昨日は外来受診で、看護師さんから 5月に行なった定期テストの答案が返ってきました。
今までは技師さんから3~4枚・看護師さんからも4~5枚の、計9~10枚ほどの筆記テスト
を 半年に一度行なってましたが、前回のテストでは看護師さんから2枚だけで、技師さん
からは口頭のみという、異例の超ラッキーなテストでした。(* ̄▽ ̄*)

回答は、言い回しが違ったり、実際はもう少し違う回答もあるかもしれませんが、
とりあえず自分の書いた回答と、看護師さんの採点をそのまま書いていきたいと思います。
(色わけは、問いは黒・私が書いた解答は青・看護師さんからの補足は赤です。)
1.血流不良(陰圧)の原因と対処法を書いてください。
<原因>
・A側の穿刺針が血管の壁に当たっている。
・余分なカンシがかかっている。(間違った箇所に)
・針が血管の中に入っていない。
・テープ固定が悪い。
・血液の固まりがある。(詰まり)
<対処法>
・針を少し引いたり、位置をずらしたりして 圧を見ながら 針先調整を行なう。
・カンシがかかっていないか確認する。
・針先洗浄をする。
・テープ固定を直す。
2.血流不良が続くとどうなりますか。
・透析効率が悪くなる。
3.開始時、静脈側穿刺針と血液回路を接続し、血液ポンプを回したところ、静脈側
穿刺部が腫れてきました。どうしますか。
①血液ポンプを止めます。
②V側回路にカンシをかけ、V側の穿刺針を抜いて止血します。
③体外循環に移行。A側はヘパロックします。
④止血をしたら 先程より上の位置に再穿刺します。
⑤体外循環終了。血液ポンプをオフにして、カンシをかけ、A・Vともに脱血確認後
回路を接続する。
⑥圧を確認しながらゆっくりと血流を上げ、圧の数値が良く、痛みもなければ「運転」
透析を再開します。
4.静脈圧上昇について、下記の問いに答えてください。
①原因をあげてください。
・針先につまりがある。
・針先が血管の壁に当たっている。
・カンシがかかっている。
・テープ固定の仕方がよくない。
・腕を曲げている。
・クロットしている。
・回路に折れ曲がりがある。
②対処方法をあげてください。
カンシの位置を確認し、腕をまっすぐ伸ばします。その後 圧が下がらなければ
針先調整とテープ固定の直しを行います。
それでも変化がなければ針先洗浄。改善後も圧に注意して観察しながら透析をします。
③なぜ困るのですか。
・静脈圧上限警報が発生するから。
・シャントへの負担。
③体外循環法の手順を書いてください。
物品を用意します。
(ヘパ生を吸った5mlのシリンジ2本・テープ数枚・体外循環チューブ一本)←カンシ
停止 → 準備回収 → 血流0mlに → 血液ポンプオフ。
A側回路にカンシをかけて外し、A側をヘパロックして 体外循環チューブとA側回路を
接続します。(その際 回路先端をバケツに向け、一瞬カンシをはずし、圧を
逃します。V側も同様に。)
V側も同じ手順で接続し、回路を架台に掛けます。
(体外循環チューブ部分を架台にかけないよう 注意します。)
AとV両方のカンシを外し、血流100ml/hで回します。
席を立つ時は体重を量り、記録します。(戻ってきた際も記録 )←血圧測定も。
体重に変化がなければそのまま。増減していれば 除水計算をし直します。
<体外循環から戻す手順>
血流0mlに → 血液ポンプオフ → カンシをA・V体外循環チューブ真ん中の 計3箇所
に掛けます。A側回路を体外循環チューブから外し、ヘパロックのシリンジを外して
A側穿刺針と回路を接続します。A回路のカンシも外します。
V側回路も上記と同様に接続してカンシを外します。その後圧を見ながら血流を上げ、
「停止」→「運転」。開始チェックも忘れずに行なう。
5.空気誤入を予防するために注意することを書いてください。
・液面調節ラインのローラークレンメをしっかり閉める。
・圧ポートはしっかりと接続する。
・Vチャンバーの液面は下げすぎない。
・液面は常にチェックする。
・生食の残を確かめる。
・ハサミとカンシを一緒に置かない。
・ヘパリンラインと注射器の接続をしっかりと。
・プライミング時、V側回路やフシをよく叩き、airを生食でちゃんと流すこと。
・採血は慎重に行なう。
・プライミング時、ダイアライザーと回路の破損がないか確かめる。
・カンシは外れないよう、上1/3で使用する。
6.空気誤入時の処置を書いてください。
体を左横に向けます。ひどいと咳や呼吸困難などが起こるので、病院に連絡します。
7.動脈側血液回路からの返血方法と、その注意事項を書いてください。
<返血方法>
A・V回路それぞれにカンシを掛け、Aの回路をV側穿刺針へ、Vの回路をA側穿刺針へ
つなぎ替えます。V側の針から先に抜き、通常通り返血します。
<注意事項>
・回路をつなぎ替える際、カンシをかけることを忘れない。
・A・V間違えずに接続する。
8.透析中に血液回路内の血液が固まってしまいました。原因・兆候・対処方法を
書いてください。
<原因>
・Aチャンバー内の気泡
・ヘパリンの設定・入力ミス。
<兆候>
・チャンバーが固くなり、色も黒っぽくなります。圧も変動します。
・Aチャンバーがクロットした場合は圧が下がり、Vチャンバーがクロットした場合は
圧が上がります。
<対処法>
・返血せずに終了します。
9.透析後の採血を、静脈側ポート部から採った。どんな検査結果が出ますか。
生食の混ざった血液を採ることになるので、正確な検査結果が出ない。
△ 浄化された直後部分の血液のため、実際より少し良い数値が出る。
上記が今回の看護師さんからの筆記テストです。
(ちなみに最後の問いは、「返血中」と勘違いしました。)

今回は内容も、採点した看護師さんも優しかったように思います。
(普段は補足だらけで、赤ペンでの記入がぎっしり。)
あくまで私の書いたものなので 上記が全て正解ではありませんし、
病院によって手順も機械操作も もちろん違うと思います。
同じような問いが今後も出ると思うので、改めてテキストを見直し、自分なりに
補足して見直しをしようと思います。

ちなみに技師さんからの口頭での質問は、透析液の電解質成分(Na.K.Ca.Cl.pHなど)
の各数値や、自分の使用しているダイアライザーの耐圧などでした。
(その他もいくつか質問されたけど、質問自体 ちょっと忘れてしまいました。)
半年というのは本当に微妙な期間で、ちょうど頭から抜けてしまう期間です。
特に手技は、いざという時手早く行なわなければいけないので、技師さん・看護師
さんの各手技だけは念入りに覚えなければと思います。
とりあえず、今回も無事に実技・筆記ともに終わって ホントよかったです。
