析というものがどんな治療なのか、主人は全く知りませんでした。
週3回の治療と、そのつど2箇所針を刺すということなど、漠然としかわからなかった
のですが、「介助者」となったら嫌でも透析のしくみ・原理などを覚えなければならず、
結果、一人で透析をしていたのが「二人で透析を行なっている」という感があります。
なので孤独感や、なぜ自分ばかり・・・という悲観的な考えがいつのまにかなくなったように
思います。


・自己管理が以前よりラクになる。

これは本当に不思議で、自分でもなぜなのかよくわかりません。
週4透析になったのはつい最近のことですが、その前の週3透析でも自己管理の大変さは
変わりません。 しかも、HDの時よりも体重の増えは少ないし、かといって特に何か我慢
しているわけではなく、結構好き勝手に飲み食いしています。

↑風呂上りのビールは毎日・ガストのドリンクバーもしょっちゅう。(; ̄ー ̄A アセ・・・



・透析に興味を持つようになる。

私自身、HHDに移るまで6年半も透析していたにもかかわらず、全くといっていいほど
透析の知識がなく、興味もありませんでした。
唯一いつも頭にあったことといえば、シャント側の腕で重いものを持たないとか、
水分管理・リンやカリウムの多い食事に気をつけるなどそんなところ。
透析を行なうのに 透析液を使用するなど、そんなことすら知りませんでした。
でも、HHDの指導が始まってみて 改めて自分の今までの無知さを思い知り、これでは
いけないと、覚えが悪いながらも結構一生懸命勉強しました。
不思議と透析の原理などを覚えると、透析が嫌だという気持ちがなくなり、長時間透析が
どれほどありがたいか、除水量が多いということがどれくらい心臓に負担がかかるかなど
色々わかって考え方も変わり、「透析」のありがたさも今まで以上に感じるように
なりました。↑今まではこんな大変な思いをしてまで生きなければならないのか・・・と否定的な考えでした。


・気を使わなくてもよい。

正直、HDで何が大変だったかというと病院内での人付き合い。
私は夜間透析だったので 圧倒的に男性が多く、そのためあまり大変ではありません
でしたが、それでも病院に行けば気を使います。
以前、透析導入時の入院で一緒だったおばさんがいて、その方も私と同じ日に透析
導入し、数日の差でシャント手術もおこなったので 自然と話すようになり、それ以来
毎年年賀状のやりとりなど 今でも行なっています。
その方と前に電話で話した際、「昔からいる古株の患者が いばりんぼで、グループに
なっていたりするのでとても気を使い、透析よりも病院で顔をあわせることが苦痛。」
とため息をついていました。↑その気持ち、私もとってもよくわかります。
患者の中には気難しい方も多く、挨拶してもシカトだったりと、私ももう何度脳内で
蹴りを入れたかわかりません。(笑)
←あくまで脳内。
また、通院でないためお化粧(メイク)をしなくてもいいので ラクチンです。


・当たりはずれがない。

これは私個人のみが感じることかもしれませんが、スタッフの当たりはずれです。
穿刺に関しては、「あぁ・・・今日はあの看護師さんかぁ・・・」というのがなくなります。

↑でも私が自己穿刺するほうが 失敗する確率大。
また、スタッフの入れ替わりが激しいと 患者は正直とまどいます。
新しく入った新人スタッフが穿刺につくと、もう脈拍はピーク。そこで失敗でもされた
時には、仕方のないことだとわかっていても穏やかではいられません。
←ココロ狭っ!
穿刺の他には、やはりスタッフとの相性です。
私は透析そのものよりも 人づきあいのほうが面倒で嫌だったことのほうが多かった
ように思います。
↑まぁ結局ワガママ(笑)


・透析中、自由に飲食ができる。

私はいつも、800~900グラムを食事量として、計算&カルテに記入しています。
食事自体は400~600グラムでも、合間にプリングルスや烏龍茶でおやつ&Teaタイム
をとったりするので、200~300グラムプラスしています。

↑ちなみに好きなのはサワークリーム&オニオン
でもちゃんと量っているので、予定していた量より少なければ除水量を変更し、逆に
多くても 現在の総除水量にプラスして調整しています。
また、たまにですが 中途半端な時間に透析を開始する場合があります。
ゴハンには早すぎるとか、食べたばかりでお腹がいっぱいなど。
と言っても5時間内にはお腹も空いたりするので、今日はお茶&お菓子だけにして
飲食量を400mlにしようなど、その時々で自分なりに自由な設定ができます。
また、好きな時間に飲食できるのもメリットの一つかと思います。



<在宅透析(HHD)のデメリット>


・透析中、医師やスタッフが不在。

今のところ、透析中は特別困ったこともありませんが、やっぱりプライミングでバカな
ことをやらかした時や、B液がなくなって濃度下限&気泡警報がダブルで発生した時
など、あぁ・・ここが病院だったら・・・と思うことがあります。
また、今年の3月頃に介助者がひどい風邪をひき、もちろん私にもうつってしまい、
二人で寝込んだことがありました。 それでも透析に休みはないので もちろん予定通り
行いましたが、二人とも熱があって食欲不振&ダルさ&背中などふしぶしの痛みが
ひどく、どちらがプライミングを行なうかでもめたりしました。
おまけに終了時間が近づいているのに、何度呼んでも介助者のダンナは起きる気配なし。

介助者は、透析ルームの押入れ下段に布団を敷き、ベッド代わりにしています。←ドラえもん方式
「早くしないとB液なくなっちゃうじゃん!!」と思い、仕方なく自己返血。
しかも私もその時38℃以上あったので、もう涙目で返血したのを覚えてます。



・介助者が必要。

介助者は誰でもいいというわけではないので、この介助者の問題さえ何とかなれば、
HHDはもっと選択しやすい治療法になると思います。
在宅透析の指導を始める前、担当の先生と面接を受けますが、一番重視する面は
本人と介助者の信頼関係だと思います。
どちらか一方のやる気がなければもちろんだめだし、お互いに頼りっぱなしのペア
ではなかなか難しいかと思います。
介助者となる相手は 夫婦や親子などいろいろなケースがあると思いますが、
どちらにしても、「普段から介助者が透析に対して 理解や協力を示し、患者との
信頼関係が厚い」というのは必須条件ではないかなと思います。

↑私たちペアがその「必須条件」に当てはまってるかどうかは ちと謎。


・患者本人と介助者の教育が必要。

病院のスタッフがいない分、どんなことにも対処できるように一通り指導を受けなければ
なりません。 指導内容や期間は、その医療機関によって違いますが、どちらにしても
仕事を行なっていれば支障は出てしまいます。
その点は、私たちもかなり大変な思いをしました。



・太る。
皆がそうとは限りませんが、私の場合 HHD導入後2キロも太ってしまいました。
↑しかも今だに戻っていない・・・。
でも食事量や内容は変わっていないのに、なぜ太るのかは本当に謎。
ストレスが減ったのは事実ですが、逆に太ったことによるストレスはかなりのもの。
HD当時も今と同じ夜間透析で、しかも今よりカロリー摂取量は多く、透析終了後は
お腹が空き、必ずコンビニやファーストフード店に立ち寄っていました。
運動不足は否めませんが、それも以前と同じこと。
私にとっては太ったことが、HHD開始後の一番のデメリットです。

もうビリー隊長のもとで 自力でぜい肉落とすしかありません。


・透析以外のことで診てもらいたい時に、なかなか診てもらえない。

腎内以外にも、個人経営のレディースクリニックにもう10年近く通院しています。
なのでもちろん具合の悪い箇所により、他の病院に受診したりしてますが、例えば
上記で記載した 風邪をひいたときなど、透析室のスタッフに電話しても、
「先生が近所の病院でいいよって言ってるから、近くの内科に行ってみて。」と
言われます。でも、実際に個人経営の内科に行って、透析を行なってることを医師に
告げると、「え!?何で透析行なってる病院で受診しないの??」と言われます。
外科や婦人科・歯科など、内科以外の病院では言われたことはありませんが、
内科関係だと必ずそう言われてしまいます。
実際私もHDでクリニックに通院していた時は、風邪や膀胱炎など、ほとんど透析で通院
した際に診てもらい、薬も処方して頂きました。
なので、病院で他へ行ってと言われた時は、正直「えぇ???」って思いました。
個人経営の病院じゃないので、融通が利かないだけなのかもしれませんが、膀胱炎
になった時にも他へ行けと電話で言われ、仕方なく近所の内科を受診。
透析をやっていると言っているのに、「尿検査しないと薬が出せない。」と言われ、
正直もう泣きたい気持ちでした。
←事情を詳しく話してやっと薬だけ出してもらいましたが。
風邪も腹痛も膀胱炎も、透析と全く関係ないわけではないと思うので、やっぱり
とりあえずは いつもの透析施設で診て頂きたいと思います。

同じ市内でも、病院とは正反対の方角に住んでいるので、距離を考えて あえて近所の病院でいいよと言って
くれてるだけなのかもしれませんが・・・。

なので結構心細い&不愉快な思いをすることが度々あります。


・患者どおしや スタッフとのコミュニケーションが減る。

やはり、週3回通うのと月2回とでは、コミュニケーション度が違います。
先に書いたとおり、難しい方も中にはいらっしゃいますが、夜間透析だったため 男性
の患者さんがほとんど。
そのためか 同じ患者でもよく話しかけてくれたり、具合が悪いときは帰り際に声を
かけてくれたりと、ジ~ンとすることや嬉しいこともたくさんありました。
スタッフの方たちもほとんど毎日顔を合わせていたし、年齢も近い方が多かったので
お喋りも結構楽しかったなぁと、今になって思います。
↑メリットの「当りはずれ」の記載とかなり矛盾。まぁ苦手な人ばかりではなかったので。(; ̄ー ̄A
まぁどちらにしても 慣れればどぉってことはないのですが、HHDに移行したばかりの
時は、ちょっと違和感&寂しさを感じたのは事実です。



・自宅から近い病院を選ぶことができない。

HHDを導入している病院はまだごくわずかで、同じ県内にあるだけでもまだいいほう
というような状況。
私の場合、県内というより 同じ市内なので いいほうだとは思いますが、私は市内の
南方面・病院は北方面と正反対なので、正直ちょっと面倒。
その点、HDは各地にたくさんのクリニックが点在しているので、もっと近くの病院
を選択できます。
ただ、もっとHHDが広まれば 少しずつ改善されると思うので、今後に期待したいな
と思っております。)




とりあえず、頭に浮かんだことを 思いつくまま挙げてみました。
メリット・デメリットは 他にもいろいろあるかと思いますので、思いついたらまた
付け加えていきたいと思います☆
(6/21追加記載)

在宅血液透析ハンドブック―実技を中心にして
医学書院

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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (カナ)
2007-06-19 09:30:52
こんにちは。
久しぶりにカキコします♪

お聞きしたいことがまとめられていて
本当に有り難かったです。
ありがとうございます!

また、読ませて頂きます。
返信する
Re:Unknown ()
2007-06-19 22:11:15
>カナさん☆
こんにちは。(* ̄▽ ̄*)ノ
ご訪問&カキコありがとうございます。

思いついたことをただ書き綴っただけなので、肝心な箇所が抜けて
いて、先ほどあわててデメリットのほうを追加しちゃいました。

文章力が乏しいので、「??」と思うことも沢山あるかと思い
ますが、何かご参考になることがありましたら嬉しいです☆
この度もありがとうございました。
返信する
はじめまして♪ (katochan)
2007-06-22 21:40:41
静岡県東部で透析を受けてるkatochanと申します

在宅を目指していて このブログを見つけました

すごく勉強になります

また 訪問させていただきますね
返信する
Re:はじめまして♪ ()
2007-06-23 07:13:30
>katochanさん 初めまして☆
ご訪問&カキコありがとうございます。m(_ _)m

同じ県内ということでちょっと嬉しいです。(* ̄▽ ̄*)
(私は静岡市在住です。)

まだまだ始めたばかりの拙いブログですが、HHDのことを
もっと多くの方に知って頂き、挑戦してもらえたら・・・
と思い、始めてみました。

文章を書くのがあまり得意でないので、わかりにくい
箇所も多いかと思いますが、また是非お越しくださいませ☆
返信する
わかりやすいですね (いち太)
2007-06-23 21:09:06
デメリットとメリットがわかりやすくなっていて
とても参考になりました。

なるほどと関心したのは
まず苦にならないというところです。
プレステをおいてあるとのことでしたが
透析中にされているんですか?
片手でですか。それなら時間なんて
あっという間ですよね。ちなみにソフトはなにを?

あと、あたりはずれがないというとこも
私が通っている病院でも年1回くらいは
新人の人が入ってきて、穿刺をしてもらう
ことがありますがそんなときはもうドキドキ
もんです。でもなれてる人の方が逆に怖い
かも知れないですけどね。

あと自由に飲食ができるというとこですが、
前の病院では、ダメだったんでしょうか?
うちではその点では寛容で多分スナック菓子を
たべていてもお咎めがないような気がしますが
でも、牛乳もっていったら怒られましたけどね。
返信する
コメントありがとうございます♪ ()
2007-06-24 03:07:26
>いち太さん こんにちは (* ̄▽ ̄*)ノ
ご訪問&カキコありがとうございます☆

プレステは透析中で、両手使用です(笑)
シャント側の腕のひじさえ曲げなければV圧もあまり上がら
ないので 結構大丈夫です♪
ベッドからだとちょっとTVの画面が遠いので、ベッド横に
折りたたみのイスを置いて、イスに移動してゲームしてます。

ソフトは今、超~昔のソフトをプレイ中です。
2002年に今の家に引越ししたのですが、膨大なソフトが入った
ダンボールが見当たらなくなってしまったんです。
でも、昨年の11月にクローゼットの奥の奥にそのダンボール
を見つけ、つい懐かしくて 引っ張り出して再プレイ中。
(ちなみにRPG派です。)FF7・FF8・FF9・FF10・FF10-2が
終わり、今はアークザラット2(←超古!)

透析中の飲食ですが、以前通っていたクリニックは結構
厳しかったように思います。
ガムや飴などはよく持参しましたが、ラムネを持ってったら
注意されたこともあったし、なぜなのか今だに謎。
(ふりかけも持参したら注意されたし。)

でも矛盾してるな~って思ったのが、途中から食事が有料化
して、自分でお弁当を持参するか、病院の食事を一食500円
で頼むかを自分で決めなければならず、結局私は自分で持参
することに決めましたが、その時はふりかけどころかどんな
モノがおかずで入っていても何も言われない。
なので、だったら何であんなにうるさかったの?って
今でもよく思います。

でも体重の増えなど、ドライに関してはかなり緩やかで、
中2日だとみんな3キロ以上の増えは当たり前。
そういうのこそ厳しいほうがいいんじゃないかなと、今に
なってみると思ったりもします( ̄~ ̄;)ウーン・・・

「当たりはずれ」も、本当にごく稀にですがハズレに
当たったりしました。
中でも一度だけひどい看護師にあたり、よくシャントが
ダメにならなかったなぁと思うくらい 穿刺下手な方で、
その人の顔を見るたび、今日は違う看護師さんであります
ようにと心の中でマジメに祈ったりしました(笑)

なので この「あたりはずれがない」というのも、私の中
では結構大きなメリットでした。
(心拍数&血圧、マジで超上がります。)(; ̄ー ̄A
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